剣の法 の商品レビュー
筆者は武術家かと思ったら、大学教授だった。日本刀にまつわる日本人の精神性、宗教観と、室町時代に発祥・発展していった日本の剣術についてかなり細かく解説している。 私自身、柳生新陰流の流れを汲む殺陣道場にかれこれ20年通っており、道場で習った動作や言葉が出てきたりする。しかし本書で...
筆者は武術家かと思ったら、大学教授だった。日本刀にまつわる日本人の精神性、宗教観と、室町時代に発祥・発展していった日本の剣術についてかなり細かく解説している。 私自身、柳生新陰流の流れを汲む殺陣道場にかれこれ20年通っており、道場で習った動作や言葉が出てきたりする。しかし本書では演劇要素の殺陣より実戦を想定した剣術の解説に終始している。ただ実戦的なだけでなく、そこにある精神性(武士道、ともちょっと違う)が述べられている。 動作がかなり細かく解説されているが、読んでも理解はできない。武術・武芸、さらには芸事などは書面や写真(動画含む)などで継承できるものではないと実感する。だからこそ伝統芸能が一子相伝で継承され、そして本書でも時折出てくるように、時代とともに変化していく。
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この本は、新陰流の秘伝書と言ってもいいのではないかというくらい詳細に技の描写がされている。また、個々の技の解説にとどまらず、全体としての技の成り立ちや、刀身一如の意味など剣の道を俯瞰的に描かれており非常に面白かった。
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