パスティス の商品レビュー
図書館の棚で見つけ「おや、中島京子さんの未読本を見っけ」と借りた本です。 駄目でした。 タイトルの通り全部で16編のパスティーシュ作品~作風の模倣、寄せ集め、ごたまぜを意味する言葉~です。桃太郎から太宰、アンデルセンにドイル。借りる時に「あまり原作を知らないが」と一抹の不安があっ...
図書館の棚で見つけ「おや、中島京子さんの未読本を見っけ」と借りた本です。 駄目でした。 タイトルの通り全部で16編のパスティーシュ作品~作風の模倣、寄せ集め、ごたまぜを意味する言葉~です。桃太郎から太宰、アンデルセンにドイル。借りる時に「あまり原作を知らないが」と一抹の不安があったのですが、不安は的中。 でも元の知識が少なくても面白いものもありました。『宮本武蔵』のパスティーシュでは武蔵が文字通り二刀流(男女両刀使い)だったり沢庵和尚の名前がピクルスだったり。『富岳百景』ではどうしても生の富士山が見られない外国人の悪戦苦闘。しかし、やっぱりオリジナルを知らないと楽しみ難いようです。と言う訳で、読み手の実力不足ゆえの★3個です。
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短編集なので、おもしろいのもある ◆ 水滸伝に出てくる伏魔殿 絶対に開けてはならぬと言い伝えられている 興味だけで開けてしまう伏魔殿から出てきた悪者たちとは、ありとあらゆる放射性廃棄物だった とか ◆ 富嶽百景 では子供の頃の太宰を教えた越野たけさんに いろいろ質問したりす...
短編集なので、おもしろいのもある ◆ 水滸伝に出てくる伏魔殿 絶対に開けてはならぬと言い伝えられている 興味だけで開けてしまう伏魔殿から出てきた悪者たちとは、ありとあらゆる放射性廃棄物だった とか ◆ 富嶽百景 では子供の頃の太宰を教えた越野たけさんに いろいろ質問したりする ◆ 寒山拾得 ◆ 国際動物作家会議 ◆ 親指ひめ ◆ ゴドーを待ちながら を坪内逍遥が翻訳すると などなど もう少し笑いを取れる文章になれば 次も読みたくなるんだけどなぁ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編。パスティーシュ=模倣。 いろんなオマージュ。昔話から太宰に夏目漱石に映画キングコングにシャーロックホームズまで。 最後のは、ごめんなさいちょっとわからなかった。 私の知識不足に、まだまだ知らない世界がたくさんあるということ。
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パスティーシュ16作。 パスティーシュとは先行作品の模倣を意味深するらしい。 まさか「Mとマットと幼なじみのトゥー」がアレとは思わなかった。
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技巧に走りすぎた感のあるパスティーシュよりも国際動物作家会議などのインスパイアされた作品の方が面白かったですね。その辺はFUTONで証明されてます。
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色々短編集? 男女ものあり、推理物? あり、物語あり、な ジャンル色々だったので、好きなものはあるか、と 思いつつ読むのも楽しいかと。 面白かったのは、カレー失踪事件。 後ろめたいからこそ、ここまで暗く考えてしまう妻の 思考回路もすごいですが、夫もすごい。 いや、むしろすべて...
色々短編集? 男女ものあり、推理物? あり、物語あり、な ジャンル色々だったので、好きなものはあるか、と 思いつつ読むのも楽しいかと。 面白かったのは、カレー失踪事件。 後ろめたいからこそ、ここまで暗く考えてしまう妻の 思考回路もすごいですが、夫もすごい。 いや、むしろすべて(?)を見通した男がすごい? 後は童話、でしょうか? 桃色ケースの人もそうですが、この世界には 一体何が起こっているのでしょうか? 謎は謎のまま終わっていたりするので それもまた非常に気になる状態。
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(2015/2/18読了?) 読了と言っても、斜め読みです。それも常に眠気と戦いながら。 アリス好きなので、タイトルに惹かれたんですよね〜 たくさんの短編が収録されてます。全て既にある物語の模倣やパロディーなど。 元になった作品に興味がある方なら楽しめたのかも知れません。 中島さ...
(2015/2/18読了?) 読了と言っても、斜め読みです。それも常に眠気と戦いながら。 アリス好きなので、タイトルに惹かれたんですよね〜 たくさんの短編が収録されてます。全て既にある物語の模倣やパロディーなど。 元になった作品に興味がある方なら楽しめたのかも知れません。 中島さんは他に長編を2冊読んでます。私は長編の方がいいな。 (内容) 大人のお茶会へ、ようこそ。あなた、どこかへ辿りつけるでしょうか。騙されたと思ってひと口、飲んでみてください。美味しいです。心地よく酔います。楽しいです。そして、ちょっと怖いです。魅惑のパスティーシュ小説集。 (目次)…カッコ内は、トリビュート作品 1.男と女 満願(太宰治/満願)/Mとマットと幼なじみのトゥー(吉川英治/宮本武蔵)/夢一夜(夏目漱石/夢十夜)/腐心中(森鷗外/普請中)/カレー失踪事件(コナン・ドイル/シャーロック・ホームズ)/ムービースター(映画「キング・コング」 2.ディストピア 毒蛾(宮澤賢治/毒蛾)/青海流水泳教室(岡本かの子/渾沌未分)/王様の世界一美しい服(アンデルセン/裸の岡本王様)/親指ひめ(アンデルセン/親指姫)/伏魔殿(施耐庵/水滸伝)/新しい桃太郎のおはなし(作者不明/桃太郎) 3.ライターズ・ワールド 国際動物作家会議(ケストナー/動物会議)/寒山拾得(芥川龍之介/寒山拾得)/富嶽百景(太宰治/富獄百景)/ゴドーを待たっしゃれ(ベケット/ゴドーを待ちながら) 【パスティス/パスティーシュ】 アブサンの製造が禁じられた時代、代用品として作られたアニスのお酒「パスティス」と、先行作品の模倣を意味する「パスティーシュ」は、ともにフランス語で、俗ラテン語のpasticiusを語源に持つそうです。じつはスパゲッティなどの「パスタ」の語源も同じ。もとを辿ると「ごたまぜ」というような意味にいきつくとか。 これからはじまるのは、まさに模倣だったりパロディーだったり珍解釈だったりするごたまぜ世界の作品たちですが、夜更けに傾ける一杯のパスティスのように、みなさまを酔わせるなにかでもありますように。
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図書館へ本を返しにいくと、珍しく(!)予約本が何もきてなかったので、久しぶりに本棚をあちこち見てまわって、中島京子の『パスティス』を発見して借りてくる。昨夏に出た本は、予約待ちがたくさんいるようだが、最新刊のこれが空いているとは! 『FUTON』に始まり、『イトウの恋』とか、...
図書館へ本を返しにいくと、珍しく(!)予約本が何もきてなかったので、久しぶりに本棚をあちこち見てまわって、中島京子の『パスティス』を発見して借りてくる。昨夏に出た本は、予約待ちがたくさんいるようだが、最新刊のこれが空いているとは! 『FUTON』に始まり、『イトウの恋』とか、『女中譚』とか、この人の"本歌取り"系の作品はスキなので、パスティーシュと語源を同じくする「パスティス」と名づけられた作品集、著者いわく、「まさに模倣だったりパロディだったり珍解釈だったりするごたまぜ世界の作品たち」(p.3)に、心うきうきわくわく。 パートは3つ、「男と女」、「ディストピア」、「ライターズ・ワールド」。字の色や紙の色、レイアウト、そしてイラストもよい。 私がとくにおもしろかったのは、パート2収録の「親指ひめ」。パート3の「国際動物作家会議」もかなりおかしかった。また古いあれこれも読みなおしたくなる。 年明けに読んだ『週刊金曜日 1/9号』で、中島京子のインタビューが載っていた。"とにかく「おかしい」と思ったら黙らないこと"、と『小さいおうち』のことにふれて語っていた。貸出の旅に出ていた単行本が返ってきたし、これもまた読みかえしたい。 "何かを「知りたい」という気持ちが執筆の原動力になっている"とインタビューにあった。いまは戦後のことが知りたくていろいろ資料を調べているそうで、小説になったらぜひ読みたいと思う。 (2/3了)
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これは… 作者が一番楽しんだのでは… 本の作りも凝っていて 章ごとに 字体や余白のとりかた、紙質などが 変えてある。 私は「富獄百景」の字体が好き。
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