密室館殺人事件 の商品レビュー
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1作目の主人公の屋敷名探偵亡き後、その後を継ぐ蜜柑花子をメインにおいた密室館殺人事件。屋敷を崇拝していた推理作家拝島が企てたデスゲーム。蜜柑をはじめとする8名を館に閉じ込め館内で起こる殺人のトリックを論理的に解明すれば開放するというが果たして。蜜柑の名探偵としての苦悩とは。恋の正体とは。エピローグで語られる恋のサイコパス的思考と新たなる名探偵としての資質、そして蜜柑の相棒誕生秘話。この相棒の件についてはどうもとってつけたような感じで納得できない。恋に掌の上で転がされていた男に蜜柑の相棒がつとまるのか?
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名探偵の証明、蜜柑花子シリーズ第2作。 第1作を読んでからだいぶ時間があいてるので、前回の内容はうろ覚えだったけど、十分楽しめた。 綿林さんが事故死じゃなくて自殺だったのは、 「ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします」って丁寧に栖原さんに言ってたところで、あれ?これは…ってなった。 でも、平山さんが綿林父だとは全く想像できず。 蜜柑花子による拝島登美恵への推理には驚いた。 そんな人任せなやり方ある?!って思ったけど、こんな非日常な条件下ならあり得るのかなぁと自分なりには納得した。 蜜柑の「謎は解けてるが、言うか迷ってる」の意味ね。自分のせいで事件が完成して拝島の望み通りの結果になってしまう、というなんともスッキリいかない感じ。ここでも名探偵の苦悩が感じられる。 …推理が披露されて事件も終わったのに、後日譚語るにはページ残りすぎてないか?と思ってたら、きましたねどんでん返し。 恋さん、そんなつもりで楽しんでたんかい!?っていう、もう完全にダークサイドの人間。 裏切られた感はなんかmedium のあの人みたい(他作のネタバレになったらいけないのでこれ以上語らないが)。 日戸さん完全に手のひらの上で転がされてたね、悔しいだろうなぁって思いながら、最後の 了 を読み終えた後の更なる衝撃!私も結局恋さんの手のひらの上だったのか。。。あぁ恐ろしや。 総じて、個人的にはめっちゃ良かった!3作目もすぐ読もう。
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”名探偵の証明”シリーズ第2作。 ミステリ作家拝島によってある館に監禁された8人。館内で起こる殺人事件を論理的に解くことができれば解放すると言われるが、一つまた一つと事件は起こり‥名探偵・蜜柑花子を恨む青年の視点から描かれた殺人事件。 クローズドサークルの連続殺人、トリック自体は...
”名探偵の証明”シリーズ第2作。 ミステリ作家拝島によってある館に監禁された8人。館内で起こる殺人事件を論理的に解くことができれば解放すると言われるが、一つまた一つと事件は起こり‥名探偵・蜜柑花子を恨む青年の視点から描かれた殺人事件。 クローズドサークルの連続殺人、トリック自体は華々しいものではないが、苦悩する名探偵としての蜜柑花子をアンチの視点から描いたところが面白かった。続編も読みたい。
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ストーリーはインシテミルを彷彿とさせるもので前作と同様のテーマとなっていて目のつけどころには感心します。トリックも前作同様あっさりで(最初に出てくる密室館の見取り図にわくわくした分)がっかりしてしまいますが、テーマ上仕方ないですね。最後単純にそのままでは終わらない所など軽くあっさ...
ストーリーはインシテミルを彷彿とさせるもので前作と同様のテーマとなっていて目のつけどころには感心します。トリックも前作同様あっさりで(最初に出てくる密室館の見取り図にわくわくした分)がっかりしてしまいますが、テーマ上仕方ないですね。最後単純にそのままでは終わらない所など軽くあっさり読めていてもしっかりとできていると思います。また登場人物があまり魅力的に感じられないのが残念です。まだ2作目なので今後変わってくるでしょうか。好んで先を楽しみに待つというほどではないですが、次も出たら手に取ると思います。
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前作で続きが気になったので続刊も読んでみましたが、屋敷さんは出ず。 すでに蜜柑の考えは分かっているので、探偵を逆恨みする人間視点のお話は読んでてちょっとイライラ…。 言わずもがなのことをようやく悟って後悔して助手になる流れがどうしても好きにはなれない。 ファンタジー的な探偵が存在したらこういう事態もあるんだろうか。
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推理小説に登場する探偵は、たいていの場合素晴らしい推理力を発揮して事件を解決する。 卓越した人間観察力、事件の流れを再構築できる想像力、そして事件に関わる情報を系統立てていく分析力。 探偵たちは見事に事件を解決する。 彼らは賞賛され、感謝される存在だ。 けれど、この物語に登場する...
推理小説に登場する探偵は、たいていの場合素晴らしい推理力を発揮して事件を解決する。 卓越した人間観察力、事件の流れを再構築できる想像力、そして事件に関わる情報を系統立てていく分析力。 探偵たちは見事に事件を解決する。 彼らは賞賛され、感謝される存在だ。 けれど、この物語に登場する探偵は違っている。 名探偵であればあるほど、世間の一部からは疎まれ忌み嫌われる。 かつて名探偵の名をほしいままにした啓次郎は、歪んだ正義感の犠牲となって生と死の狭間を彷徨うことになた。 妻の美咲は、啓次郎の身を案じるあまり、探偵をやめるまでは別居すると言って啓次郎のもとを去っていく。 若い頃ならすぐに浮かんだ推理の糸口も、事件の裏側を見抜く洞察力も、年とともに衰えていることを実感する啓次郎。 彼を復帰させようと、啓次郎を励ましサポートするバディ役の元刑事・武富竜人。 蜜柑や竜人の協力もあって、悲劇的な結末ではあったけれど事件は解決する。 だが、本当の結末はさらに悲劇的なものだった。 人の思いは複雑だ。 どんなに信頼していても、どんなに理解しあえていると思っていても、何かをきっかけにその感情が歪んでいくこともある。 なぜ危険な目にあっても啓次郎は探偵を続けるのか。 何度も止めようと思い、それでも完全に探偵という仕事を止めることが出来なかった。 その答えは啓次郎の愛娘・七瀬によって語られる。 「Callingって知ってる?使命って意味なんだよ…啓次郎は使命を帯びているんだって」 物語の終わり方は果たしてこれで正しいのか。 不幸な結末とみるか、ある意味啓次郎にとっては使命をまっとうした幸せな結末とみるか。 読者の思いが分かれるところかもしれない。
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「名探偵の証明」シリーズ2? 屋敷啓次郎に心酔するミステリ作家、拝島登美恵に誘い出され、密室館に監禁された8名。 殺人トリックを解ければ解放するというが。 名探偵、蜜柑花子はそのトリックを解くことが出来るのか。 密室トリックというより、名探偵とは?ミステリ作家とは?という裏側が...
「名探偵の証明」シリーズ2? 屋敷啓次郎に心酔するミステリ作家、拝島登美恵に誘い出され、密室館に監禁された8名。 殺人トリックを解ければ解放するというが。 名探偵、蜜柑花子はそのトリックを解くことが出来るのか。 密室トリックというより、名探偵とは?ミステリ作家とは?という裏側が描かれているのが興味深い。 「名探偵の証明」を読んで、単純で簡単なトリックばかりだと扱き下ろした。 だがそれは当然だったのだ。俺たちが生きているのは小説の中ではない。現実だ。好き勝手に世界はつくり変えられない。 前作もだけど、テンポよく読める。 ただ、名探偵の切なさもわかるけど、後味が悪い。
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シリーズ2作目。今回は蜜柑がメイン探偵として登場…閉ざされた館系だが、現実は違うという相変わらずのメタ系話。面白かったが、これからどう続くのか、屋敷さんはどうなってんのか…。
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屋敷啓次郎に心酔するミステリ作家・拝島登美恵が密室館に監禁した、蜜柑花子ら男女8名。館内で起こる殺人のトリックを論理的に解くことができれば解放される、と拝島は言うが果たして? 「名探偵の証明」シリーズ第2作。 前作は鮎川哲也賞受賞の理由がわからない出来だったけど、本作はそれに比...
屋敷啓次郎に心酔するミステリ作家・拝島登美恵が密室館に監禁した、蜜柑花子ら男女8名。館内で起こる殺人のトリックを論理的に解くことができれば解放される、と拝島は言うが果たして? 「名探偵の証明」シリーズ第2作。 前作は鮎川哲也賞受賞の理由がわからない出来だったけど、本作はそれに比べればよかった。ただミステリーとは?に真摯に取り組む姿勢は伝わるものの、照れ隠しのような軽い文章が痛く、全体に捏ね繰り回し過ぎの感じがした。 (C)
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開始早々「如何にして殺人は行われたか」とお題が出ているのに、ミッシング・リンクを探したりホワイダニットを推理するなどグダグダな展開。 トリックは小ネタ中の小ネタ。作中で「トリックが低水準なのは当たり前です。なぜなら、これは現実なんですから」と語っていましたが、ただの言い訳にしか聞...
開始早々「如何にして殺人は行われたか」とお題が出ているのに、ミッシング・リンクを探したりホワイダニットを推理するなどグダグダな展開。 トリックは小ネタ中の小ネタ。作中で「トリックが低水準なのは当たり前です。なぜなら、これは現実なんですから」と語っていましたが、ただの言い訳にしか聞こえませんでした。 他にも著者のネガティブな一面を覗かせる記述が至る所にあり、げんなりしてしました。
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