ジェフ・ベゾス 果てなき野望 の商品レビュー
everythikg storeを作る、その欲望を叶えるためにあらゆる手段を講じる。グーグルの、世界にあるすべての情報を整理するという世界観と似ている。すべてを〜する、という欲望は欧米系の人に特有な欲望で、日本人にはないものだと思う。日本文学の通史をまとめたのも、ドナルドキーンで...
everythikg storeを作る、その欲望を叶えるためにあらゆる手段を講じる。グーグルの、世界にあるすべての情報を整理するという世界観と似ている。すべてを〜する、という欲望は欧米系の人に特有な欲望で、日本人にはないものだと思う。日本文学の通史をまとめたのも、ドナルドキーンである。 日本人は、興味関心の方向が身の回りに向く。古い話であれば、屏風や扇子、匂い玉といったものがある。最近であれば、LINEのスタンプや洋服のモードの移り変わりがある。 しかし、ビジネスでは、ビジョンを持つことが大事だ。日本人にはビジョンがない。どうすれば持てるのか。その根底にあるのは、欲望だ。ビジネスであれば、金を稼ぐということだ。サッカーでゴールを決めるようなものだ。世界一のビジネスマンとはなんだろうか。もっとも世界を変えるインパクトを得た人だろう。そして、その変化を図る指標が金なのだ。
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世の中には、まだ発明されていないものがたくさんある、今後、新しく起きることもたくさんある、インターネットがいかに大きな影響をもたらすか、まだ全然わかっておらず、だからすべては始まったばかりなのだ。――ジェフ・ベゾス (顧客体験を大事にしない部下は叱りつける)……ベゾスは顧客体験をなにより重視しており、顧客体験をそれほど重視していない者やでっかいことが考えられないらしいと感じた者は容赦なく叱りつける、このころよく叱られていたのが、カスタマーサービス担当バイスプレジデントのビル・プライスである。 (コストコ創業者からアイデアを盗む)……コストコは顧客の忠誠心を軸に運営されている、コストコの倉庫店には、「お宝探し」や「トレジャーハント」と呼ばれる数量限定のシーズン物や流行り物を含め、4000点ほどの商品が広い店内に積み上げられているのが普通だ、カテゴリーごとの品ぞろえは限られているが、各商品は大量に用意されているし、すべてが激安である、大量に仕入れ、もっと高く売れる商品も含めて仕入れに対する利幅を一律14%に抑えているのだ。シネガルから学んだことを実践に移し、アマゾンは、書籍、音楽、DVDの価格を20%から30%引き下げると発表する。 (アマゾンは手を出さずにいられない麻薬)……アマゾン社内では、サードパーティの売り手はヘロイン中毒のようなものだと言われている、まず、爆発的な売上増加で舞いあがってハイな状態になる、そのうち中毒を起こす、最後にアマゾン自体が安値で販売するようになり、利ざやが削られていくと自滅する。
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全体的に面白かった。ザッカーバーグの話などといっしょで、キャラ立ちするCEOのリアルな話はおもしろい。もうちょっとAWSの話があったらよかったが、後半の生々しい闘争のエピソードは厳しいビジネスの世界が垣間見れてよかった。世界一の企業にはこうことも必要なのかと。
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アマゾンという企業について、とほぼ同義。ボスが独裁なのは職場を思わせるがビジョンの有無は、かなり違う感じ。こんだけ内情を見せられても、ひどい労働環境や競合への対応を聞かされても、楽天よりもアマゾンのほうがまだ信頼できるという実情はなぜ?
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背景: Google,Apple,Amazon...世界を代表するwebサービスを作った人物の一人がどのような人間なのかに興味を持ち、読んでみた。 所感 思った以上に伝記的で、Amazonの歴史を追って行く内容。 そして、Amazonがいかにブラック企業かが分かる一冊。 ベゾスの目指すのはクールな会社ではない。倉庫での過酷な労働環境はブラック企業大賞に選ばれるほど有名だし、従業員が終バスを気にするのが気に入らないので、バス代を出さないという策をうつなど、いかにベゾスが冷徹な男かが分かった。 エッセンス: 我々は正真正銘、顧客第一ですし、正真正銘、長期的です。」また、正真正銘、創意工夫を重視しています。ほとんどの会社は違います。顧客ではなく、ライバル企業のことばかり気にします。2年から3年でリターンが得られることばかりやりたがりますし、2~3年でうまくいかなければほかのことを始めます。新しいことを発明するより、誰かの発明のまねするほうをこのみます。そのほうが安全だからです。これがアマゾンが他社と違う理由であり、アマゾンの実態です。この3要素をすべて備えている企業はほとんどないのです。
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ジェフ・ベゾスの話であり、アマゾンの歴史。ここまで赤裸々に公開することが許されたのは、社史を残そうとしたのか、ベゾスの秘密主義もこれくらいは逆に許容範囲なのか。 アマゾンがどれだけブラックなのかがわかる。でも大体成長している企業って、ブラックでさらにドタバタしているように思う。ア...
ジェフ・ベゾスの話であり、アマゾンの歴史。ここまで赤裸々に公開することが許されたのは、社史を残そうとしたのか、ベゾスの秘密主義もこれくらいは逆に許容範囲なのか。 アマゾンがどれだけブラックなのかがわかる。でも大体成長している企業って、ブラックでさらにドタバタしているように思う。アマゾンは度を越しているようにも見えるけど。結果論とはいえ、ものすごく戦略的に歩んできたように見えるアマゾン。だからか、ベゾスの愛読書がブラックスワンで、講釈の誤りという言葉を使って筆者にたしなめているところが面白い。それがよりこの本はアマゾンの美化されていない、ありのままの姿であることを表しているかのようだ。 ワンクリックという本もベゾスの人間が見えるから、合わせて読むととても面白い。
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ジェフ・ベゾスがAmazonを書籍のネット通販会社として起業し、その後書籍以外の様々な品目に対象商品を拡大し続け、さらにAWSのようなクラウドサービスやAmazonプライムなどのサービスを提供するに至る様子が紹介されている。顧客第一主義を掲げ、一貫して「ありとあらゆる承認をぎりぎ...
ジェフ・ベゾスがAmazonを書籍のネット通販会社として起業し、その後書籍以外の様々な品目に対象商品を拡大し続け、さらにAWSのようなクラウドサービスやAmazonプライムなどのサービスを提供するに至る様子が紹介されている。顧客第一主義を掲げ、一貫して「ありとあらゆる承認をぎりぎりまで低価格で提供する」ことを目指し、赤字販売や市場影響力を利用した脅しまがいの戦略はかなりえぐいし、ブラック企業と言っても過言ではないくらい社内の状況は苛酷だ。数か月で辞めて行く人がいる一方で、この環境でしか働けないと思う人たちやジェフボットと呼ばれるジェフ・ベゾスと同じ思考をする人たちもいる。ジェフ・ベゾスとAmazonという会社の強烈な個性がここまでとは、ちょっと驚いた。
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圧倒的低利益率を保ちつつ、イノベーションで市場を支配するアマゾンには畏敬の念を抱いていました。天才数学者集団で集配センターのシステムを立ち上げたり、ベゾスの徹底的な消費者視線から生まれる無料配送システムなど、唸らせられました。90年代に話題になったあのD.E.ショウに在籍していた...
圧倒的低利益率を保ちつつ、イノベーションで市場を支配するアマゾンには畏敬の念を抱いていました。天才数学者集団で集配センターのシステムを立ち上げたり、ベゾスの徹底的な消費者視線から生まれる無料配送システムなど、唸らせられました。90年代に話題になったあのD.E.ショウに在籍していたのは知らなかった。感想としては、恐ろしい会社という印象。ベゾスの目指すクールな会社ではない。倉庫での過酷な労働環境は以前も聞いたことがあるし、従業員が終バスを気にするのが気に入らないので、バス代を出さないなんて、とってもブラック。
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読んでいても読み終わっても気分はよくない。 ウォール街から来ると、労働者にとっては厳しい経営者になるのだろう。シリコンバレーの経営者とは真逆に感じる。 あれでよく技術者を集められたなあと思う。 感銘を受けたのは顧客に対する姿勢と未来の想像力、行動力。とくに想像力はそれだけで技術...
読んでいても読み終わっても気分はよくない。 ウォール街から来ると、労働者にとっては厳しい経営者になるのだろう。シリコンバレーの経営者とは真逆に感じる。 あれでよく技術者を集められたなあと思う。 感銘を受けたのは顧客に対する姿勢と未来の想像力、行動力。とくに想像力はそれだけで技術者や経営層を巻き込み、引っ張ってきた。 技術的な記述はそんなに詳しく書かれていない。一方、倉庫の中の様子は詳しい。物流関係の人は読むと面白いのではないか。 印象に残ったのは生い立ちと現在の家族の項。他に挙げられている経営者も含め、そういう出自が経営の仕方に影響するのだなあと感じた。
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これまで明かされることのなかったAmazonの内状と、創業者のジェフ・ベゾスの哲学を知る事ができる。 顧客中心主義と競合の芽を摘む戦略の徹底ぶりには驚くばかり。
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