自滅 の商品レビュー
+++ 女性たちがからめとられた、日常の中にふと生まれる恐怖を静謐な筆致で描く極上のサスペンス・ホラー短編集。せつなさに心揺さぶられる5つの物語。 +++ 「薫衣草(ラベンダー)」 「雪を待つ」 「隠されていたもの」 「ランチタイム」 「自滅」 +++ 珍しくホラーなテイストの...
+++ 女性たちがからめとられた、日常の中にふと生まれる恐怖を静謐な筆致で描く極上のサスペンス・ホラー短編集。せつなさに心揺さぶられる5つの物語。 +++ 「薫衣草(ラベンダー)」 「雪を待つ」 「隠されていたもの」 「ランチタイム」 「自滅」 +++ 珍しくホラーなテイストの短編集である。ごくごく普通に日常的に描かれている物事が、ある一点を境にぐらりと揺らぎ、途端に背筋が凍りつく心地になる。だがそれは、誰の中にもある要素がたまたま主人公の女性に現れたことのようにも思われる。そのことに気づいたときに再びぞっとする思いに駆られもするのである。恐ろしいが最後まで見届けずにはいられない魅力のある一冊である。
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フリーライターの絵美は、ゴミ屋敷に住み続ける住人へのインタビューを依頼される。 ゴミの中からは、様々なものが現れた。 絵美が見つけたものは? 「隠されていたもの」 今の日本人をチクリ「ランチタイム」など 5篇からなるサスペンス・ホラー。おもしろかった。 柴田よしきさんは『ゆび』...
フリーライターの絵美は、ゴミ屋敷に住み続ける住人へのインタビューを依頼される。 ゴミの中からは、様々なものが現れた。 絵美が見つけたものは? 「隠されていたもの」 今の日本人をチクリ「ランチタイム」など 5篇からなるサスペンス・ホラー。おもしろかった。 柴田よしきさんは『ゆび』から入ったので 『自滅』も、ヒンヤリとした怖さ、気持ちの悪さを存分に楽しみ こころ踊らせながら一気に読んでしまった
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#読了。短編集。各編とも女性が主人公のホラーサスペンス。突然襲い掛かるというよりは、じわじわと迫ってくる恐怖感と切なさの描写が面白い。
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続けて湊かなえ作品読んだかと思った(¯―¯٥) なんとなく気持ちがわかるような身近なホラーでした(¯―¯٥)
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怖い~。 それも、語り手(一人称)が恐怖の元だったり する作品があるので、後味も、、、 表題作は、ちょっときれいなところもあったかな。
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久しぶりの柴田よしき。 どれもコワ~イ女の話だけども、取材に行ったゴミ屋敷に、実は自分の隠しておきたい過去がゴミ袋の下に置かれてた『隠されていたもの』がいちばんゾクッときたね。 過去にとらわれてたら私なんて生きていけないよ
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どの話もぞぞぞーっとする怖さがあった。柴田よしき、最近こういう系統の短編集って書いてなかったけど、やっぱりこういうのもうまいな…女の狂気を書くのがうまいと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いろいろな恐怖と悲しみが味わえました。 「あ~、こうならなければいいな、こうなりませんように!!」という方向に物語がどんどん進んでしまい、彼女たちの行動を止められない虚しさで泣きそうになりました。 『薫衣草』 2005年発表の作品。 幼い頃いつも一緒だった双子の妹が、夫と子どもを残して家を出て、そして突然死した。 主人公の清香はその原因を探るために、自分の生まれ育った町に行くが…。 がっつりホラーでした。(震) 『世にも奇妙な物語』でありそうな…。 これも一つの愛の形なのかなぁ…。 『雪を待つ』 2007年発表の作品 雪の日に犯してしまった過ちを、知ってか知らずか隠してくれた兄。 「雪がとけるまでだけでも、隠しといた方がいいじゃん」 その言葉に安心する主人公。 優しい兄、真面目な父、子ども想いの母、幸せな家庭だった。 しかし、父の死をきっかけに歯車は狂い始めて…。 これが一番好きです、後味悪くて。 行き場のない怒りは、こうやって罪のない人間を傷つけてしまうのだなと感じました…。 『隠されていたもの』 2006年発表の作品。 フリーライターの絵美は、昔からの知り合いの紹介で、あるゴミ屋敷の取材をすることになる。 その家にはただゴミが溢れているだけだと思ったが、その家の女主人は「世間の人間が捨てたものを拾って、一緒に暮らしている」と言う。 山積みのゴミの中から、絵美が見つけたものは…。 少し疑問点がありました。 女主人が「取材をする人は40歳以上の女性じゃないとダメ」とこだわったのは何故なのでしょう…? 私が見落としているだけ…? それとも伏線があったのかな…もう一度読みたい。 『ランチタイム』 2014年発表の作品。 周りに無視をされていると感じながらも、その生き方に幸せを見出していた主人公は、あるランチタイムに近くの公園に出かけ、そこで一人の男に出会う。 男と会話をし、そこの穏やかな雰囲気に癒される主人公だったが…。 主人公と私が似ているからでしょうか…とても共感できる物語でした。 気付かないうちに自分がいなくなっているなんて、想像もできませんし、そんなことを考えるだけで涙が出そうです…。 『自滅』 書き下ろし。 大学入学を機に田舎から憧れの東京に出てきた由佳里。 社会人になってしばらくは東京に住んでいたが、今は隣の埼玉に暮らしている。 とある理由で、越してくる前に住んでいた東京の下町から離れた…大好きな町だったのに…。 そんな切ない想いを抱えているとき、通勤の途中で電車から見えるビルを見つける。 読み終わった後、主人公があまりにも可哀想で、「自分を傷つける人間に復讐して何が悪いのだろう」と自問しました。 犯罪だから?秩序に反するから? バレなければいいのか?それで心は救われるのか? 考えれば考えるほどわからなくなりました。
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