A の商品レビュー
短編をひとつ読み終わるごとに体に染みがポツポツできていくような気がします。 何度も本を閉じようとしたし、中村文則さんが好きと公言するのをやめようとも思いました。 でも「晩餐は続く」「A」「B」を読んで、やめられないと感じました。
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不思議な世界に連れて行ってくれる短編集。短編集ながら,どこか物語がつながっているような気がして,さくっと読める一冊。
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短編集でしたが、寄せ集め?だったため、かなり中身もバラバラ。 個人的には 嘔吐 セールス・マン 信者たち が好きでした。
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「・・・憂鬱を売るの?」 「そうです。・・・僕にはそれしかないので」 売るものがなく色々なものと交換をして街を歩く 「セールス・マン」 浮気を繰り返す夫に復讐する妻の話し 「晩餐は続く」 この作品はじわじわと怖さが染みてきた。 「私はその自分の変化に自分を心地よく預けていく。...
「・・・憂鬱を売るの?」 「そうです。・・・僕にはそれしかないので」 売るものがなく色々なものと交換をして街を歩く 「セールス・マン」 浮気を繰り返す夫に復讐する妻の話し 「晩餐は続く」 この作品はじわじわと怖さが染みてきた。 「私はその自分の変化に自分を心地よく預けていく。」 その立場になれば誰でも 同じ思いに至ってしまうのだろうか。 読んでいて悲しくて苦しくなった「A」と「B」。 おもしろく読んだのは「妖怪の村」。
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気持ち悪い、狂ってる、でも、わかる。 わかるところばかりでも、わからないところばかりでもなく、狂ってるところばかりでもなく、正常なところばかりでもない。 全部狂ってるかと思いきや、その中にひとつだけ正常な部分がある。 正常な中に 異様に怪しく光る異常な部分がある。 わたしも、...
気持ち悪い、狂ってる、でも、わかる。 わかるところばかりでも、わからないところばかりでもなく、狂ってるところばかりでもなく、正常なところばかりでもない。 全部狂ってるかと思いきや、その中にひとつだけ正常な部分がある。 正常な中に 異様に怪しく光る異常な部分がある。 わたしも、あなたも、あの人も、誰でも。
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人間がもつ多面性をえぐりだす現代アートのような短編集。 最初の短編「糸杉」はマジで傑作だと思う。抜け出せない魔力に身を任せてるのか抗ってるのか、現実と空想とどっちなのか。曖昧な別世界に行き来できるゲートとして糸杉はそこにある。 表題作の「A」の軍人が狂っていく心の描写は、ジェ...
人間がもつ多面性をえぐりだす現代アートのような短編集。 最初の短編「糸杉」はマジで傑作だと思う。抜け出せない魔力に身を任せてるのか抗ってるのか、現実と空想とどっちなのか。曖昧な別世界に行き来できるゲートとして糸杉はそこにある。 表題作の「A」の軍人が狂っていく心の描写は、ジェノサイドの史実を渦中から正面切って捉えている。なんというリアリティー。 他にも官能的なやつや、かなり下衆いものまで。人間の暗部をテンポよく書き切る才能に、またしても呆然とさせられるのであった。
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作品の中で残ったことばが偶然、帯に書いてあったことばと同じだったという。そして本のタイトルの「A」に対する疑問も、あとがきにまるでわかっていたかのように書かれていて。本作は実にいろいろな中村氏の短編集。しかし、この人の作品にひかれる何かを、わたしはつかまれているんだな。 「一度...
作品の中で残ったことばが偶然、帯に書いてあったことばと同じだったという。そして本のタイトルの「A」に対する疑問も、あとがきにまるでわかっていたかのように書かれていて。本作は実にいろいろな中村氏の短編集。しかし、この人の作品にひかれる何かを、わたしはつかまれているんだな。 「一度の過ちもせずに、君は人生を終えられると思う?」
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世の不条理さと、人の理不尽さに鬱屈しながら生きる。自分の心から逃避し、醜い社会を歪めて見ることで受け入れようとする。抗わずに流されて生きる、それはそれで、いやむしろその方が辛いのかもしれない。
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こんな訳のわからん話やエロい話ばかり集めた本を、なんでわざわざ出版したのでしょうか? 私には理解できませんでした・・・
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人間の色々な狂気が散りばめられ、重苦しいが印象に残る作品達。人間の本質は、極限状態では、こうなのかもしれないが…
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