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盤上のアルファ の商品レビュー

3.8

57件のお客様レビュー

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2017/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アマチュア将棋棋士・真田信繁が、プロを志して三段リーグ編入試験に臨む姿を軸に、将棋担当の新聞記者・秋葉隼介らとの交流を描いた作品。棋界を題材にした小説ということで、将棋ファンとして以前から気になっていた。読んでみると、なるほどおもしろい。将棋の勝負に対する真剣さは、おそらく将棋に詳しくなくてもじゅうぶんに伝わってくるし、まわりを彩る個性ゆたかな登場人物たちの造形も秀逸である。ただ、まだデビュー作であるゆえ、いろいろと粗削りな部分は目立つ。いきなり同居することになるのはフィクションだしご愛嬌ということなのかもしれないが、明日食うものにも困っていたような人が、気がつけば試験本番、明日にも仕事を辞めようかと思っていた人が、気がつけばすっかり将棋記者、というのはどうなのか。全部を描いていたらペイジが尽きてしまうというのは理解できるし、それを求めているわけではないのだが、もうちょっと途中のプロセスを叮嚀に描いてほしかった。最後に父親が出てくるのも個人的には微妙。肉親こそいちばんの存在というような、保守的な思想にちょっと毒されていないか? 最後は林との再会にしたほうが感動的であろう。

Posted byブクログ

2016/09/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

性格の悪さが災いし、県警担当記者から文化部に左遷されてしまった新聞記者の秋葉隼介。 失意の秋葉は行きつけの飲み屋でアマチュア将棋指しの真田と偶然出会う。 その日から秋葉と、人生の起死回生をかけて三段リーグ編入試験に挑む真田との奇妙な共同生活が始まった。 リーダビリティが高く、最後まで一気呵成に読んでしまいました。 信じる道しか進むことのできない男の熱い想いに魂が揺さぶられ、生きる力のほとばしりに火照ってしまいました! 登場人物たちの話す関西弁のリズムもテンポの良さを助長していて、緊張感の中に漂う適度なユーモアが読んでいて楽しかったです。 ただ、あっという間に読み終えた時は気づかなかったのですが、ちょっと構成のバランスが悪かったように思います。 秋葉が左遷されて慣れない文化部の記者として戸惑うくだりと、真田の悲惨な少年時代の回想シーンだけで小説の半分が費やされます。 前半はやたらと密度が濃いので後半はどんな怒涛の展開となるのだろうと期待してしまうのですが、真田が苦しみながら将棋に真剣に向き合うという、意外に常識の枠組みをはずれない王道展開に少し物足りなさを感じました。

Posted byブクログ

2015/01/25

熱い本。 自分の夢に必死になる大人がかっこいい。 将棋というものの深さや、人を変えるだけのものがあると知れる作品。

Posted byブクログ

2014/09/28

ーーー真田信繁三十三歳。家なし、職なし、目標・プロ棋士。とてつもなく迷惑な男が巻き起こすかつてなく熱い感動の物語。 ハードカバーのときから気になってたのが文庫化してたので即買い。 男なら誰もが一度は憧れたであろう、実力が全ての勝負の世界。 その一つであるプロ棋士への道を一度は...

ーーー真田信繁三十三歳。家なし、職なし、目標・プロ棋士。とてつもなく迷惑な男が巻き起こすかつてなく熱い感動の物語。 ハードカバーのときから気になってたのが文庫化してたので即買い。 男なら誰もが一度は憧れたであろう、実力が全ての勝負の世界。 その一つであるプロ棋士への道を一度は失いながらも背水の陣で食らいつく真田がすごく魅力的に描かれている。 不器用で不細工で不精髭な男を、いつの間にか真剣に応援してしまう。 ここで終わりはあまりに酷だろう、と思っていたら3月に続編が出たみたい。読みてえなあ! 頭を上げた男の目に、野性の光があった。

Posted byブクログ

2014/05/30

内容(「BOOK」データベースより) 「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩した同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こ...

内容(「BOOK」データベースより) 「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩した同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こす熱い感動の物語。小説現代長編新人賞受賞作。

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2014/04/19

新聞記者・秋葉隼介.警察担当から社会部へ左遷され将棋担当を命じられる.そんな秋葉の家に突然転がり込んできたプータローの真田信繁はプロ棋士を目指していた.真田の情熱に触発され,いつしか秋葉は生き甲斐を取り戻していく.面白い.これぞドラマといった感じ.二人の出会いのシーンは久々にお腹...

新聞記者・秋葉隼介.警察担当から社会部へ左遷され将棋担当を命じられる.そんな秋葉の家に突然転がり込んできたプータローの真田信繁はプロ棋士を目指していた.真田の情熱に触発され,いつしか秋葉は生き甲斐を取り戻していく.面白い.これぞドラマといった感じ.二人の出会いのシーンは久々にお腹を抱えて笑ってしまった.将棋を知らない人でも全然大丈夫.涙と笑いの感動物語を是非お試しあれ.

Posted byブクログ

2014/03/23

「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩した同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こす熱い感動の物語。小説現代長編新人賞受...

「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩した同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こす熱い感動の物語。小説現代長編新人賞受賞作。

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