世界は宗教とこうしてつきあっている の商品レビュー
世界各国で、人々が宗教とどのように接しているのか、ということを扱った1冊です。 第1部では欧米のいくつかの国での具体的なガイドラインの紹介、第2部は日本に来ているアジアの留学生の座談会、という形でした。 それぞれの宗教の教義であったり、「~は食べられない」といったことであったり、...
世界各国で、人々が宗教とどのように接しているのか、ということを扱った1冊です。 第1部では欧米のいくつかの国での具体的なガイドラインの紹介、第2部は日本に来ているアジアの留学生の座談会、という形でした。 それぞれの宗教の教義であったり、「~は食べられない」といったことであったり、いわば決まりごとのようなマニュアル本はありますが、本書はそれらと一線を画しています。 国や地域によって宗教への接し方はさまざまですし、同じ宗教でも「○○教の人はみんなこうだ!」というようなことにはまったくならないことが分かります。 この本では本当に多くの情報が提供されていますが、これを全部覚えるというのではなく、結局は相手のことをよく知り、思いやりをもって接していくということが大切なんだなというコミュニケーションの基本に立ち戻る気がしました。 宗教との接し方に慣れていない日本人にとって、大事な1冊だと思います。
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人間は、どうやら、宗教・文化/慣習・法律/規則のどれかを源として、どう行動するか決めているらしい。 その人の行動規範を決める基準として、3つのうちどれを最上位におくかは、その人が住む国のあり方によることもあるし、各人の選択にまかされていることもある。 日本の社会は「無宗教状態が...
人間は、どうやら、宗教・文化/慣習・法律/規則のどれかを源として、どう行動するか決めているらしい。 その人の行動規範を決める基準として、3つのうちどれを最上位におくかは、その人が住む国のあり方によることもあるし、各人の選択にまかされていることもある。 日本の社会は「無宗教状態がデフォルト」になっていると、宗教文化が違う国からやってきた人々が感じているという記述が印象に残った。 公平な社会を目指すなら、「人々が各々宗教を持った上で、平等」であるか、「宗教的な所属や信仰によって、いかなる利益も不利益もこうむることがないようにする」というのが、世界のスタンダードらしい。
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