JR上野駅公園口 の商品レビュー

3.4

140件のお客様レビュー

  1. 5つ

    17

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    43

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    5

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2021/08/21

浮浪者の方は初めから浮浪者のわけじゃないし、努力が足りないわけでもなかったりする。 楽しい話は出てこない…切ないばかり。 でも、あれ? うん、そうなんでしょ、そうなんでしょと読んでて私公園生活のあれこれを私結構知っている。なんでだっけ?友達はいないんだけど…。 新宿に近く育ち、上...

浮浪者の方は初めから浮浪者のわけじゃないし、努力が足りないわけでもなかったりする。 楽しい話は出てこない…切ないばかり。 でも、あれ? うん、そうなんでしょ、そうなんでしょと読んでて私公園生活のあれこれを私結構知っている。なんでだっけ?友達はいないんだけど…。 新宿に近く育ち、上野で仕事していたこともある私にとっては結構近しい(?)当たり前の存在、生活スタイルだったのかもしれないと思った。

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2021/08/15

出稼ぎで家族を支えて来たが、気づいたら上野公園で浮浪者になってる。散文的で場面があちこち変わり、柳美里さんは私には合わないなぁ。

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2021/08/13

なんか読むのがしんどかった。 上野のホームレスと、東北の出稼ぎにでなければどうにもならなかった人達の苦痛を繋げる小説ってことでテーマ的にも重い。 ちょうどメンタリストとかいうやつが命を軽んじている発言をしているが、、、 こういう人生を歩んでいる人もいるんだということを知る機...

なんか読むのがしんどかった。 上野のホームレスと、東北の出稼ぎにでなければどうにもならなかった人達の苦痛を繋げる小説ってことでテーマ的にも重い。 ちょうどメンタリストとかいうやつが命を軽んじている発言をしているが、、、 こういう人生を歩んでいる人もいるんだということを知る機会だと思う。

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2021/08/09

悲しいというか、かわいそうというか、そういうこともあるかもなぁと思わせる話。 若くして子供を突然亡くし、老後も妻も亡くしたら、何もする気が起きずホームレスとして生き、やがて死にたくなるのも無理はない。 住んでいた板橋や、母の実家の須賀川も出てきて、上野も何度も行ったか雰囲気はわか...

悲しいというか、かわいそうというか、そういうこともあるかもなぁと思わせる話。 若くして子供を突然亡くし、老後も妻も亡くしたら、何もする気が起きずホームレスとして生き、やがて死にたくなるのも無理はない。 住んでいた板橋や、母の実家の須賀川も出てきて、上野も何度も行ったか雰囲気はわかるし、ホームレスもいろいろあるのだろうなと思った。

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2021/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本の経済成長を支えたのは、地方から出稼ぎに出てきた労働者たちだった。 金の卵ともてはやされた若者たちは東京に根を張って、東京で家庭を築き、その繁栄の中で生きることが出来たが、出稼ぎ労働者の多くは地方に住む家族のために仕送りしなければならず、東京に根を張ることは出来なかった。 主人公の男性も20年もの長い間を出稼ぎ労働者として働いた。 妻と暮らしたのは、だから短い期間でしかなかった。 その妻が亡くなったのは、出稼ぎ暮らしが終わってようやく落ち着けると思った時だ。 孫娘が同居してくれたが、縛り付けるわけにはいかないと思って再び東京を目指す。 目的があったわけではない彼がたどり着いたのはホームレスとしての生活だった。 彼が選んだ行く末はあまりにも寂しい。

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2021/07/31

少し前に話題になったこの本がようやくこの五輪真っ只中のタイミングで手元に。 喜怒哀楽とはまた異なった感情に包まれた。 高度成長期に出稼ぎへ行き、息子のための学費も稼いでいたのに急死され、まさに、運のない人生。 息子や嫁さんに先立たれ、せっかく来てくれた孫娘との生活を自ら棄てる...

少し前に話題になったこの本がようやくこの五輪真っ只中のタイミングで手元に。 喜怒哀楽とはまた異なった感情に包まれた。 高度成長期に出稼ぎへ行き、息子のための学費も稼いでいたのに急死され、まさに、運のない人生。 息子や嫁さんに先立たれ、せっかく来てくれた孫娘との生活を自ら棄てる。 なぜなのかそこがわからない。 そして大震災でその孫娘も失い、ホームレスとなる。 皇族のための「山狩り」や、東京五輪のために職を失った方々がその土木工事に従事するであろう話はなるほどなぁ、と。 まだ、東北は復興してないのにね。 家を持つ者、持たぬ者。 確かに持つ者は持たぬ者の気持ちはわかるまい。 そして今、国は「スティホーム」を呼び掛ける日々。

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2021/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ストーリーを追いたいわたしにとっては、すごく入り込みにくい文章だった。描写が長くて、急に文体が変わってるのか、雰囲気が変わってるのか、文章を追っていると急にぶつっと途切れる感じ。 話の内容自体はだれでもささいなことでホームレスになるのだということ。私がホームレスにならざるを得ないのであれば、早く死んでしまいたいという気持ちは変わらないし、死んだら無になるという考えも変わらない。死んでも魂だけ存在し続けるのは辛すぎる。

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2021/07/25

幻想と現実が 入り乱れていて、どっちつかずの感じがした。 ルポルタージュ的なものにするか、ホームレスの幻想を主にするかした方が良かったかな。 奇しくもこの本を読んだのは東京オリンピックの開会式の最中。 彼らのような人々がいる中での、お祭り騒ぎが繰り広げられていることに言いようの...

幻想と現実が 入り乱れていて、どっちつかずの感じがした。 ルポルタージュ的なものにするか、ホームレスの幻想を主にするかした方が良かったかな。 奇しくもこの本を読んだのは東京オリンピックの開会式の最中。 彼らのような人々がいる中での、お祭り騒ぎが繰り広げられていることに言いようのない寂寥を感じた。

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2021/07/18

人生には「希望のレンズ」ではピントが合わずに見れないものが確実にある。 作者は、昭和・平成・令和と世の中が豊かになる一方で、その同じ時代を生きた人間がホームレスになるまでの過程を、現在と過去を行ったり来たりしながら、主人公の回想という形で描いている。その描き方は、「希望のレンズ」...

人生には「希望のレンズ」ではピントが合わずに見れないものが確実にある。 作者は、昭和・平成・令和と世の中が豊かになる一方で、その同じ時代を生きた人間がホームレスになるまでの過程を、現在と過去を行ったり来たりしながら、主人公の回想という形で描いている。その描き方は、「希望のレンズ」を通さないため、暗い。そして、救いも描かれない。読みながら、人生の喪失の苦さを感じるしかない。

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2021/11/10

あっという間に読み終えることができる薄い本で、実際読んでいたのは2時間もなかったと思うけど、正直苦痛で、早く終わんないかな~と思いながら読んだ。 ごめん。でも正直な感想。 ホームレスの目線、っていうよりは、どっちかっていうと、上野公園にたまに行く人が、一人であのあたりをぶらぶら...

あっという間に読み終えることができる薄い本で、実際読んでいたのは2時間もなかったと思うけど、正直苦痛で、早く終わんないかな~と思いながら読んだ。 ごめん。でも正直な感想。 ホームレスの目線、っていうよりは、どっちかっていうと、上野公園にたまに行く人が、一人であのあたりをぶらぶらしている時の心象風景を描写した、という感じの文章で、あのあたりをぶらぶらと歩くときの雰囲気が非常に正確に再現されている、とは思ったが、多くの人が絶賛するようなホームレスのリアリティは全く感じなかった。そして、もっと最悪なのは、小説としておもしろいとは全然思わなかった。 私の親の世代くらいまでは、この小説の主人公のような生き方をした人が多いのではないかなぁ。 この小説の主人公のような生き方、というのは、とにかく人生のちょっとした楽しみみたいなものを全く考えることなく、ただ家族のため、あるいは生きるためにひたすらまじめに働いて、生きる意味とか人生の意味とか、そういうものを考える暇すらなく気づいたら人生の終盤にいる、という生き方。 最近母とよく話すが、私の母の生き方も、おそらくその一つだと思う。忙しくて、時間に追われて、やりたいことを我慢して、子どもたちに残せるだけ残そうと日々を必死で生きて。 でも、なんだか、うまく言えないが、そういう人たちの人生も、この小説みたいにひたすら虚しく振り返るだけの空っぽなものでは絶対にないと思う。本人たちの目を通して見ると、濃く豊かで深く芳醇なのではないかしら。 だから、正直に言うと、読んでいて、行間に「余計なお世話」みたいなものを感じてしまった。あるいは「外野が勝手に想像した余計な感傷のいやらしさ」みたいなものを。 え、全米図書賞!?(驚愕) よほど英訳に恵まれたのでは・・・? それとも、天皇が出てくるあたりに、ガイジンは何か勝手に深い意味を読み取ったのではなかろうか・・・。 いつも使うメインの図書館に読みたい本がなく、サブで使っている図書館にはあったので、その本を借りるついでにこの本も借りたのだけど、そのサブの図書館の名前が途中で登場したのでちょっとビックリした。 でも、上野公園から歩くとけっこう遠いよ?

Posted byブクログ