闇に香る嘘 の商品レビュー
江戸川乱歩賞受賞作。 受賞作ってこんなもんか?素人が推理を重ねて当たったりハズレたり。 随分推理が働く素人だよね。 最後はバタバタバタっと解決する。ちょっとどんでん返しあり。読み応え?ないな~。
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江戸川乱歩賞受賞作で、「このミス」3位という実績に惹かれて読んでみました。 社会派小説ばりばりで、中国在留日本人孤児、視覚障害者、腎臓移植などの現代日本の抱える様々な問題を、主人公を通して描いているかなりヘビーな話で、主人公にも感情移入しにくくて、正直前半は読むのに疲れたのですが...
江戸川乱歩賞受賞作で、「このミス」3位という実績に惹かれて読んでみました。 社会派小説ばりばりで、中国在留日本人孤児、視覚障害者、腎臓移植などの現代日本の抱える様々な問題を、主人公を通して描いているかなりヘビーな話で、主人公にも感情移入しにくくて、正直前半は読むのに疲れたのですが、いろいろと小さな謎が積み重なっていった伏線が、終盤一挙に解決される爽快感は、ミステリーならではのものでした。読み終えてみると、かなり読後感も良くておもしろかったと思います。 ただ、乱歩賞という賞への応募作ということで、盛れるだけ盛ったという感じで、やや欲張りすぎのところもあったかな。暗号まではいらなかったように思いました。
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江戸川乱歩賞受賞作の本作ですが、中国残留孤児をテーマとして扱った重い内容のミステリーでしたが、全盲の人間を主人公とする妙があり、まさに目が見えない盲点を巧みに利用したストーリー展開が良かったのと、真相が最後の最後まで見えない展開や最後のオチも良かったと思います!
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じわりじわりとやってくる謎と恐怖そして驚きの真実!盲目の主人公という設定がまた、読者にも同じ状況を生み出して…これは小説だからこそ味わえる面白さなんだなあっ!!!(*´∀`*)「中国残留孤児」という問題を中心に語られるお話。27年間兄だと信じていた男は一体何者なのか?切なくも温か...
じわりじわりとやってくる謎と恐怖そして驚きの真実!盲目の主人公という設定がまた、読者にも同じ状況を生み出して…これは小説だからこそ味わえる面白さなんだなあっ!!!(*´∀`*)「中国残留孤児」という問題を中心に語られるお話。27年間兄だと信じていた男は一体何者なのか?切なくも温かい読後感。面白かった(*´ω`*)2015.04.10読了
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人が優しくなる過程、優しくなれないとき、偏屈になる過程が描かれて、人の性格なんて本質は変わらないとしても表層はいかようにでも変質するなあと思った。 疑いの目で真実を探すと、逆に真実に全くたどり着けず人を傷つける話。 おとうさんを大事にしようと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
満州移民政策が生んだ悲劇と絆の物語。 中国残留孤児問題が主題となるミステリで、社会派でない自分には小難しそう…と構えましたが一気読みでした。選評にもあったとおり、盲目の老人目線という、高難度な設定が最大限に活かされた謎と恐怖と伏線、その回収がきちんと描かれていてすばらしい。主人公とともに「見えない」気持ちと真実にやきもきし、すべてを疑い、闇に怯えて、家族の絆に心を熱くする。という体験をおいてけぼりになることなく共有してしまう作品。すごい~ 名だたる作家さん方による巻末の選評も大変楽しめました。
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リアリティを出すためとはわかっているものの、 視覚障がい者はこういう生活なんですという説明が ちょっとくどく感じられた。 綿密な取材な成果を盛り込んでみましたという感じが、 本の本質的な面白さよりも審査員へのアピールにも 感じられるのはちょっとマイナス。 盛り上がりに欠ける展...
リアリティを出すためとはわかっているものの、 視覚障がい者はこういう生活なんですという説明が ちょっとくどく感じられた。 綿密な取材な成果を盛り込んでみましたという感じが、 本の本質的な面白さよりも審査員へのアピールにも 感じられるのはちょっとマイナス。 盛り上がりに欠ける展開だし、話の展開も微妙に思えるが、 引っ張って引っ張って伏線を回収して 最後に反転させるのを破綻なくやり遂げたことは 評価に値することだと思う。
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若いな、ということと説明過剰な印象がありましたが、意外な結末になり、面白かったです。自分中心に考えてたってことですかね。ただ、ちょっと期待しすぎた感はあります。でも、いくらなんでも移植の現場はそんな甘くないだろう、と思うのですが。
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江戸川乱歩賞受賞作。文体や情景の描写などは、少し古風に感じるが、個人的には好きなタイプの作家である。 盲目の初老男性が主人公ということで、映像化は困難に思えるが、小説としては選考委員の評価のとおり秀作だと思う。 すべての伏線の回収が丁寧にされており、玄人好みというわけでなく誰でも...
江戸川乱歩賞受賞作。文体や情景の描写などは、少し古風に感じるが、個人的には好きなタイプの作家である。 盲目の初老男性が主人公ということで、映像化は困難に思えるが、小説としては選考委員の評価のとおり秀作だと思う。 すべての伏線の回収が丁寧にされており、玄人好みというわけでなく誰でも親しめるようなその手法は、まさに受賞作という作品だ。ストーリーもミステリアスでおもしろいし、どこにも無理がない展開で、結末も見事である。 ただ、新人作家であるので、くどい心理描写や情景描写が目につく。また、医療の知識は未熟に思える。医療現場の描写にもう少しリアリティがあれば完璧だろう。 個人的には好きだが、作者の若さをあまり感じさせず、ある意味「形」にはまっている感がある。自作はもっと若さと勢いのある作品を期待したい。
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意外な結末でおもしろかったけど、最後は何が何だか分かりにくかった。 ストーリーはぐんぐん引き込まれるし、ミスリードもみごとだった。文章は簡潔だけど情緒があってうまいなぁと思わせ、読みやすいのも引き付けられる所以だと思う。選考委員の言う通り、原題はいただけない。この題名の方がずっと...
意外な結末でおもしろかったけど、最後は何が何だか分かりにくかった。 ストーリーはぐんぐん引き込まれるし、ミスリードもみごとだった。文章は簡潔だけど情緒があってうまいなぁと思わせ、読みやすいのも引き付けられる所以だと思う。選考委員の言う通り、原題はいただけない。この題名の方がずっといい。 ミステリ―小説の宿命だし、受賞を狙う作品だけに丁寧な伏線の回収は必須なのはわかるけど、話の最後にいちいち細かなエピソードの説明が続く形式が、とってつけたようで嫌いだ。読む側としては真相が暴露された結果、想像できる範囲のこともあるので、細かすぎる説明がうるさく感じる。(これはこの小説に限ったことではない。)
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