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巨匠が愛したフェラーリ、女優が愛したモーガン の商品レビュー

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2011/10/26

スーパーカーを語る上での金字塔となった名著「スーパーカー誕生」の著者、沢村慎太郎さんの新刊です。 書店で沢村慎太郎の名前を見た時は、さっと手が伸び、見ずてんの買いと思いました。 でも立ち読みすると、そうでもない。 どうしようかな、と迷ったんですが、「スーパーカー誕生」はあまりに...

スーパーカーを語る上での金字塔となった名著「スーパーカー誕生」の著者、沢村慎太郎さんの新刊です。 書店で沢村慎太郎の名前を見た時は、さっと手が伸び、見ずてんの買いと思いました。 でも立ち読みすると、そうでもない。 どうしようかな、と迷ったんですが、「スーパーカー誕生」はあまりに名著であり、その著者の本なんだから、買ってあげるのが本読み人間の仁義というモノではないのか、と思い直し、購入しました。(本読み人間は、あまりに素晴らしい本を書いた著者の続刊には、いわゆる「裏を返す」という習慣がある) カラヤン、ミケランジェリからバルドー、アン王女に至るまで、取り上げられる18人は幅広く、沢村さんらしく丹念に一次資料にあたり、詳しく正確に記述されるのですが、読んでいて物語が立ち上がってこない。 書店で予感した通り、「スーパーカー誕生」を読んだ時のようなワクワク感はありませんでした。 英国王室はホントにクルマが好きなんだなあ、とか、グレース・ケリーの人生ってなんだったんだろうな、という寂しさは感じましたが、深みに欠ける。 沢村さんは人よりクルマ自身を語る時の方が、より生き生きとするのかな、とも思いました。 名著「スーパーカー誕生」は2008年度の刊行ですから、それ以降のスーパーカーは取り上げられていません。 世界は今、空前のスーパーカーブームであり、新型車が続々出ていますから、続編が欲しい処です。 3-4年分と少し紹介量が足りないならmook形式とか軽い感じでも良いです。 次の著作は、あの名著の補完バージョンみたいなノリでどうでしょう?

Posted byブクログ