自分をドンドン傷つける「心のクセ」は捨てられる! の商品レビュー
石油会社での会社生活後、米国の大学院にてカウンセリングを学び、卒業後サンフランシスコにてカウンセラーとして働く。現在、日本の東京恵比寿にてカウンセリング相談室を開く。 著者のカウンセリング経験によると「自分の気持ちがわからない」という方は「自分を否定する」という「こころのクセ」...
石油会社での会社生活後、米国の大学院にてカウンセリングを学び、卒業後サンフランシスコにてカウンセラーとして働く。現在、日本の東京恵比寿にてカウンセリング相談室を開く。 著者のカウンセリング経験によると「自分の気持ちがわからない」という方は「自分を否定する」という「こころのクセ」によるもので、その人の生い立ちに原因があると考えている。私たちを支える根源的な希望は3つある。「人から無条件に愛されたい」「自分の理想をみつけたい」「人と同じところとみつけたい」の3つである。しかし、子供時代にこれらを満たされることがなく、親や周囲の顔色をみて、相手の希望に応えるために自分を押し殺して育ってくると(親や周囲からも、意識的であれ、無意識的であれ、期待に添うような巧妙なコントロールが行われており、著者はそれを「侵入型コントロール」と呼ぶ)、生き延びるための環境への適応しようとするために「自分自身が何を感じているかわからない」という大人になってしまう。 したがって、著者が考える解決法は、根源的な3つに対して自分が満たせるようにいかに考えて行動していくかであり、一言でいってしまうと「自分で考えて自分で決める」というのが強力な解決への道筋となる。 個人的に印象に残ったのは、あとがきに書かれていた、セラピストの吉福伸逸さんが言い切った言葉で「健全な幼い頃の人間関係は存在しない」とー。誰もが「安全基地」を持っていてというのが理想と思っていただけに、それはそうかもしれないとハッと気づかされた言葉でした。また、セコイアの木の話も印象的で、セコイアの木は育つ過程で強風に幹が傷つけられるそうですが、その傷がないと、幹が太くならずに自重で倒れてしまう。だから、傷というのは成長に必要だという話も吉福さんの子供時代の安全基地というのは理想論だという話と一緒に考えると、すごく心の支えになる考え方だと感じました。
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