1,800円以上の注文で送料無料

世界史の極意 の商品レビュー

3.8

77件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    33

  3. 3つ

    19

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2015/11/15

アナロジカルに捉えるという考えの提示と世界史上の出来事の関連付けは頷かされることが多い ただ、最後の結論が従前示されたロジックと比較してあまりにも薄っぺらさすぎるとも感じた

Posted byブクログ

2015/10/03

面白かった。久しぶりに読書で頭を使った感覚。 (普段どれだけ頭を使わず本を読んできたことか!) 以前読んだ『超したたか勉強法』でも取り上げられていた、アナロジーにより現代を理解しようという内容。 主に第一次世界大戦のころの状況と比較されていた。 具体的には三つの話。 一つ目は新...

面白かった。久しぶりに読書で頭を使った感覚。 (普段どれだけ頭を使わず本を読んできたことか!) 以前読んだ『超したたか勉強法』でも取り上げられていた、アナロジーにより現代を理解しようという内容。 主に第一次世界大戦のころの状況と比較されていた。 具体的には三つの話。 一つ目は新帝国主義。次に民族、最後に宗教。これら三つのファクターを通して、今後の世界が戦争を回避する道を考察した本と言えるだろうか。 金融資本主義が猛威を振るい、グローバル化と、国内的には格差社会化を推し進めていることへの処方箋は、帝国主義とファシズムを融合した「上品な帝国主義」が提示される。 これには驚かされた。 要はかつてのような阿漕なことはせず、他国から批判を浴びない程度に「外部」からの収奪や保護主義をして、どうにかこうにか資本主義世界でやっていくしかない、tぴうことらしい。 ご本人も「皮肉」と言っているが、本当に私たちには進歩がないということなのだろうか。 シニシズムに悲しくなってしまった。 民族については、帝国主義下で広がる国内の格差を埋める現代の「宗教」がナショナリズムだとしていた。 で、その処方箋が、複数の歴史があると認識すること。 まあ、これは穏当な話で、私にも受け入れやすかった。 ここで紹介されていたアントニー・スミスのエトニ説が面白かった。 これは民族が連綿と続くものと感受されるのはなぜかについての仮説。 共通の先祖、文化、歴史と領土を持ち、連帯感をもった集団をエトニと呼ぶそうだ。 これと歴史認識が結びついて、太古から続く実体としての民族というイメージが作られるとのこと。 一番知らないことも多く、読みにくかったのは最後の宗教の章。 バチカンの世界戦略の話などは、まったくこれまで知らなかった。 ヨハネ・パウロ二世は共産主義をつぶすというヴィジョンを持っていたとか、それを支えたベネディクト十六世は生前退位して、今度はヨハネス二十三世のもとで、イスラム原理主義の封じ込めを目論んでいるのだとか。 一方、イスラム原理主義のほうは、やはりイスラム革命を目論んでいるため、シーア派、スンニ派などのイスラム内部の対立は簡単に乗り越えてしまうのだと。 そして、このイスラム原理主義への処方箋は、なんとエトニを利用すること。 何か毒を以て毒を制すというような感を呈している。 ・・・本当に戦争を回避なんてできるのかなあ。不安になってきた。

Posted byブクログ

2015/09/28

日々のニュースフローで左右されがちですが、もっと巨視的な視点から読み解く。視点が面白い。非常に勉強になりました。

Posted byブクログ

2015/08/31

歴史を知り、いま起きている事象をアナロジカルに見るφ(・ω・`)メモメモ なるほど、しかしものごとをアナロジカルにみるには、莫大な前提知識が必要だよね、、

Posted byブクログ

2015/08/23

新聞もテレビの各社でバイアスはあるものだが、それを補正係数によって補正してみていけば内容にそれほど違いがあるわけではない。僕はそう思って世界を読み解こうとしてきたけれど最近は新聞にもテレビにもうんざりしている。ではインターネットではどうだろうか?少なくともインターネットのニュース...

新聞もテレビの各社でバイアスはあるものだが、それを補正係数によって補正してみていけば内容にそれほど違いがあるわけではない。僕はそう思って世界を読み解こうとしてきたけれど最近は新聞にもテレビにもうんざりしている。ではインターネットではどうだろうか?少なくともインターネットのニュースにもうんざりしている。 ではどうすればいいのだろうか? こういった新書など良さそうな本を読む時間を増やそうと考えている。うんざりしながらニュースを無理に見る必要はない。

Posted byブクログ

2015/08/23

現在の世界で何が起こっているのか、「資本主義と帝国主義」「民族とナショナリズム」「キリスト教とイスラム」の3つの視点を使って、過去の類似のケースと類比的に結びつけることによってそれを解き明かそうとの試みです。今までの歴史の何故について、いまいちど勉強し直せるほか、他の視点から見た...

現在の世界で何が起こっているのか、「資本主義と帝国主義」「民族とナショナリズム」「キリスト教とイスラム」の3つの視点を使って、過去の類似のケースと類比的に結びつけることによってそれを解き明かそうとの試みです。今までの歴史の何故について、いまいちど勉強し直せるほか、他の視点から見た歴史の存在もあり、それも知ることの必要性も学ぶことができます。 今の世界を知るために、何を勉強したら良いのか、その起点を知ることができます。

Posted byブクログ

2015/06/07

歴史をアナロジカルにとらえることで、悲劇を繰り返さないようにする。今の日本は、世界はまた不穏な空気になっている。世界史を勉強したくなった。

Posted byブクログ

2015/05/13

ビジネスパーソンの基礎教養の一つは世界史。 それは強力な武器になると。過去に起きたことのアナロジー(類比)によって、現在の出来事を考えるセンスが必要でたり、これをアナロジカルな視点で世界史を読み解くということ。 神学部出身の筆者ならではの、目に見えない神学的な考え方を取り入れ、そ...

ビジネスパーソンの基礎教養の一つは世界史。 それは強力な武器になると。過去に起きたことのアナロジー(類比)によって、現在の出来事を考えるセンスが必要でたり、これをアナロジカルな視点で世界史を読み解くということ。 神学部出身の筆者ならではの、目に見えない神学的な考え方を取り入れ、それによって、現在起きているウクライナやスコットランドなどの独立の動きなども体系的に整理していて、目に鱗のはなしばかりであった。 新帝国主義なるものが、今の世の中を激動の時代に変える可能性があることを、どれだけの現代人が知っているのであろうか。 もっとたくさんのひとにこの本を読んでもらい、今起きている、一つ一つの出来事にそれぞれ向き合ってもらいたい。

Posted byブクログ

2015/05/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

第一章は経済の歴史。帝国主義と新帝国主義 第二章は民族問題。ナショナリズム 第三章は宗教紛争、イスラムとキリスト教の対立 現在の経済の大目標は、戦争を回避すること。グローバリズムが進むと、反動的に国家機能は強化される。 イスラム教の他責的な考え方が理解できた。 神の意思ならば暴力も肯定する…というのは、日本の仏教や神道もそうだろうけど。 教科書的な概説かと思いきや、意外と現状の世界情勢と搦めてつっこんだ分析がある。 あとがきで、「この世に生を受けた、たった一人の人間を除外しても、歴史は成り立たない」という恩師の言葉が胸に残る。

Posted byブクログ

2015/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

佐藤氏の世界史に対する造詣の深さを感じた。これからのビジネスパーソンは資本主義、ナショナリズム、宗教が必要とのこと。現在のウクライナ問題もイスラム過激派もアナロジーで理解できるとのこと。対象の内在的論理を知る、資本の過剰、ナショナリズムとは同じ民族だというイメージを皆が共有することで成り立つ、イスラム原理主義はロシアが上から作ったもの、イスラム過激派はワッハーブ派の系統、見えない世界へのセンスを磨け等世界史によるものの考え方を変えるのは必要だ。他のところにも応用していきたい。

Posted byブクログ