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定本 日本の秘境 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2024/09/21

秘境が形態別にまとめられていて昭和30年代の当時の様子がよく分かる60年以上経った今どんな様子になっているのだろうか?機会あれば訪ねてみようと。こういう地味な記録いいですね。

Posted byブクログ

2024/02/18

古本市で、昭和36年、東京創元社発行の再版本を購入。 山、海、湯、岬、湖の章になってて、読みながら、どこがターゲットなのか想像しやすい。 紀行文。その土地の人々の営みと『秘境』の絡み合い。やはり、地の人々の息づく空気感が愛おしい。ただ1人で誰にも会わず、人との関係を育まずに行く...

古本市で、昭和36年、東京創元社発行の再版本を購入。 山、海、湯、岬、湖の章になってて、読みながら、どこがターゲットなのか想像しやすい。 紀行文。その土地の人々の営みと『秘境』の絡み合い。やはり、地の人々の息づく空気感が愛おしい。ただ1人で誰にも会わず、人との関係を育まずに行く秘境は面白みが軽減する。 『秘境』とは身近にあったのに何故か行かなかったところでもあるんだ。 同じルートで行くのは難しいだろうけれど、この地へ行きたくなった。そして、そこで私は何を思うだろうか。

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2019/03/11

著者が昭和30年代に旅した紀行文。 地図や地名だけを見ると、現代ではすっかり観光地化され、大勢の観光客が訪れているイメージだが、ググってみると、平成も終わろうかという現代でも『秘境』性を失っていない場所もあることに驚く。自分で行ってみようとは思わないが、あの時代の世相と、変わるも...

著者が昭和30年代に旅した紀行文。 地図や地名だけを見ると、現代ではすっかり観光地化され、大勢の観光客が訪れているイメージだが、ググってみると、平成も終わろうかという現代でも『秘境』性を失っていない場所もあることに驚く。自分で行ってみようとは思わないが、あの時代の世相と、変わるものと変わらないものを幻視させる紀行文だった。 それにしても登山や山歩きが好きな人のバイタリティは凄いものがある。行き先を見ると、とてもじゃないが公共交通機関で向かおうなんて思わない場所ばかりだ……離島はしょうがないとしても、自分なら間違いなく車ベタ付けという選択肢しか無いわw

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2022/08/31

2016.10―読了 終戦から十年、昭和30年から35年にかけて、 雑誌「旅」の編集者であった著者自身が、 自ら選りすぐりの、日本各地の秘境を廻った紀行文だけに、興味深く読ませる。

Posted byブクログ

2016/02/07
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※このレビューにはネタバレを含みます

昭和30年代、日本各地を旅した記録の本。とても旅に出たくなる。 現代ほど交通網も整備されておらず、ましてや飛行機・新幹線などいう時代ではない。何日もかけて、あるいは一日にたった一本のバスを乗り継いで、誰も訪れない場所に行った話ばかり(現代では簡単に行けてしまうところが大半だが)。 岬というのが軍事上大きな意味を持っており、戦時中は立ち入り禁止だったというのが、なかなか興味深かった。 また、山関連の話はなかなか読み応えがある。

Posted byブクログ

2014/04/28

本屋さんの特設コーナーに平積みになっていました。こういう知らない本に出合えるから本屋めぐりはやめられません。 岩手の山奥の湯治場を出張の宿にして読んだら、雰囲気満点!旅に出たくなりました。 戦後10年を経過し、ようやく行くことができるようになった場所があったりという歴史のスナ...

本屋さんの特設コーナーに平積みになっていました。こういう知らない本に出合えるから本屋めぐりはやめられません。 岩手の山奥の湯治場を出張の宿にして読んだら、雰囲気満点!旅に出たくなりました。 戦後10年を経過し、ようやく行くことができるようになった場所があったりという歴史のスナップショットという意味で興味深いことはもちろんですが、社会地理学を学んだ著者らしい視点で人の生活と環境との係わりの物語が切り出されていて、写真だけでもわからず文章だけでも足りない部分が立体的に描かれていて驚きます。 また、視点の軸があるため批評がある点も特色があります。 若い時代の著者のまじめな口調も、最近は触れることの少なくなってきてしまった懐かしさすら覚える感触です。 おいしいものを食べてWEBにUPしたりするだけでなく、こういう深い切り取り方をしたら旅もさらに印象深いものになるだろうなと思います。 それが、1950年~60年代にかけてのこの旅行記を今読む価値なのではないでしょうか。 いや~旅に出たい!

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2014/04/27

日本の秘境、といっても現代の話ではなく、戦後間もない昭和30年代前半当時の紀行文である。 人里離れた山奥にも生活を営む集落があり、そのルーツは平家の落人である事が多い、と言われているらしい。また今のように医療施設が多くなかったため、湯治場を利用する人も多かったようだ。 自分の...

日本の秘境、といっても現代の話ではなく、戦後間もない昭和30年代前半当時の紀行文である。 人里離れた山奥にも生活を営む集落があり、そのルーツは平家の落人である事が多い、と言われているらしい。また今のように医療施設が多くなかったため、湯治場を利用する人も多かったようだ。 自分の住んでいる北海道からも、羊蹄山麓、襟裳岬、野付半島の3箇所が秘境として紹介されていた。羊蹄山麓で栽培されていたアスパラが輸出用作物だったことや、苫小牧から様似までの区間を電車で7時間もかけて移動していたことなど、歴史を感じさせるエピソードだった。

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2014/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

熊本県人吉から椎葉まで抜ける秘境紀行では、ダムコンクリートと観光資源が対立する時勢の縮図風景を目にしたり、四国の足摺岬では、同名小説のフィクションイメージが霧深く立ち込めた地に足を踏み入れ、津軽の旅では、氷河の遺跡・十二湖を見渡すため、旅人の目は1万年前までタイムスリップする。 一様にひろがる風景でも、旅人は、時間と空間を自在に往来して、まったく異なる生々しい風景に立ち会うことができる、たえなる翼のような目に僕は憧れる。

Posted byブクログ