ターミナルタウン の商品レビュー
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久々の三崎作品、面白かったです。 最初はあまり引き込まれなかったけれど後半から面白くなって来ました。 現実と非現実の境があいまいな話だけれど、町興しや地域間闘争はかなりリアルでありそうな話でした。 後半は神童丸川のシナリオですべて進んでいくのが安心なような単純すぎるような‥でした。
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最初はちょっと単調かな? …と思ったんですが。 途中から引き込まれました。 さすがは三崎さん。 やっぱりこの人の書く長編は大好きです。
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三崎亜記作品、長編、久しぶり。 相変わらず、現実世界とつかず離れずの非現実世界。読み応えありました。 こういうの、好きなひとはたまらないでしょうね。 2016/8/15読了
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乗り換え路線の廃止により、ターミナル駅から通過駅に成り下がった「静ケ原」駅。荒廃した町に、人を呼び戻す方法はあるのか? さまざまな人の思惑が交錯する、新しい「町興し」小説。『別册文藝春秋』連載を単行本化。
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かつては鉄道のターミナル駅として栄えていたものの、特急が停まらなくなり、さびれていった町。さまざまな人たちの思惑が飛び交うなか、町は再興に向けて動き出す。 とは言っても、そこにあるのは作者の作り出した特異な架空の世界。かつての作品にも登場した、あり得ないような職業やそれにまつわる...
かつては鉄道のターミナル駅として栄えていたものの、特急が停まらなくなり、さびれていった町。さまざまな人たちの思惑が飛び交うなか、町は再興に向けて動き出す。 とは言っても、そこにあるのは作者の作り出した特異な架空の世界。かつての作品にも登場した、あり得ないような職業やそれにまつわる人たちが出てきて、特別な説明もなくそれが当然のこととして話は進んでいく。 以前は、無機質で淡々と語られていく架空の世界が珍しいこともあり、興味深かったのだけれど…。 長編となるとストーリーに大きな起伏は必要だし、そうなると本作のように血の通った普通の人たちが登場してきて、結果的に作者ならではの硬質な不思議な味わいは薄れてしまう。 やはり、無機的な架空の世界は、想像の余地をたっぷり残したままに、短編できりりとまとめあげてこそのもの、と最近思う次第で。
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山や海に鉄道を通すために作られる隧道、精神疾患者の救助策としてとられている影を亡くすという行為、ザ・三崎ワールドの不思議な世界観はやはり魅せられるところが多かった。章ごとに各登場人物に視点がかわっていくが、個人的には丸川くんのストーリーをもっと掘り下げて読ませて欲しかった。
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鉄道とともに発展し、衰退していった町が舞台のお話。「町興し」の話と捉えるとリアリティがあるけど、そこに存在する「隧道」や「隧道士」、「影なき者」や「鉄道原理主義者」果ては「道守」に「廃墟建築士」とくれば…The三崎ワールドでした。よくまぁここまできちんとした架空世界(笑)を描き切...
鉄道とともに発展し、衰退していった町が舞台のお話。「町興し」の話と捉えるとリアリティがあるけど、そこに存在する「隧道」や「隧道士」、「影なき者」や「鉄道原理主義者」果ては「道守」に「廃墟建築士」とくれば…The三崎ワールドでした。よくまぁここまできちんとした架空世界(笑)を描き切れるものですね^^;それが小説家の技量ということなんでしょうけども。架空の世界ではあっても人間の真実は同じ、なかなか深く切ない話でした。
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小説家は世界を新たに構築する。その世界について綿々と小説を書くことができれば、小説家として成功していると言える。 隣町との見えない戦争、 突然に人が消失した街、 街を襲う鼓笛隊災害、 ひたすら玉を磨き続ける職人、 廃墟を造る建築士、 箒を使った国技の仕舞 三崎亜記が構築してきた世界は、日本のようだが日本ではない世界。 筆者の小説は、すべてその国で起こった出来事について一貫している。 次の作品では何が描かれるのか。発売されれば読んでしまう。今回は駅を中心にした町が描かれる。 ターミナルタウン、それは鉄道とともに発展した町である。 しかし、ただの鉄道駅ではない。その町に入るには鉄道以外の手段はなく、町から他の町へは道路がつながっていない。 ここ静原町は、そんなターミナルタウンの一つである。狭軌在来線、広軌弾丸鉄道、北端線、ニューシャトルの乗換駅としてターミナルタウンとして発達した静原町だった。 しかし、北端線の廃線を皮切りに弾丸鉄道の通過駅となり、いまは一時間に一本の狭軌在来線と、影を失った者一人の通勤のためだけに運行されるニューシャトルしか駅として機能していない。 町は寂れ、人口の流出が止まらず、いまでは隣の開南市の一地区に成り下がっている。 そんな街に1人の若者が旧都から80kmのプラットホームを歩いて、この街にやってきた。彼には何かの決意があるようだ。 駅前の存在しないタワー、 バリケードに閉ざされ町を二分する自由通路、 そして筆者の短編で話に出てきた、下り451列車消失事件について謎が明らかになる。 都会に翻弄される地方都市、そして消えていく職人たちの技術。 あり得ないことが描かれているのに、現実の裏返しとして読んでしまう。 大切なものは、なんなのか。
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題名に惹かれたのだけれど、ちょっと文体にも世界観にもついていけそうにない。闇、隧道、ずっとつながっているホーム等々。頑張って半分まで読み進めたけど、途中で脱落することにします。
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意外な設定、意外な登場人物、意外なストーリー。まさに三崎ワールドに今回もはまり込み 一気に分厚い本を読み切ってしまいました。 やはりこの人は長篇の人です。
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