産む、産まない、産めない の商品レビュー
まだ結婚も出産も経験していないけれど、今この本を読んだことで、自分に置き換えてたくさん考えた。 妊娠、出産をするかわからないが、経験してからまたこの本を読んだら今と感じることが変わるのかな、、、?
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女性の数だけ妊娠出産の人生エピソードがあるなって。 (産んだ、産まなかった、産めなかった、結果は何であれ。) 私の友人は正産期に入ってから死産をしました。 連絡がきて話聞いただけで嗚咽するほど泣きました。 産声をあげないと分かってて人工的な痛みに耐えて産むことを想像するだけ...
女性の数だけ妊娠出産の人生エピソードがあるなって。 (産んだ、産まなかった、産めなかった、結果は何であれ。) 私の友人は正産期に入ってから死産をしました。 連絡がきて話聞いただけで嗚咽するほど泣きました。 産声をあげないと分かってて人工的な痛みに耐えて産むことを想像するだけで悲しすぎる。 彼女はそれでも生まれてきた我が子は可愛いかったといまだにその子の話をしてくれます。 冷たい赤子が腐敗しないようにと保冷剤と一緒に数日間を共にしたそうです。 私たちも、その出来事を触れてはいけないことにせず、彼女と一緒に「今頃何歳だね」と話します。 乗り越えなくて良い、共存していけば良い、忘れないで、心の中でいつもそばにいる存在として生きているような、そんな気持ちです。 そんな私は、身体に婦人科系の問題を抱えて不妊です。 まさしく体外受精しかチャンスがありません。 重美の気持ち、よく分かります。 こんなにお金をかけて努力しても結果がついてこない悲しさ。望んでいない人のところには出来る悔しさ。それでもわずかな期待を抱いて過ごしている自分。 もういっそのこと、諦めがついた方が気持ちが晴れるというのも痛いほど分かる。 結果が分からないから、未来がわからないから辛いのよね。 不妊治療はゴールを決めないと本当にしんどい。 ハッピーエンドじゃないリアルが描かれていたと思う。 重美には絶対に絶対に幸せになってほしいな。 桜子の「名付け親になってよ」というセリフにはちょっとジーンときてしまった。2人の関係性としては気まずいというか距離をとってもおかしくない状況なのに、なんか、悪くないなって思ってしまいました。重美は心の中では桜子の出産への羨ましさ嫉妬心があるはずけど、名前をつけることで素直な愛着が湧いてこの先も会っていけそうだなと思ったので。 産む 産まない 産みたい 産みたくない 産めない 色々あるけど 授かれるか ちゃんと育つか 産めるか その過程は当たり前ではないですね。 それぞれ色々な事情や背景がある。 どんな選択もどうこう言えないけど。 望んだ人が望んだタイミングで授かり無事に出産に至れると良いな。 と、切に願います。
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タイトルが気になって読んでみたが、出産関連の本の中で一番自分に刺さった。 偶然の妊娠で産むことを選んだ人、継母となった人、男性育休を取る人、産んだけど子供に障害があった人、不妊治療をした人、産めなくなった人など様々な視点からの短編となっている。短編集は心に残らないので苦手だったが...
タイトルが気になって読んでみたが、出産関連の本の中で一番自分に刺さった。 偶然の妊娠で産むことを選んだ人、継母となった人、男性育休を取る人、産んだけど子供に障害があった人、不妊治療をした人、産めなくなった人など様々な視点からの短編となっている。短編集は心に残らないので苦手だったが、この作品では色々な視点から出産を描くために短編集が一番適切な形に感じたし、それぞれの話も深くて面白い。個人的には継母の話で継子が連れ子に心を許していく描写がとても良かった。男性育休の話もハッピーエンドで良い。 タイトルにある「産まない」選択をする人は出てこないが、産むか産まないか葛藤する描写はあるので、そのことを指しているのかな。他の作品も読んでみたいと思った。
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20250224 いままで目の前のことにがむしゃらに取り組む人生だったけど、もっと長い目で自分の人生考えないとなぁ。 出産リミットもあるだろうし.... いい意味で、現実を突きつけられた感じ。
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妊娠、出産に関するストーリー 30代の女性にとって人生の選択肢として考える題材なので、自分ごととして捉えて読みやすかった 1話完結なのも読みやすい 女性だけでなく男性にも読んでもらいたい本
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色んな人の色んな生き方、考え方を見つめる優しいストーリーだった。個人的にはレットイットビーが1番終わり方が好きな話。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
子どもの頃、大人が読んでいる本は実用書ばかりだな、私はそんなつまらない大人にはならないと思っていた。 いざ大人になったら実用書どころか本すら読まない人間になっていて、育休中で余裕ができた最近ようやく読み始めた次第。 10冊借りたら8冊は実用書で、私もつまらない大人になったなと思う。 そして同時に、大多数の大人が物語を読まない理由もなんとなくわかる。 まず時間がない。そして、地雷が増える。感情移入するのがしんどい。タイトルからわかっているのに選んだのは自分なのだけど、この本はまさに感情移入しすぎてしんどかった。 28歳、今年出産したばかりで中盤思わず泣いてしまった。あの出産の痛みを、赤ちゃんに会えるという希望なしに味わう精神と身体の負担は計り知れない。そんなことはなくても、自分に原因を探してしまう。 妊娠出産は本当に理不尽で、子供を虐待するような親は軽率に何人も産めるのに、本当に本当に喉から手が出るほど子どもを望んでいる人にはできなかったりする。 するにしても、しないにしても、そこには葛藤がある。人1人の人生を背負うことは怖い。 良質なオムニバス形式のストーリーだが、年齢的にテーマが重くのしかかって憂鬱な気持ちになってしまったのでこちらの評価に。
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女性と妊娠をテーマにした短編集。ところどころ登場人物が重なっていて、一冊としては繋がっていておもしろかった。ストーリーは『キャリア』『不妊』『子どもの妊娠』『死産』など女性が人生のうちで経験するかも知れないテーマ。結婚して、妊娠して、子どもを産むことが決して当たり前ではないことも...
女性と妊娠をテーマにした短編集。ところどころ登場人物が重なっていて、一冊としては繋がっていておもしろかった。ストーリーは『キャリア』『不妊』『子どもの妊娠』『死産』など女性が人生のうちで経験するかも知れないテーマ。結婚して、妊娠して、子どもを産むことが決して当たり前ではないことも痛感する作品。
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甘糟りり子さんは初読みの作家さんだった。 『産む、産まない、産めない』 タイトルに惹かれて読んだが、あれ?タイトル間違ってる?「産まない」の話が無いのでは・・・ 全8章の妊娠・出産にまつわる様々な生き方が綴られている中で「産まない」の話は結構注目される読者さんも多いと思う。 そ...
甘糟りり子さんは初読みの作家さんだった。 『産む、産まない、産めない』 タイトルに惹かれて読んだが、あれ?タイトル間違ってる?「産まない」の話が無いのでは・・・ 全8章の妊娠・出産にまつわる様々な生き方が綴られている中で「産まない」の話は結構注目される読者さんも多いと思う。 それが無いのは少し残念だった。 ちなみに第1話のバリキャリ桜子が「産まない」派の代表だと思っていたので、妊娠発覚後に何の迷いも過程も無く「産む」派に転じていたのは拍子抜けした笑 短編の中には身近に感じるものや、類似体験をしたものもあり、共感出来る話もあった。 一方で、羊水検査や死産については知識としてあるだけだったので、その葛藤や辛さには胸が締め付けられる思いがした。 作中では、女性特有の体験をしているからこそ感じる世間の冷たさや、神経を逆撫でられる言動や無神経に思える人や場所が出てくる。 主人公達は、悩み憤りながらも時にはそんな風に過敏になっている自分を責めたり俯瞰したり、まぁ何とも忙しい。 私も過去に同じように感じた事もあったので懐かしさ反面、切なさがよみがえった。 誰しも自分の正解を知りたくて、正解だと信じたくてもがいているのだと思う。 でも結局、どれが正解なんて人生が終わる時に振り返ってはじめて気付けるものなんじゃないだろうかと最近感じるようになった。そうならば、正解だと思えるように自分を信じて生きていくのがきっと幸せなんだとも思う。 そのためには、もがいて自分を責めるよりも、経験していない様々な生き方や考え方があることを知ることの方がよほど大切で有意義だ。 その意味で、本作は若い女性には特にオススメしたい。更に男性にも是非読んでみて欲しい作品だと思った。 甘糟りり子さんは初読みの作家さんだったが、時々場面切り替えがスムーズでなく読み辛さを感じてしまった。 以下、印象に残った台詞 第7話 レット・イット・ビーより 「妊娠したら産めばいいし、機会がなかったとしても後悔する必要もない。ないものばかりを捜す毎日はつまらないし、手にしたらきっと他のものが欲しくなる。 あるがままに。」
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選択子無しの私、タイトルに惹かれて読みました。この先生の作品は初めてです。とても読みやすかったです。私は基本短編集好きじゃないですが、こちらは話によっては繋がってる部分もあり面白かったです。 タイトル通り妊娠出産に関する小説の短編集ですが、他の方も仰っていたように「産まない」選択...
選択子無しの私、タイトルに惹かれて読みました。この先生の作品は初めてです。とても読みやすかったです。私は基本短編集好きじゃないですが、こちらは話によっては繋がってる部分もあり面白かったです。 タイトル通り妊娠出産に関する小説の短編集ですが、他の方も仰っていたように「産まない」選択肢をした人の話がない!外で公言する人はあまりいなくても、実はそこそこいる層だと思っています。その話があれば☆4でした。
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