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天冥の標 Ⅶ の商品レビュー

4.4

51件のお客様レビュー

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2024/02/15
  • ネタバレ

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「行きましょう、アイン。今はもう、ここが世界よ」 「宿怨」の世界を逃げ延びた人類の生き残り50000人を、ほとんど成人が居ないので17歳くらいの少年少女たちが何とかして生き延びさせようとする。読み終わってみると7巻がこれまでで1番重かった。 地下世界でなんとかして生き延びようと、統率したり居住区を広げたりしてて…重機や作業をするロボットや兵器があるとはいえ、全てを取りまとめているのは、何もかも初めてなアイネイアやミゲラ、ジョージたちスカウト。 こういうとき大人ほど脆いのかもしれない…という出来事があるし、戦闘や疫病によって一時は20000人を切ったけど、それからかなりイザコザして、 1巻に続く小惑星セレスが出来上がる。 セレスの地下都市ブラックチェンバーを居住区として整備し、そのまま地上を降ろして(この辺りのラゴスのテクノロジーがよくわからない…)新しいセレス・シティにしてる。 フォートピーク、これか!と思ったり。 ブラックチェンバーで生活を始めて50年でここまできたけれど、エピローグでのアイネイアの慟哭には貰い泣きしてしまいました。 アイネイアたちがぶつかり合いながらも世界を創ってきたのはかなり凄いし、尊い。 でも、彼ら自身が「偽物の世界」と思っている。本物の…地球人類文明はとうに喪われてしまった。薄っすらとでも覚えている彼らが居なくなったら完全になくなる。 つらい…でも1巻に続く感じで生き延び……と思ってたら、7巻でも「救世群はセレスの地下からやってくる」が会話に出ていました。 1巻のラスト、そうでしたね。。

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2022/07/12

SF。シリーズ7作目。 政治と都市計画。 比較的サプライズの少ない、控えめな展開だったが、遂に1巻と繋がった…。 あと7冊。とても楽しみ。

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2021/09/28

シリーズ第7巻。前巻に続きセレスが舞台となる。少年少女たちのサバイバルが描かれる。ハーブCとメニー・メーニー・シープの由来が明らかになる。そう第1巻へとつながっていくんだ。

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2021/07/03

やっっっとたどり着いた。何というミスリード。人々が歴史の中で繰り返してきた国作りのように、土地を広げて、秩序を保ち、この新世界で願望のような神話を語り、真実は一部の人の中だけに生きる。SFを読んでいるはずなのに途中で人類学を読んでいる気持ちになってきた。

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2021/05/14
  • ネタバレ

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リアリティすごない??? これまでも圧倒的な世界観の作りこみ具合を見せられてきた読者でも更に驚くレベルのリアリティですよ。 この圧倒的世界観に、極限までに追い詰められた人々の心の機微が組み合わさって、これは現実の我々の未来を見ているのか?と思わざるを得ないような展開の連続だった。 親兄弟と引き離されて明日も生きられるのか分からない環境に閉じ込められた想像を絶するような辛さとか、全てが手探りで何が正解なのか誰もが分からない中で一からルールを作って統治しなければならない苦しみとか、生き残るためにその時の統治者に気に入られようと擦り寄るずるさとか、病気や事故や…そして人為的に亡くしてしまった人々への悼みと反省、誰かを愛し人肌を求めあう悦び、そして苦しみを乗り越えついに平穏無事な暮らしを手に入れられた安心感…こういう、人間の持ち合わせる普遍的な感情全てがここに語られていた。すごかった。 人類…無事に命を繋ぐことができた…んだけど、統治のカラクリを知るとこれは仮初めの平和でしかなくない…? まだ救世群は太陽系をうろうろしているようだし、国民は偽史を信じさせられているままだ。ここからⅠに繋がっていくし、まだまだ争いは続くんだろうな…

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2021/01/24

Ⅵではここまで広げたものが結びついて想像以上の規模になった被害に胸が痛むけど、Ⅶは長らえるよう願いを託された子たちが曝された生存のための環境の厳しさ…これは想像の外の世界だ…新世界…。

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2020/12/16
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1巻のメニーメニーシープの成り立ちの話。 救世群による太陽系の破壊、そこからの逃れ、少年少女達による地下世界社会の確立。5万人から2万人 に減ったり、その真実の隠蔽など。 アインとミゲラ、その他スカウトのメンバー達も何とか70歳までちゃんと生き永らえてるのが凄い、人間って逞しい。 蝿の王も読んでみたくなった。

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2020/11/23

作者いわく、50000人で蝿の王をやりたかったとのこと。 生き残っているのがほぼ子供の状況の中、我々の生活がいかに整えられたインフラで成り立っているのかを思い知らせれる。 食べ物の生産、ゴミの廃棄、電力の供給、死体の処理、etc...。 当たり前の話だが、誰かがそれらをやっ...

作者いわく、50000人で蝿の王をやりたかったとのこと。 生き残っているのがほぼ子供の状況の中、我々の生活がいかに整えられたインフラで成り立っているのかを思い知らせれる。 食べ物の生産、ゴミの廃棄、電力の供給、死体の処理、etc...。 当たり前の話だが、誰かがそれらをやってくれているのであり、何もせずに全て自動的に行われるわけではない。 特にスカウトの少年たちが、死体を放置したことで起こった現実を目の当たりにして戦慄を覚えるシーンは…。

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2020/05/24
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1巻に完全に繋がった……。そもそも、そこで語られていたことがミスリードでもあったわけね。議会が「スカウト」である意味も。 でも、まだ話は続く。

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2020/02/16

過酷な宇宙の閉鎖空間で5万人が生活するという困難が、次々降りかかる問題によって嫌でも見せつけられる SF的な空想を十分に堪能できるシュミレーション 急激な記録の改ざんはちょっとあれだけど、感染症とか反乱とか開拓の進み具合とかなかなかリアル 主要な人物たちは前の巻からの登場であり、...

過酷な宇宙の閉鎖空間で5万人が生活するという困難が、次々降りかかる問題によって嫌でも見せつけられる SF的な空想を十分に堪能できるシュミレーション 急激な記録の改ざんはちょっとあれだけど、感染症とか反乱とか開拓の進み具合とかなかなかリアル 主要な人物たちは前の巻からの登場であり、もう少し個性がはっきりあってもよかったかもしれない ちょっと人数も多くて、準主役的な人物が散漫な印象になったのがちょっと残念かもしれない

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