電力情報イノベーション の商品レビュー
時代の寵児であったエナリスの創設者の著作。電力ビジネスを具体的なサービスも含めて知れる。電力は調達するものと捉え、需要家PPS、新電力ネットワーク、アグリゲータといったビジネス形態や、部分供給、同時同量などのキーワードを解説。エナリス自体は粉飾決算しちゃったけど、本としては悪くな...
時代の寵児であったエナリスの創設者の著作。電力ビジネスを具体的なサービスも含めて知れる。電力は調達するものと捉え、需要家PPS、新電力ネットワーク、アグリゲータといったビジネス形態や、部分供給、同時同量などのキーワードを解説。エナリス自体は粉飾決算しちゃったけど、本としては悪くないと思います。
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エナリス創業者の本。 ESCO事業で儲けを出し続けることの大変さが文中に滲み出ている。出版後のエナリス社の業績を結果論で知っているからか。 パナソニック時代の血判状のエピソードを読むと、改革というのは何であれ抵抗を伴うものなのだなと思う。 読んだ時点で4年前の本だが、まだ社会は然...
エナリス創業者の本。 ESCO事業で儲けを出し続けることの大変さが文中に滲み出ている。出版後のエナリス社の業績を結果論で知っているからか。 パナソニック時代の血判状のエピソードを読むと、改革というのは何であれ抵抗を伴うものなのだなと思う。 読んだ時点で4年前の本だが、まだ社会は然程前進していないかもしれない。
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なかなか示唆に富んだ内容。 序盤の電力自由化に向けた部分の論調は、新電力側に寄った内容。 特に既存の電力会社を弱体化しないと自由化は活性化しないという論筋は、電力会社の企業努力と電力会社が優位と思われる規制と分けて議論しないとかなり乱暴な意見。 筆者が新電力の方なので、ここはポ...
なかなか示唆に富んだ内容。 序盤の電力自由化に向けた部分の論調は、新電力側に寄った内容。 特に既存の電力会社を弱体化しないと自由化は活性化しないという論筋は、電力会社の企業努力と電力会社が優位と思われる規制と分けて議論しないとかなり乱暴な意見。 筆者が新電力の方なので、ここはポジショントークと割り切りたい。 しかし、それ以降は電力ビジネスをサービス、ひいては情報という価値に重きを置き活用できる可能性について、具体例が多くある。 さすがに風呂敷を広げすぎだろうと思う部分もあるが、大まかにセールス、マーケティングとしては妥当と思われる部分が多い。 特に、需要家自体がPPSとなるというアイデアや、部分供給を投資信託と考えるという発想は 金融における機関投資家を育てるという意味で非常に有用なビジネスモデルになり得る。 極端に言えば、電力を資産とみなし、効率的な運用を目指す中で、コンサルティングというサービスが電力ビジネスの主たるものになり得る。 そこで強みとなるのが電力を運用するために蓄積された情報といえる。 もし、このビジネスモデルが主流になり、市場が活性化すれば、最終的にはエンロンが目指したようなマーケットモデルが誕生するかもしれない。
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すでに電力に関わるビジネスを確実に実施している著者であるだけに、しっかりした内容ではあると思う。現在のエナリスのビジネスモデルも、きちんとしたものである。 しかし、電力をユーザがバーチャルな「銀行」を通じてやりとり、という将来に向けての発想は、ハードシステムのプロから見れば、何を...
すでに電力に関わるビジネスを確実に実施している著者であるだけに、しっかりした内容ではあると思う。現在のエナリスのビジネスモデルも、きちんとしたものである。 しかし、電力をユーザがバーチャルな「銀行」を通じてやりとり、という将来に向けての発想は、ハードシステムのプロから見れば、何を言っているのかというところはある。いろいろなユーザが、電気を必要とするタイミングと量が異なる、だから電力システムの運用は電力会社にお任せではなく、「金融的」要素を持ちこむ、そうやって新たな「価値」がこの分野で生まれビジネスにもなるということなのだろうが。電力は「光の速さ」で全国一体となって呼吸している一つのイキモノ、システムである、という物理的理解がまったく欠落している。
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