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ペテロの葬列 の商品レビュー

3.8

365件のお客様レビュー

  1. 5つ

    57

  2. 4つ

    148

  3. 3つ

    98

  4. 2つ

    18

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2021/01/19

桐生夏生、乃南アサ、高村薫など日本の現代女流作家の小説は面白いが読後が暗い。こういう本が売れるのは日本人が悲観的な話が好きだからか?宮部みゆきなど最たるものだ。人間は皆んな罪を背負ってる。幸福は続かない。善人には次々と苦難が襲いかかり悪に手を染めるまで追い詰められる。些細なラッキ...

桐生夏生、乃南アサ、高村薫など日本の現代女流作家の小説は面白いが読後が暗い。こういう本が売れるのは日本人が悲観的な話が好きだからか?宮部みゆきなど最たるものだ。人間は皆んな罪を背負ってる。幸福は続かない。善人には次々と苦難が襲いかかり悪に手を染めるまで追い詰められる。些細なラッキーさえ許されない。バスジャック犯の老人は言葉の力で人質達に仲間意識を植え付けた。そして人質となった杉村たちに慰謝料を約束して自死する。目的は何だったのか。杉村三郎の周囲の人物の謎も明らかになっていく。これまで杉村三郎は善意の使者として周囲を元気づけてきたが、ラストでは杉村も不幸になる。少しのリラックスも許さない自粛警察のような話なのだ。真っ暗な社会の中で遠くに希望の光を見せて終わる。しかしおそらくその光はいつまでも手に入らないのだろうと感じさせる息苦しさ。面白いのに読後は暗くなり頭が重たくなる。誰かが脳内で言うのだ。幸せですいません、日本人なら死んでお詫びいたします、と。

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2020/10/22

宮部作品は初めて読んだが、人気があるのがよくわかった。 とても読みやすく、描写や説明が細かすぎないからとてもテンポよく読み進められる。 やはり才能のある作家は違う。 ただ、結末は女性特有の感性なのかあまり好きではない。

Posted byブクログ

2020/08/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半からスリリングな展開だっただけに、さすがに、少し長すぎた。。途中読むのを諦めそうになるくらい、退屈な感じ。。 このシリーズは続編を先に、幾つか読んでいるが、離婚をした理由が妻の浮気だったとは、、、スゴくガッカリ。。

Posted byブクログ

2020/03/01

語り手である男性の過去や現在が少しずつ見えてくるところが、事件の背景がはっきりしなてくるのと重なって、先が気になってしまう小説。

Posted byブクログ

2020/01/12

誰がなんといっても、宮部みゆきの中の 杉村三郎シリーズ 結婚、そして職を変わり 生活環境が変わっていく 前に読んだので 再読してないから この部分はどの辺か忘れてるが ずっと杉村三郎を暖かく見守り 幸せにって欲しいと見てる、

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2020/01/05

主人公の離婚前と離婚後を読んで、離婚の経緯が分からないというのは気になるもので・・結局読むことになりました。もっとも詐欺問題、それにネットが絡む内容で、さすが宮部みゆきと設定に感心しましたが、伏線はあっても離婚についてはラストでばたばただったが、。理由については・・何だか裏切られ...

主人公の離婚前と離婚後を読んで、離婚の経緯が分からないというのは気になるもので・・結局読むことになりました。もっとも詐欺問題、それにネットが絡む内容で、さすが宮部みゆきと設定に感心しましたが、伏線はあっても離婚についてはラストでばたばただったが、。理由については・・何だか裏切られたなぁ~それはないでしょうという感じ。 それにしても、この作品が7年前で・・詐欺商法とネット問題の警鐘としては現状から役には立たなかった事になるんだろうなぁ~

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2019/11/21

バスジャック事件はきっかけの一部に過ぎないんだなぁ。 それぞれの抱えてるものの闇が伝わってきて、毒を感じる。 杉村だけが何だか取り残されてしまったような感覚で、ちょっと泣いてしまった。

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2019/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初出 2010~14年の千葉日報外21紙、2013年単行本化 杉村三郎シリーズ第3作。詐欺事件の加害者、被害者、その両方だった人々の心情を扱った大作。 杉村と園田編集長と乗ったバスが拳銃を持った老人に乗っ取られるが、人質は老人の話術にコントロールされ、事件後慰謝料を送るといわれる。警察の突入の際老人は自殺してしまうが、慰謝料が送られてくる。 元人質たちは警察には知らせずに老人が何者だったのかを探り、かつての企業戦士の研修トレーナーで、投資詐欺グループの指南役だったことがわかる。一方で亡くなった私立探偵の北見さんを頼りにきた男も詐欺グループの片棒を担がされていて、殺人事件に発展する。 人質の中にも詐欺の被害者がいることもわかり、事件の全貌が見えてくるが、なんと人質の1人がバスジャックを起こしてしまう。 次々と巻き込まれる杉村は、懸命に調査して謎を解くが、今多コンツェルンに迷惑が及ぶと会社を辞め、置いてきぼりにされて寂しかったという妻尚子は秘書課の職員と不倫していて離婚することになる。 なんという結末。作者はここで、方向転換して探偵物語に移行することを考えていたのだろうか。

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2019/09/04

杉村三郎シリーズの第3弾。事件に巻き込まれる運命の男、杉村はいきなり大事件の震源地へ。発生するのはバスジャック。前作「名もなき毒」では娘を人質に取られた杉村だが、今回は自身が人質に。しかし、この事件はこれから始まる壮大なストーリーの前フリに過ぎない。 バスジャックをきっかけとし...

杉村三郎シリーズの第3弾。事件に巻き込まれる運命の男、杉村はいきなり大事件の震源地へ。発生するのはバスジャック。前作「名もなき毒」では娘を人質に取られた杉村だが、今回は自身が人質に。しかし、この事件はこれから始まる壮大なストーリーの前フリに過ぎない。 バスジャックをきっかけとして、その実行犯や人質、加えて杉村の家族や会社同僚たちが絡み合いながら、刺殺事件、パワハラ、セクハラ、マルチ商法、ブラック研修など、日本社会ならではの問題が次々と押し寄せる壮大な物語。 これだけ多様な社会問題に触れながら、ストーリーは迷走することなく、最後に杉村三郎個人の問題に着地する見事な展開。さすが、ミステリーの巨匠による作品だ。 読み終えたら、次作も読みたくなってしまうこと必至のエンディングもお見事。

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2019/08/19

シリーズ3弾。悪は伝染する…、テーマはマルチ商法だ。主人公杉村三郎が巻き込まれたバスジャック事件を発端にストーリーが展開していく。夫の屈託、妻の無力感と裏切り、そして別離…、新しい出発となるのか?再び巡り会うときは来るのか…

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