アイドル墜落日記 の商品レビュー
タレント(アイドル)本には興味がなかったけれど、表紙が目に入って、なんとなく購入した。読み終えて思うのは、定価で買ってよかった本当によかった。どうかこの本が売れますようにと願ってしまう程度に薄幸美少女でした。 重い、ネガティブ、芸能界って怖い…と、他人事が自身の胸に刺さるのだが、...
タレント(アイドル)本には興味がなかったけれど、表紙が目に入って、なんとなく購入した。読み終えて思うのは、定価で買ってよかった本当によかった。どうかこの本が売れますようにと願ってしまう程度に薄幸美少女でした。 重い、ネガティブ、芸能界って怖い…と、他人事が自身の胸に刺さるのだが、ときどき噴き出しちゃう。笑えないのに笑ってしまう。そしてなんと涙腺が緩む場面もあるのだ。文才というかなんだろう、彼女の心根かなあ。ちなみに2回くらい文章に騙された。 あかるん幸せになっておくれ。
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挫折からのサクセスストーリーや、壮絶な過去の暴露本は、いくらでもある。 本書が特徴的なのは、サクセスもしていかない、壮絶過ぎもしない、今ブレイクしているわけでもなければ過去に万人が知る全盛期を持っていたわけでもない、ほんの少し風変わりなアイドルの、愉快なのか不愉快なのかわからない...
挫折からのサクセスストーリーや、壮絶な過去の暴露本は、いくらでもある。 本書が特徴的なのは、サクセスもしていかない、壮絶過ぎもしない、今ブレイクしているわけでもなければ過去に万人が知る全盛期を持っていたわけでもない、ほんの少し風変わりなアイドルの、愉快なのか不愉快なのかわからない堕落した日常の綴りであるということ。
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体験の悲惨さとか理不尽さは確かに凄まじいんだけど、それでもアイドルであることを選び続ける「業」に一番興味を惹かれた。悲惨なエピソードを面白おかしく生き生きと描き出す能力は抜群で、増補された部分で言えば震災後の日記なんか、震災語りのアーカイヴに入れて後世に残したいくらい。
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