悲嘆の門(下) の商品レビュー
上下読み終わっての感想 ミステリーの要素もありつつ、SFの要素もある、といった、内容 いろいろと意見はあるとは思いますが、個人的にはSFの要素はない方が良かったかなと。 それでも、物語にグイグイ引き込まれるのは、さすが宮部みゆきだと思いました
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主人公は大学に通いながらネット警備のアルバイトをしていて、学校のいじめや、犯罪まで、色んな声を聞くことになる。 アルバイト先の先輩や社長までが事件に巻き込まれ、主人公は犯人を刈り取る事を決意する。 英雄の書で活躍したヒロインが登場し、物語はファンタジーと現実をまぜこぜに進んでいく。 人間としての心を失いつつある主人公も、元刑事のおっさんと、母親を亡くした少女の思いから、心を取り戻していく。 現実に起こりえないことでも、もしかしたら、と思わせるリアルさもあり、ストーリー的にも楽しめました。
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上巻はSNSの落とし穴や恐怖を見せつけられて締めくくったが、下巻はいきなり「狩り」から始まる。 意外な犯人、その動機。現代人の心の闇は理解しがたいほど深いということか?そういう自分にも実は大きな心の闇があるのかもしれないし。 でもいくら悪事を働いたとはいえ「狩って」しまうのはいかがなもんか?正義感と(言い方は悪いが)自己満足だけで「狩り」に手を貸してしまった孝太郎君にその後本当の幸せは訪れるのだろうか? そういうところがどうもひっかかり読後は何だかもやもや感が残った。
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「英雄の書」続編。かなり現実に即していて、夢見がちでなければ甘くもない、大人向けのファンタジー。 廃墟ビルの屋上にある動くガーゴイル。連続切断魔による殺人事件。なんとも殺伐として不気味な要素から始まる物語は、異世界の者たちを軸にしながらも、やたらと現実的。特にネットの世界の「言葉...
「英雄の書」続編。かなり現実に即していて、夢見がちでなければ甘くもない、大人向けのファンタジー。 廃墟ビルの屋上にある動くガーゴイル。連続切断魔による殺人事件。なんとも殺伐として不気味な要素から始まる物語は、異世界の者たちを軸にしながらも、やたらと現実的。特にネットの世界の「言葉」に関する部分なんて、かなり恐ろしくって。あんなのが見えなくって幸いです。 連続切断魔を追う部分は、サスペンスフルなミステリとしても読めます。かなり痛々しい真実には絶句するしかなく。でもどこかしら、絵空事とは思えない部分もあったりして。 終盤の「悲嘆の門」へ向かう部分はもう手に汗握る展開でした。またしても前作のような結末なのか、それとも……? そして「悲嘆の門」の凄絶なシステムにも愕然。ただ、全体としての読後感は悪くなくって一安心でした。
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面白かったです。人間であることをやめるのは。これほど幸せなことなんだ。 孝太郎が悲嘆の門から戻ってこれてよかった。
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悲嘆の門が何が明かされるとともに、言葉、物語、輪、始まりと終わり、概念、業といった世界観が迫ってくる。 謎はすべて拾われ、安らかさを感じるエンディングだった。 15-56
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下巻になると益々ファンタジーで。 もう訳がわからなくなってきてしまう。最後は結局、孝太郎が現実の世界に帰って来れてよかった。
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(上巻より続く) それに似た何かがあった。 帯も読まず、前作らしい「英雄の書」も読んでいないにしても、 それらしい手がかりを無視して、 純粋なミステリーとして読み始め、 途中でこのまま行くのか、それともファンタジーになってしまうのかと、 勝手にハラハラドキドキし、ファンタジーと...
(上巻より続く) それに似た何かがあった。 帯も読まず、前作らしい「英雄の書」も読んでいないにしても、 それらしい手がかりを無視して、 純粋なミステリーとして読み始め、 途中でこのまま行くのか、それともファンタジーになってしまうのかと、 勝手にハラハラドキドキし、ファンタジーと判ったときの急降下ぶり。 自分勝手な期待と自分勝手な失望だとはわかっているが。 とはいえ、ミステリーの要、犯人追求の展開は面白かったし、 サイバー・パトロールという舞台設定も面白かった。 ファンタジーとわかった後でも、その魅力は失せなかった。 これまた勝手な希望だが、この設定で現実世界のみのミステリーとして書いてほしかった。 そういえば、そのホラー小説もミステリーとして面白かったから、 途中で落胆してしまったのかもしれない。 わがままな読者で申し訳ない。
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ミステリとファンタジーの融合とは思わない。ふたつの別々なお話をぎこちなく絡ませてあるという印象。それぞれを結ぶのは「言葉」「渇望」というキーワード。この重要ファクターに対するニュアンスに作中と温度差があったのかも。感情や思考を「言葉」でくくるのもどうかと思うし、「渇望」とは前向き...
ミステリとファンタジーの融合とは思わない。ふたつの別々なお話をぎこちなく絡ませてあるという印象。それぞれを結ぶのは「言葉」「渇望」というキーワード。この重要ファクターに対するニュアンスに作中と温度差があったのかも。感情や思考を「言葉」でくくるのもどうかと思うし、「渇望」とは前向きな類のものもある。その辺りの認識に違和感があった。 とは言え、ストーリーそのものは中身が豊富で吸引力があるので、小説としてとても面白く読めた。ファンタジー抜きの社会派として読みたかったというのが正直なところ。ファンタジーに対する免疫がないので、こういうお話の扱いポイントがよくわからない。単純に面白く感じたけど、経験値の高い本読みさんにはどう映ったろう。反応を聞いてみたい気もするが。 いろーんなモヤモヤは解消されないけど、なんとなーく救われたような気がして、悪くない読後感でした。感情の脆い部分を揺さぶられてしまい、評価は甘めの星よっつ。体感速度が速かったので読書中は気付かなかったが、読み終えて一気に疲労感が襲ってきた。しばらく本読みたくない。。
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ガラは門番になったしまった。また新しい門番(戦って勝利した者がなるらしい)が来るまであそこに立ち続けるのか。 美香がいとも簡単に殺されてしまって、嘘でしょと思ってたら、時間を遡らせて?すんでのところで助かっていて良かった。 コウダッシュも、怪物になってあっちの世界にいってしまったかのようにみせかけて、こっちの世界に戻ってこれたんだね。 なんか、めまぐるしかったけど、めでたしめでたし。 祈りは通じるんだね。 アルバイト仲間の先輩と山科社長は残念だった。
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