魔術師の紅き獣 の商品レビュー

天原ちづる(著者),増田メグミ

2014/08/21

「明るく分かりやすい話にしましょう」のコンセプト（Byシルヴィアの憂愁）から、こちらの作品は、かなり雰囲気も明るくわかりやすいお話でした。
とはいえ、ヒロインは借金を背負い無茶な仕事をふられ、暗い事情を抱えながらも借金を返す、明るく健気で屈折した娘。
そして、ヒーロー・ヴァンは、血を見ると呪いから、魔獣に変身してしまう呪われた英雄。ヴァンも、いろいろと訳ありのよう。
物語は、二人の出会いと、王子の継承争いに巻き込まれながら、おがたいを意識するまでが描かれます。
全体は、まったりした展開。もふもふの彼の赤面が可愛らしく、癒し系好きなら楽しいかも。
ただ、ラブ未満、呪い未解決、借金未精算。
彼の素性も呪いの謎もなにも描かれておらず、読後モヤモヤする。
一巻目だとしたら、今後の二人がどうなるのか、読んでみたいナ。
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