我が志アフリカにあり 新版 の商品レビュー
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お世話になった恩師についての一冊 心に留めておくべき言葉を以下に記載 スワヒリ語は、インド洋を中心としたダウ船(帆船)のモンスーンを利用によるアラブ・アフリカの交易によって発達した。奴隷・象牙・黄金など。 ・志 世の中のために何ができるのか ・先憂後楽 「天下の憂い に先んじて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」 ・言葉とはコミュニケーションの手段 相手にどれだけ自分の気持ちを伝えれるか ・物乞いにもテリトリーやルールがある ・人によって苦しみも得るが、それを癒してくれるのも人間 ・どんな人からも何かを教えてもらうという気持ちで接する ・アフリカの独立 1957年のガーナから。南部は独立遅れる。 1961年タンザニア独立。 1963年ザンジバル独立。 1964年ザンジバルと合併。 ・イスラム教は偶像否定。アラーの神のみ。 ・満月は月の明かりで魚が逃げる ・周恩来 ・朱徳 ・人間には良いところと悪いところが必ずある悪いところだけをクローズアップしない ・好好爺~善意に溢れた老人 ・豚は雑食であり草食の家畜より雑菌が多い ・一夫多妻制→妻全員を平等に扱える場合に限り ・等身大の自分
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「アフリカのタンザニアには現地の人から『革命児』と呼ばれている日本人がいる」そんな衝撃的な話を聞いて興味を持って読んだのがこの手記です。奥様の手によるもので、彼のいう『革命』と実行力に圧倒されます。 「有坂君。アフリカのタンザニアにはねぇ。『革命児』って呼ばれてる日本人がいるん...
「アフリカのタンザニアには現地の人から『革命児』と呼ばれている日本人がいる」そんな衝撃的な話を聞いて興味を持って読んだのがこの手記です。奥様の手によるもので、彼のいう『革命』と実行力に圧倒されます。 「有坂君。アフリカのタンザニアにはねぇ。『革命児』って呼ばれてる日本人がいるんだよ」 「か、『革命児』 ですか!?」 それはある日、僕が日ごろからお世話になっている方と電話で話していた時のことでした。なんでもそれは“海外で活躍する日本人”を特集、紹介するというコンセプトのテレビ番組で件の『革命児』はタンザニア、ザンジバルにて漁業、運送業などの複数の事業を0から立ち上げ、現地の人の雇用を創出しながら柔道を教え、その弟子がなんと2000人を超えるというまさに『規格外』の生き方を送っている人物であることを知って本当に驚いてしまったことを覚えております。それが本書の主人公である島岡強(しまおか つよし)氏という方で、筆を執っていらっしゃるのは島岡氏とともにタンザニアへと渡り、彼を支え続けている奥様の島岡由美子さんです。 自らのことを『革命家』と称する男。そんな男が目の前にいて、「志とは何か」ということを熱く語る…。一緒にいて確かに楽しいのかもしれませんが、遠くから見ていた方が、少なくとも自分にかかる火の粉は少ない…。というのが常人の思う正直なところでございましょう。しかし、筆者は北海道のユースホステルでこの『革命児』こと島岡氏と出逢い、意気投合してしまうのです。その彼の話というのがこれまたなんとも凄まじいもので、17歳のころに、自らの存在を天に問い、『死ぬ』ために冬の八甲田山に登り、生還するという話で、正直僕はここだけで、度肝を抜かれてしまいました。 そのときに島岡氏の言った『先憂後楽』という言葉とともにとても印象に残っております。大学を中退した19歳の島岡氏はそのまま5年かけて海外放浪の旅に出るのです。その間はずっと二人は文通という形で交情を深めあい、南アフリカで当時行われていたアパルトヘイトに怒りのまなざしを向ける場面もありつつ、二人は筆者の両親、特に父親が反対するのを島岡氏が『志』を語ることで説き伏せ、晴れて夫婦となり、二人はアフリカはタンザニアにあるザンジバルという街に拠点を構えることになるのです。 現地でまず島岡氏の行ったことは、現地の人と同じ公団アパートに住み、最底辺の安食堂で現地に住む人々と飲み食いをし、彼らと語り合いながらこの国で自らがなすべきことを探るということでした。やがて、島岡氏は『彼らが援助に頼ることなく、自らの手で自立した生活を送ることができるようにするということが革命である』とし、まずは船を作り、自ら率先して漁業を行うようになります。その船の名は「カクメイジ号」というものでした。 様々な困難を乗り越え、現地人との信頼関係を築きながら事業を広めていく一方。彼は柔道を通して彼らを導いていくのでした。しかし、こうした『革命』運動は当時の政府から目をつけられ、道場の閉鎖に始まり、国外退去の通告、さらには6年間にも及んだ秘密警察からの監視など、まさに百難が彼ら夫婦に襲い掛かってくるのです。普通、ここまでの苦難を人間が味わえば、挫折の一つや二つは当然なのに、志一つで明日を切り開いていく島岡氏。 その原点は幼いころからの教育で、特に父親である島岡修氏からの 『定職につくな。日本で仕事をするな。免許や資格をとるな。物を所有するな。結婚はするな』(最後の一つは島岡氏は破っている) という普通の親が言うこととは真逆の内容で、一見とんでもないことのように思えるのですが、その理由を一つ一つ読んでいくと、彼がまさに『革命家』として育てられたということと、「革命」という普通の人がなし得ないようなことをなそうとするにはこういうものの見方や考え方が必要なのかと思い、その途方もなさにしばらくの間、絶句してしまいました。 彼は現地の人間からも『カクメイジ』と呼ばれて慕われており、彼の元を訪ねてくる人間は引きもきらずで、そんな彼らに対して島岡氏は『来る者拒まず去るもの追わず』『一期一会』の姿勢で対峙する。それは自分も含め、余人のできることでは到底ないのかも知れませんが、こういった箇所を読んでいても自分が今まで忘れてしまったもの、もしくは見て見ぬふりをしていたものに気づかされ、激しく自分の胸のうちを揺り動かされました。 「タンザニアに『革命児』あり」 アフリカの独立を目指して現在もひた走る島岡氏とその傍で常に寄り添う奥様こと、島岡由美子さんにこれからも多くの幸あれと、そんなことを願わずにはいられません。そして、自分の中に残り少ない時間の中でいったい何ができるのかということを見つめさせてくれる一冊でもありました。
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島岡強氏のアフリカでの革命の日記。 書いているのは、妻由美子さん。 1987年、夫婦共々ザンジバルで生活をし始める。 ビザ取得などの壁に当たりながらも、現地に雇用を生むために努力をする。 現地の人々と船を作り、漁業を始める。 柔道もザンジバルで広めていく。 道場は、米袋カーペットから始まり、後に畳が用意される。 現地では、どんどん広まりスポーツとして盛んになる。 革命児の島岡さんの考えている事は、なかなか理解しづらいけど、スケールはでかい! それに、何かに圧倒されるエネルギーがある。
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