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数学文章作法(推敲編) の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2014/12/14

「基礎編」と「推敲編」を分けたのはよいアイデアだと思う。かつ、私は「推敲編」の方が潜在的ニーズが高いと思っている。この本は「推敲編」に期待する内容を十分盛り込んでくれていた。 文章をさほど書いたことのない学生や若手社会人と、メールやら報告書やらで否応無しに文章執筆の経験を積んだ...

「基礎編」と「推敲編」を分けたのはよいアイデアだと思う。かつ、私は「推敲編」の方が潜在的ニーズが高いと思っている。この本は「推敲編」に期待する内容を十分盛り込んでくれていた。 文章をさほど書いたことのない学生や若手社会人と、メールやら報告書やらで否応無しに文章執筆の経験を積んだ研究者・社会人とでは、同じ「文章作法」といえども力点が変わる。 特に後者には、今更「句読点や『てにおは』の使い方」は不要で、むしろ自己流で書いてきた文章をブラッシュアップする、まさに推敲のコツが必要になる。 一方で、一般的な文章技法の本は、前者である文章初心者向けの説明にウェイトがかかりがち。中級者向けとも言える推敲の技術については、言及している本も増えてきているとはいえ、総花的な心得に言及しているだけだったり、抽象的すぎて実際に文章をどう直すべきかのイメージがつかないことが多い。 推敲の技術は、なかなか形式知化しにくく、文章にまとめにくいのだとは思う。一方で「文章技法の本」を買う人の半分は、むしろこちらの推敲の技術を期待して、そして少々がっかりするというケースが多いのでは。 こちらの本は、推敲の心得の話も残しつつ、できるだけ具体的な文例を使って推敲のポイントを説明してくれている。 特に私は、部下や他の人の文章をレビューすることの多い立場なので、「なーんか分かりづらいから、直し方を指示してあげたいけど、どうやって具体的にフィードバックしたものかね」と考え込むことが多かった。考え方を整理して、明日から早速生かしてみようと思う。

Posted byブクログ