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下鴨アンティーク アリスと紫式部 の商品レビュー

3.7

91件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

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  3. 3つ

    32

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2015/02/28

蔵にある古い着物に想いが宿るという不思議を所与として、謎を解いていくお話。中心人物は美少女と美青年で、基本的に善良な人々しか登場しない。京都と旧華族という舞台で浮世離れした感はあるが、愛らしく、ときめいた。80年代、90年代のコバルトやティーンズハートの愛読者なら、きっと気に入る...

蔵にある古い着物に想いが宿るという不思議を所与として、謎を解いていくお話。中心人物は美少女と美青年で、基本的に善良な人々しか登場しない。京都と旧華族という舞台で浮世離れした感はあるが、愛らしく、ときめいた。80年代、90年代のコバルトやティーンズハートの愛読者なら、きっと気に入るはず。このまま完結しても良いが、全体の流れとしては、多分まだ物語の入り口に過ぎない感じ。

Posted byブクログ

2015/02/18
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※このレビューにはネタバレを含みます

趣味にどんぴしゃり。アンティーク着物に京都、着物着る可愛い女の子に居候の若い偏屈准教授(兄の親友)。おまけにお嬢様学校!女の子が頭はそこそこ悪くなく、でも引き継がれる伝統的な知識と教養を駆使して大好きだった亡きおばあさまの謎を解いて行く。 とても着物の描写がきれいなので、是非続きが読みたいです。 訳ありの居候氏との恋愛模様がちょっと楽しみ。きょうだいとギリギリ重なるくらいの年齢差は美味しい。

Posted byブクログ

2015/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

創刊間もない集英社オレンジ文庫の一冊。 書店で、表紙絵の色遣いと古風な線描の図柄に強く心を惹かれて購入。 何から何まで私の趣味に寄り添うような本。お勧めしたい一冊です。 行間に散り敷く花の名や文物は、古都に暮らす旧華族の血をひく兄妹と、間借りしている近世文学専攻の若き准教授にふさわしくて。別次元の時空の広がりが魅せる幻想美に酔いしれました。 読書を再開した頃、私は仕事と恋とで京都を訪れる機会が増え始めて現在に至っています。 暗くなるまで京都の学術出版社を回っていた就活時代は、余所者につれない京都の黄昏時に気が滅入ったものでしたが、今は京都の厚みと打ち解け始めています。 京都の深みに溶け込もうとすれば、それはもう一筋縄ではいかんこと、身に染みてわかっていますが、その古色蒼然たる美しさと妖さに囚われてしまいたくなる今日この頃。 おそらく続編が出版されることでしょう。今から待ちかねています。 最後に、二つのお気に入りを。 まず、鹿乃が物語をモチーフにして見立てる、着物の組み合わせ。その帯留めや半襟までが旧くて美しいのに、鮮やかで瑞々しい。 そうして、鹿乃と良鷹、それに慧。三人が囲む食卓に並ぶ料理の数々。どれも私には馴染みのあるものばかり。その季節にだけ味わうことのできる滋味が、その素材にふさわしい調理法で供され、さらに一回の食事の献立があざやかな彩りと取り合わせで、趣味の人は思わず笑みがこぼれてしまうくらいの和食の粋の極み。 これらは、この作品の楽しみ方のひとつだと思います。 ところで、石橋春野くんの名前の由来の万葉歌。 もしやこの歌なのでしょうか。 巨勢山(こせやま)の つらつら椿 つらつらに 見つつ思(しの)はな 巨勢の春野を         -坂門人足-

Posted byブクログ

2015/02/07

着物好きの高校生・鹿乃と、大学の先生の慧ちゃんが、お祖母ちゃんが遺した着物の謎を解いていく。 今まで古書や古い時計、絵画に纏わる謎解き話を読んで来たけど、着物は初めて。その着物たちも、柄の源氏車が壊れたり、泣いたりと、自己主張が強い!ちょっとファンタジー、少し間違えればホラー(笑...

着物好きの高校生・鹿乃と、大学の先生の慧ちゃんが、お祖母ちゃんが遺した着物の謎を解いていく。 今まで古書や古い時計、絵画に纏わる謎解き話を読んで来たけど、着物は初めて。その着物たちも、柄の源氏車が壊れたり、泣いたりと、自己主張が強い!ちょっとファンタジー、少し間違えればホラー(笑)しかし、京都を舞台に、慧ちゃん以外の登場人物は京言葉を使っているから、ゆったりとした雰囲気です。 登場人物も鹿乃、慧ちゃん、お兄ちゃんの良鷹、回想の中のお祖母ちゃんに抑えられているところも良い。 鹿乃は慧ちゃんのことが好きだけど、慧ちゃんは。。。?ライバルになりそう?な春野の出現に、モヤモヤしている感じだけど。。。 お祖母ちゃんが遺した蔵の着物は、まだたくさんあるようだし、物語も続いていくのだろうか。 スタート時点では高校2年3月だったけど、終わったところでは高校3年生。徐々に月日を重ねて、高校を卒業したらどうなるのだろう。 3話目の「星月夜」のお祖母ちゃんとお祖父ちゃんのエピソードは、鼻血を噴きそうでした。

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2015/03/08

白川紺子さんの新作を読破。 文庫が発売される前に雑誌cobaltで短編が掲載されていて、ちょっと気になっていました。 着物が好きな女子高生・鹿乃、兄の良鷹、兄の友人で下宿人の慧の三人が着物に関する不思議を解き明かしていく―― というストーリーで、とても興味深かったのです。 ...

白川紺子さんの新作を読破。 文庫が発売される前に雑誌cobaltで短編が掲載されていて、ちょっと気になっていました。 着物が好きな女子高生・鹿乃、兄の良鷹、兄の友人で下宿人の慧の三人が着物に関する不思議を解き明かしていく―― というストーリーで、とても興味深かったのです。 短編連作という構成だったので読みやすかったですし。 着物に込められた持ち主の想いを昇華させてあげる、という役目を知らずのうちに祖母から受け継いでいた鹿乃。 元華族のお嬢さんで、おばあちゃんからもらった着物を休日になると着ていて。 着物、いいですねえ。 しかも昔の着物もなんだかおしゃれな感じの柄が多かったみたいで。 イラスト……というよりも、実物写真を見てみたいと思いました。 私も着物を普段着にしてみたいと思いつつ、持病があってムリかな? と思っていたり。 あとこの作品、ちょいちょい飯テロされますwww ご飯のシーンが多く、すごくおいしそうです。 鹿乃も慧ちゃんもお兄ちゃんも料理が上手ですし。 ついお茶碗とお箸もってお邪魔したい気分になりました。 笑 読破した翌日にまた読破するということをやりまして。 本当におもしろかったです。 雑誌cobaltに2回ほど短編が掲載されているので、そちらも読みたくなりました(実は未読だったり) 第三話のおばあちゃんとおじいちゃんのお話はすっごくよかった。 おばあちゃんのツンデレっぷりににやにやしました。 続きが出るといいな!

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2015/02/05

日常ミステリと思いきや何の前振りもなくファンタジー要素が入って特に理由もなく受け入れられ主軸に進行していくので最初置いてかれる。加えてキャラスペック盛り盛りで「この設定要るか…?」みたいな気分にもちょっと。 内容的には決して悪くないんだけど。結局謎解きより祖父母のエピソードが一番...

日常ミステリと思いきや何の前振りもなくファンタジー要素が入って特に理由もなく受け入れられ主軸に進行していくので最初置いてかれる。加えてキャラスペック盛り盛りで「この設定要るか…?」みたいな気分にもちょっと。 内容的には決して悪くないんだけど。結局謎解きより祖父母のエピソードが一番萌えた。

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2015/02/04

なるほど、読ませたい読者層がはっきりした本だなあ。たくさん売れたら第二弾が書かれるのだろうというのが分かるつくりだった。中身は、悪くはないけど、他人にこれいいよ!と勧めるレベルではないなあ、という印象。

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2015/02/03

おしゃれなお話。高尾滋さんにコミカライズして欲しい!着物を休日に着て出かけられる環境ってかなりうらやましいかも。春野くんが心につっかかった。それから…出てきた大学はおそらくうちの大学なので、うれしかった。

Posted byブクログ

2015/01/26

久々に少女小説っぽい話を読みました。うーん、さらりとは読めますが、今回同時期に発売された谷さんのシリーズを念頭に置くと、ちょっと物足りない気がしました。

Posted byブクログ

2015/01/24

着物の描写が丁寧で楽しいし、人物描写も読み手の想像に易しい。慧くん分かりやすい(笑) ファンタジックなお話と念頭に置いておいたら問題ないだろうけど、その認識があまりなかったので最初の“元に戻す”くだりは一瞬おいてかれた感があった。

Posted byブクログ