科学で勝負の先を読む の商品レビュー
先を予測するという行為は人に特有であると何かの本で読んだことがある。もし他人より上手く先を読むことができれば、強力な競争優位となるだろう。 本書は、情報理論で有名なクロード・シャノンの作った先読み装置の話から始まる。表か裏か(0か1)を選んで当てるゲームだが、シャノンの機械の勝...
先を予測するという行為は人に特有であると何かの本で読んだことがある。もし他人より上手く先を読むことができれば、強力な競争優位となるだろう。 本書は、情報理論で有名なクロード・シャノンの作った先読み装置の話から始まる。表か裏か(0か1)を選んで当てるゲームだが、シャノンの機械の勝率は6割近く、人はたかだか16ビットの単純な機械よりも下手な意思決定をしてしまうということだ。 この拙い意思決定の裏には、行動経済学でいわれる様々なバイアスが多分に影響しているが、本書が特に強調するのは、ランダムについての錯覚である。 コインを10回投げて4回続けて表がでたら、どう思うだろう?コインのバランスを疑うとまでは言わないまでも、次は裏が出そうだと思うのではないか。当たり前だが確率はいつでも50パーセントである。 このような錯覚から、人は運とかツキとか、自分の能力を過大評価したり、詐欺師に騙されたりする。 本書は、じゃんけん、粉飾の検出、住宅価格、株式投資など様々な場面で、マシな戦略をとる実践的な方法を指南するという体裁を取っているが、実は人の無力さに気づかせるのが主旨ではないかと、そう読んだ。
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150214 中央図書館 数字の並びなどで原理上はランダムとなる系列を、人為的に生成しようとするのは難しく、真の系列か人為的なものかは、簡単に弁別できてしまう。特に人間がランダムを装うことを試みると、同じパターンの連続を少なめに、つまり過度のスイッチングが混入してしまいがちである...
150214 中央図書館 数字の並びなどで原理上はランダムとなる系列を、人為的に生成しようとするのは難しく、真の系列か人為的なものかは、簡単に弁別できてしまう。特に人間がランダムを装うことを試みると、同じパターンの連続を少なめに、つまり過度のスイッチングが混入してしまいがちである。人間は本能的に構造やパターンを読み取ろうとするので、裏をかこうと意識するあまりにスイッチングという構造を埋め込んでしまう癖がある。 このことを利用して、ゲームにランダマイズを的確に導入して勝率を上げたり、問題作成者のパターンを読み取ったり、粉飾会計や横領犯罪の検査に応用できる。 ベンフォードは1938年に、各数字から始まる数の割合を表す公式を発表した。それによると比率は、 上一桁の数字が、12
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じゃんけんや宝くじなどのギャンブルから株式などの投資などのあらゆることの「先」は読めるのか。 非常に面白いテーマでした。 個人的には「ベンフォードの法則」は衝撃的な法則でした。 これを知っていると知らないでは世の中の見方が全然違うかも・・・と思いました。 非常に面白かった...
じゃんけんや宝くじなどのギャンブルから株式などの投資などのあらゆることの「先」は読めるのか。 非常に面白いテーマでした。 個人的には「ベンフォードの法則」は衝撃的な法則でした。 これを知っていると知らないでは世の中の見方が全然違うかも・・・と思いました。 非常に面白かったです。
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結局、求めている科学的というところは見当たらなかった。 筆者の意図とこちらの求めているところが違うということなのだろう。 タイトルで間違えて選んでしまったということか
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人はランダムに行動することはできず、何らかの偏りやパターンを持つ。そこを読みとったり計算して、偶然の勝負に対しても勝つことができる。 ジャンケンや宝くじやスポーツや株など、いろいろなケースが説明されている。 例えば、ジャンケンでは、グーかパーかチョキをランダムに出し合うだけだか...
人はランダムに行動することはできず、何らかの偏りやパターンを持つ。そこを読みとったり計算して、偶然の勝負に対しても勝つことができる。 ジャンケンや宝くじやスポーツや株など、いろいろなケースが説明されている。 例えば、ジャンケンでは、グーかパーかチョキをランダムに出し合うだけだから何回もやっていればいずれ勝つか負けるかは半々になると思われるが、人は同じ割合では出していないし、何の次に何をだすかのパターンが出てくる。そこを読みとって、勝つ確率をほんの少し上げることができる。 宝くじで自分でいくつかの数字を決め、当たった人で賞金を分け合うロト方式の場合は、人が選ぶ数字に偏りがあるため、不人気の数を選ぶことで、当たった時の分け前をひとり占めできる。1000年くらい買い続けると、期待値が元手よりプラスになる。 おもしろい項目もあるが、株での例などわかりにくく退屈な章もあった。ここまで多くの例ではなく半分くらいの分量でもよかった。
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人間の認識するランダムは、本当のランダムではなく、本当のランダムはランダムに見えない。これを利用して、人の裏をかくことで勝つ方法等が書かれた本。この話自体は他でも読んだことがあり、目新しさはなかったが、再確認にはなった。 テニスが入っていたので期待したが、サーブの読みだけで、イマ...
人間の認識するランダムは、本当のランダムではなく、本当のランダムはランダムに見えない。これを利用して、人の裏をかくことで勝つ方法等が書かれた本。この話自体は他でも読んだことがあり、目新しさはなかったが、再確認にはなった。 テニスが入っていたので期待したが、サーブの読みだけで、イマイチだった。 スポーツくじ他の記載は、アメリカ特有の話しで参考にならない。 株の運用も、理想は分かるが、われわれ庶民には実現が難しい。
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相手がじゃんけんで何を出すかがわかる。サーブをどっちに打ってくるかわかる。選択式問題の正解がわかる。パスワードがわかる。 これで、無敵じゃないか。 とはいえ、100%わかるわけではない。統計的に、この場合はこうなることが多い、ということが説かれている。 そして、「ホ...
相手がじゃんけんで何を出すかがわかる。サーブをどっちに打ってくるかわかる。選択式問題の正解がわかる。パスワードがわかる。 これで、無敵じゃないか。 とはいえ、100%わかるわけではない。統計的に、この場合はこうなることが多い、ということが説かれている。 そして、「ホットハンド」、日本で言う「流れ」のこと。これが現実世界に影響し、いろいろな相場が左右されている。ホットハンドの逆を行くだけで勝てることも多いという。 僕は金融関係の投資はやらないが、ある程度までは科学的に勝てる見込みが高いのであれば、それはもはや最低限のリテラシーといえるのではないだろうか。 あんまり勝つ気も負ける気もないので、もう一つ真剣に読むことは出来なかったけれど、一つ一つの章は概ね短くさくさくと進んでいく。この繰り返しで、科学勝負脳が出来ていくかもしれない。 これを読んでその気になり、じゃんけんを仕掛けてみたら、負けた。100%なんて、当然ありえない。1回まけたら3回勝負に持ち込め、と。うーん、科学的!?
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サブタイトルは「投資からテニスまで先を読むため・読まれないための実践ガイド」となっている。著者は、「ビル・ゲイツの面接試験」、「囚人のジレンマ」、「プライスレス 必ず得する行動経済学の法則」などの著者だ。 この本で著者は、「自分の予測力を改善するための心理学の使い方を明らか...
サブタイトルは「投資からテニスまで先を読むため・読まれないための実践ガイド」となっている。著者は、「ビル・ゲイツの面接試験」、「囚人のジレンマ」、「プライスレス 必ず得する行動経済学の法則」などの著者だ。 この本で著者は、「自分の予測力を改善するための心理学の使い方を明らかにする。とくに、他人が予測しにくくしようとしている選択を予測することに焦点を当てる」ことしている。 多くの事例が並んでいる、じゃんけん、マーク式テスト、宝くじ、テニスのサーブ、投資詐欺、偽造した数など多岐にわたっている。 相場の格言に「人の行く裏に道あり花の山」と言うのがある。勝つということは人が選ばない方向を進んでいく必要があると多くの事例から見て取れる。それがよい意味でも悪い意味でも。 「多肢選択式テストを読む」の項目を見ると、SAT(アメリカで大学入学に必要なテスト、日本で言うところのセンター試験のようなもの)では、あまりに他の選択肢と違って浮いているものは除外するとある。何かの試験を受ける時に使ってみようかな。 先を読むのが簡単なら、占いやこういう本に頼らなくて済むはずだが、そうはいかないのが人生だ。少しはいい方向に役立てたいなあ。
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様々な具体的題材の中で行動経済学や心理学の知見に触れながら、我々人間の行動が自らが考えるような他からの独立したものではなく、呆れるほどに一定の、しかもその多くが誤謬や思い込に基づく様式に沿ったものであることを示す。特に真新しいトピックが紹介されているわけではないが、自らの知覚のラ...
様々な具体的題材の中で行動経済学や心理学の知見に触れながら、我々人間の行動が自らが考えるような他からの独立したものではなく、呆れるほどに一定の、しかもその多くが誤謬や思い込に基づく様式に沿ったものであることを示す。特に真新しいトピックが紹介されているわけではないが、自らの知覚のランダムネスに対する脆弱性を改めて思い知ることができる。直訳風の文体にやや読み辛さを感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ランダムであるとはどういうことか。また、一見ランダムに見えるものに法則性がある場合、それをどう利用すればよいか、という本。 買ってから訳者が松浦俊輔だということに気づいたが、本書の訳は比較的まとも。 我々がランダムなものとして認識しやすいものは実際にはランダムでないことが多い。ランダムな配列をつくろうとしても、だいたい、考え方のくせがでてしまい、定量的に分析されると作為的なものであったことが明白になる(ベンフォードの法則にしたがわないとか、きりの良い数字があまりに出てこなすぎる、とか) おもしろかったのはベンフォードの法則に関する説明で、これは指数関数的に増加するものについては基本法則として当てはまる。1000ドルを貯金して、それが増えていく場合、二倍になるまでの期間は最初の一桁が1。次に二倍になるまで(同じ期間)で最初の一桁は2,3。次は4,5,6,7、、、と、だんだん頻度が少なくなる。 指数関数的に増えないもの(成人男性の体重分布とか)には法則は当てはまらない。こういう場合は下二桁の数値などを調べて分布に偏りがないか(あるいは偏りすぎているか)を調べる ・ESPの実験でよく使われるゼナーカード。これも35%の人は最初に円を持ってくる。 コイン投げの結果をランダムに思い浮かべるように言われると、表表裏表裏というパターンが一番多い。8割の人は最初にはが表を選ぶ。あとは基本的に交互だが、全て交互だとかえってランダムに見えないので、一箇所連続させる、というのが多くの人の考え方 ・一桁の好きな数、を選ばせるとだいたい7。一般的に偶数よりも奇数、端や真ん中でない数、が選ばれやすいため、7が多くなる ・マドフのファンドが問題になるはるか前の1991年、エド・ソープがこのファンドについての意見を求められた。ファンドがP&Gのコールを123口買った、という日に、実際の取引が20口分しかなかったことを知り、このファンドから資金を引き上げることを勧めたという。 ・ルーレットで赤が続くと次は黒ではないか、というギャンブラーの誤謬(ものごとは長期的には確率分布に一致するという大数の法則が、ごく少数のサンプルにも当てはまる、という誤解に由来することから少数の法則、ともよばれる)。バスケットのフリースローが連続で成功すると次も成功するのではないかというホットハンド。この2つは本来ランダムなものに対する正反対な見方を代表している。機械的で人間の意思が及ばないものはギャンブラーの誤謬が、人間の意思や権限がかかわる場合はホットハンドの方が信じられやすい。 ・オンラインショッピングで提示される値段は人によって異なる。クッキーを消去してからサイトに再アクセルするとぜんぜん違う値段や割引クーポンが表示されることは多い。毎回、クッキーを削除するのも大変なので、ブラウザをクッキーを受け入れるもの、受け入れないもの、二種類使うとよい
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