窓辺の老人 の商品レビュー
ミルクティーの似合う英国産ミステリ。マージェリー・アリンガムの短編集が文庫本で愉しめるようになったのが、まずうれしい。表紙の酷さはともかく。 古今東西の探偵のなかで、ここまで腰がひけ、覇気の感じられないキャラクターというのも珍しいのではないか。そんなキャンピオン氏とは対照的に、...
ミルクティーの似合う英国産ミステリ。マージェリー・アリンガムの短編集が文庫本で愉しめるようになったのが、まずうれしい。表紙の酷さはともかく。 古今東西の探偵のなかで、ここまで腰がひけ、覇気の感じられないキャラクターというのも珍しいのではないか。そんなキャンピオン氏とは対照的に、ギラギラしたスコットランドヤードのオーツ警視。掛け合い漫才のような面白さが、そこに生まれる。 あれ? という感じに一気に「答え」があぶり出されるのもいつものパターンで、ご都合主義な部分もなくはないのだが、そういった部分もふくめて休日の午後にうってつけのコージーミステリとして気楽につきあいたい。
Posted by
女流ミステリの巨匠が生んだ名探偵の魅力を、存分にご堪能あれ。 クリスティらと並び、英国四大女流ミステリ作家と称されるアリンガム。 その巨匠が生んだ名探偵キャンピオン氏の魅力を存分に味わえる、粒ぞろいの短編集。 袋小路で起きた不可解な事件の謎を解く「ボーダーライン事件」や、20年...
女流ミステリの巨匠が生んだ名探偵の魅力を、存分にご堪能あれ。 クリスティらと並び、英国四大女流ミステリ作家と称されるアリンガム。 その巨匠が生んだ名探偵キャンピオン氏の魅力を存分に味わえる、粒ぞろいの短編集。 袋小路で起きた不可解な事件の謎を解く「ボーダーライン事件」や、20年間毎日7時間半も社交クラブの窓辺にすわり続けているという伝説をもつ老人をめぐる、素っ頓狂な事件を描く表題作など計7編のほか、著者エッセイを併録。
Posted by
正統派英国探偵小説。本国ではかなり有名な著者らしい。 本書に収録されているのは、英国らしいウィットの効いた短編。あらすじに書かれているクリスティやセイヤーズより、作風としてはウッドハウスに近いんじゃ? 探偵役を務めるキャンピオン氏は、奇矯な天才タイプではなく、人好きのする好青年。...
正統派英国探偵小説。本国ではかなり有名な著者らしい。 本書に収録されているのは、英国らしいウィットの効いた短編。あらすじに書かれているクリスティやセイヤーズより、作風としてはウッドハウスに近いんじゃ? 探偵役を務めるキャンピオン氏は、奇矯な天才タイプではなく、人好きのする好青年。ものによっては脇役の方がキャラが濃かったりもするw ナンバーが振られているので続きは出るようだ。ゆっくりでいいので着実に巻を重ねるシリーズになってくれることを祈ろう。
Posted by
- 1
- 2