世界から猫が消えたなら の商品レビュー
小説は少しずつ読むのが好きで、速読とは無縁の生活を送っている。 そんな私が珍しく一気に読んだ本。 流行りの本を読むことは滅多にないのだが、家族から押し付けられてややうがって手に取った。 進めば進むほど引き込まれた。 結末ははっきりと描かれていないが、それも納得。
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30歳の死を目前にした主人公が、何を考え、残りの人生をどう生きるか。 もうちょっと深掘りしても良いかなって思った。
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ピア・サポーターズAさんのおすすめ本です。 「映画監督・川村元気の初の小説!! ・猫が好き ・日常の中のファンタジー(フィクション)が好き ・最近疲れている 1つでも当てはまった、そんなあなたに読んで欲しい。 余命わずかな主人公が、生きるために悪魔と契約して世界から一日1つ、何か...
ピア・サポーターズAさんのおすすめ本です。 「映画監督・川村元気の初の小説!! ・猫が好き ・日常の中のファンタジー(フィクション)が好き ・最近疲れている 1つでも当てはまった、そんなあなたに読んで欲しい。 余命わずかな主人公が、生きるために悪魔と契約して世界から一日1つ、何かを消していく物語。」 最新の所在はOPACを確認してください。 TEA-OPACへのリンクはこちら↓ https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00501351
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世界から何かを一つずつ消していく、寿命を得る為に…お伽話みたいな展開が斬新な作品でした。 今まで無かった便利なモノって沢山あるけど、無かったからなくなっても良いのかもしれません。 特に時間は。
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さらさらとテンポ良く読めるし、重さはない。通勤、通学の途中、病院の待合室や寝る前の束の間、活字が欲しい時にさらさらと読むのは心地いいだろう。 が、個人的にはあまりにも手触りが軽く、また、登場人物の誰にも感情移入はできなかった。シンプルに生きている次元が違って、ポイントごとに...
さらさらとテンポ良く読めるし、重さはない。通勤、通学の途中、病院の待合室や寝る前の束の間、活字が欲しい時にさらさらと読むのは心地いいだろう。 が、個人的にはあまりにも手触りが軽く、また、登場人物の誰にも感情移入はできなかった。シンプルに生きている次元が違って、ポイントごとに「ここを読めばあの人は泣くだろ」「この言葉はあの人に刺さるだろう」と思いながらも、自分には残らず、素通りしてしまう。 感受性の豊かな若い子、もしくは、普段はあまり小説を読む事のない子、命について少しだけ不安を感じる子、親や恋人、友達と仲直りがしたい人なら読むと良いかもしれない。
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月から日曜日まで毎日一章ずつ読んでみた。 “人間は人間が作ったルールに勝手に縛られていて、でもその不自由さが人間を自由にしてくれる” っていうのはなるほどなぁ。 解説で書かれていた “からっぽ”だからこそ描ける喪失していくことを書いた物語っていうのが面白いなあと思った。
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郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日...
郵便配達員として働く三十歳の僕。ちょっと映画オタク。猫とふたり暮らし。そんな僕がある日突然、脳腫瘍で余命わずかであることを宣告される。絶望的な気分で家に帰ってくると、自分とまったく同じ姿をした男が待っていた。その男は悪魔だと言い、「この世界から何かを消す。その代わりにあなたは一日だけ命を得る」という奇妙な取引を持ちかけてきた。僕は生きるために、消すことを決めた。電話、映画、時計……僕の命と引き換えに、世界からモノが消えていく。僕と猫と陽気な悪魔の七日間が始まった。 何度も繰り返される「何かを得るためには、何かを失わなくてはならない」という母の言葉は、日を越えるたびにその意味が深くなるように感じた。 電話が無くなったことで、相手を想う時間の意味に気づく。 映画が無くなったことで、それらに付随する沢山の事象が自分を形作っていることに気づく。 時計が無くなったことで、人間の世界特有のモノたちの存在があるからこそ、人間を人間たらしめているのだと気づく。 それでは、猫が消えたならどうなるのか。 主人公が猫を消さなかった理由は、愛猫のキャベツを消したくなかったから、ではないと思う。 亡くなった母からの手紙にしたためられていた「あなたのお父さんと仲良く暮らしてください」という、最後の願い。 もう死にゆく主人公には、父と仲良く暮らす時間などない。 不器用で、言葉足らずで、愛情に溢れている父。レタス、妻に先立たれ、これから子も失ってしまう父。 その父が独りにならないよう、キャベツに父を託したのだ。 "人間が猫を飼っているわけじゃなくて、猫が人間のそばにいてくれてるだけなのよ"。 「もし自分の人生が映画なのだとしたら。僕はエンドロールのあとも、その人の中にのこる映画でありたい。たとえ小さく地味な映画だとしても、その映画に人生を救われ、励まされた人がいて欲しい。」 「エンドロールのあとも人生は続いていくのだ。誰かの記憶の中で僕の人生が続いていくことを、心から願った。」 「家族って「ある」ものじゃなかった。家族は「する」ものだったんだ。僕らはただ血がつながっているだけの、ふたりの個人だった。」 「幸せか、不幸せか。自分ではよく分からない。ただひとつだけ分かることがある。そう思うだけで、人はいくらでも幸せにもの不幸せにもなれるということだ。」
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読みやすい文章で、さくさく読めた 人生を振り返った時に、後悔ないように生きるのは難しいと思うが、日頃から家族や友達に感謝の気持ちを伝えたくなる本だった
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※このレビューにはネタバレを含みます
読んでいて涙が止まらない箇所が数カ所あった。 死を目前に控えた『僕』 。 この世界で何かを消す代わりに1日の命を貰えるといった不思議な物語。 「何かを得るためには何かを失わなければならない」母さんの言葉が凄く大事に思えた。 電話、映画、時計。色んなものを消したけど、『猫』だけは消せなかった。レタスにキャベツ、母、父との思い出や記憶が全て詰まった大切な猫。 『僕』が猫を消すことはその全てを無かったことに、そして『僕』が生きてきた少しの「意味」さえも消えてしまいそうな気がしたのだろうな…。 またとても大事な物語に出会えました
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※このレビューにはネタバレを含みます
映画「世界から猫が消えたなら」 ↓ 小説「世界からボクが消えたなら」 ↓ そしてこの原作、 小説「世界から猫が消えたなら」 の順番に読了。 先に映画を観たので、この展開は原作の方がいいな、とかこれは映画の方が好きだな〜など、映画とはまた少し違ったストーリーを楽しめる感覚だった。 (キャベツが人の言葉を喋れるようになるのは嬉しいけど、映画でもしそれを再現してたら台無しになりそう(笑)(笑)(笑)) 命とは?生きるとは?死とは?色々とぐるぐる考えさせられる言葉の数々。また必ず読み返すんだろうなあ。 人や物や思い出に執着するのではなく、シンプルにこれまで生きてこれた環境や今ある環境に"感謝"ができたら幸せだと思う。 余裕のない日々の中、なかなか難しいことだけれど。 あとは主人公が身辺整理をしているシーンは、切なくもスッキリとした気持ちになった。 本当に、人はいつ死ぬかわからないし、私も自分が亡くなった時に身内にできるだけ迷惑をかけたくないのもあって、絶賛断捨離中。(笑)
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