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ペテロの葬列 の商品レビュー

3.8

365件のお客様レビュー

  1. 5つ

    57

  2. 4つ

    148

  3. 3つ

    98

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

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2014/01/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

昨年放映されていた「名もなき毒」の登場人物とオーバーラップしながら読んだ。とてもしっくりして読める感じ。 巨大企業の会長を義父に持つ杉村の話。今回はバスジャックに遭遇して…の展開。最後は残念な感じと今後の杉村に期待感を感じさせている。うー、続きがあるのかな???

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2014/01/05

おそらくシリーズ最終作。最後の最後に主人公が選択を迫られる。主人公の設定は最初からこのラストを決めていたからだろう。 宮部みゆきは出世作『魔術はささやく』から一貫して、事件そのものが終焉してから起きるドラマが凄い。その点では今作も期待を裏切らなかった。

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2014/01/04

シリーズ第3作。日常の何げないことが積み重なって取り返しのつかない事態になるのが、この作家の怖いところ。最後にとても残念なことがあった。

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2014/01/03

大きな事件は、バスジャックなのですが、その裏に潜む 数々の毒がじわじわと効いてきます。 人は誰も正しく在りたいと願うのに、悪が伝染する…。 宮部さんは、この辺りの微妙な心の揺れを描くのが 本当に上手いですね。 人生は選択の連続。 一歩選び間違えただけで、大きく逸れていく怖さもあ...

大きな事件は、バスジャックなのですが、その裏に潜む 数々の毒がじわじわと効いてきます。 人は誰も正しく在りたいと願うのに、悪が伝染する…。 宮部さんは、この辺りの微妙な心の揺れを描くのが 本当に上手いですね。 人生は選択の連続。 一歩選び間違えただけで、大きく逸れていく怖さもあります。 でも、それでもやり直せる。軌道修正できる。 そんな強さも人はちゃんと持っているはず。 そして、支えてくれる誰かがいてくれることの幸せ…。 このシリーズを読んでいると、そんなことをつくずく考えさせられます。 しかし!今回のラスト!どうしてー?と思わず叫んでしまいます。 前半~後半最初までが吹っ飛ぶくらいの衝撃でした

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2014/01/03

さすが宮部みゆき。 かなりの厚さだったけど、気にならず一気に読めた。 後半まさかの展開でショック

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2014/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3分の2読んだところで、不穏な空気に耐えられなくなってラストを読む。 うわー うわー 超ネタバレなので改行。 とりあえず物語の進め方はさすが宮部みゆきです。相変わらずページをめくるてがとまらん。 で、衝撃のラスト。 正直、前の二作で杉村がいつかこの道を選ぶことは読めてたし、菜穂子さんはその時どうするのか不安だったんだけど、宮部さんここまでやるかと正直思いました。 菜穂子さんの人気ガタ落ちだろうけど、どうも私は彼女が嫌いになれない。 むしろ、今までの彼女の方がつまらなかった。 杉村は菜穂子さんのためなら、すべて捨てられるくらい愛してるのに、そんな凄いことされてふあふあ平気な彼女は大丈夫かー?と思ってて、彼女の杉村への想いは愛なのか?庇護者なのか?とさえ疑ってた。 でも、彼女は絶望的に旦那に恋してたのかと思うと、お互い片思い夫婦だったのかと切ない。 綺麗事かもしれないが北見さんのように手遅れになる前に、菜穂子さんが菜穂子さんとしてちゃんともう一回杉村のところに来て欲しい。 まー、無理でしょうけど。 あ、相手はムカつく。 ランスロットくん、マジムカつくわ。

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2014/01/01

タイトルが重い。自分の嘘に気付いた時、そしてその嘘をつき通せなくなった時、ひとは断罪を求めるのだ。告発したいと他者を。罰したいと自分を。 架空詐欺事件を扱った本書はタイトルからしてもまさしくテーマは「嘘」というものになる。嘘もまた伝染する。そして感染者はいつかペテロになる。振り返...

タイトルが重い。自分の嘘に気付いた時、そしてその嘘をつき通せなくなった時、ひとは断罪を求めるのだ。告発したいと他者を。罰したいと自分を。 架空詐欺事件を扱った本書はタイトルからしてもまさしくテーマは「嘘」というものになる。嘘もまた伝染する。そして感染者はいつかペテロになる。振り返るイエスを自らのなかに見る。 p402「真実はけっして美しくはない。この世でもっとも美しいものは、真実ではない。終わらない嘘の方だ。」 そしてまた、杉村もそれを体現する。絵に描いたような美しい日々の底にあったもの。甘えと逃げとそれらへの意識的な無自覚の果てにあったもの。「嘘」というテーマのもとに杉村という人物が、これまで描かれたものからリアリティを増す。…今後続刊するために必要な一冊であるのではないかと。圧巻の結末でした。 どうして誰も彼もがこんなに哀しいのだろうともおもうのだけど、それでも微かなやさしさや希望が、チリチリとひかるみたいに在るから、だから、宮部みゆき読むのはやめらんないんだよな。 個人的には今多会長と編集長のファンなので、今後もご登場頂きたいわーと。

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2013/12/31

いや~予想外の結末にびっくりしました。予想外…というか、乗り越えていけると思ってたからです。 名もなき毒もそうでしたけど、誰もが心の中に“名もなき毒”を持っている。その毒に感染するか感染せずにいられるかは、本人のちょっとした勇気だったり、周りの人のちょっとした後押しだったりする...

いや~予想外の結末にびっくりしました。予想外…というか、乗り越えていけると思ってたからです。 名もなき毒もそうでしたけど、誰もが心の中に“名もなき毒”を持っている。その毒に感染するか感染せずにいられるかは、本人のちょっとした勇気だったり、周りの人のちょっとした後押しだったりする。 杉村さんが事件に巻き込まれるのはいつものこと、でも今回はそれ以上に杉村三郎という人間の生き方について書かれてたと思う。彼が心に持っていた毒は、その毒性が外で向けられるものではなく、少しずつ彼の体に沈殿していき、彼を窒息寸前まで追い詰めたのだと思う。 まだまだ杉村さんの旅は続くと思う。“滅びの山”で戦ったあと、どんな顔で帰ってくるのか楽しみだ。

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2013/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

マルチ商法を題材にした小説。一本道で読みやすい。 かつてマルチの黒幕として暗躍した男が、グループが瓦解した後も罪を逃れている上部会員らを制裁すべく、バスジャック事件を起こして世間の耳目を彼らに集めるが、事件に触発されて告発・自殺が相次ぐ。 ペテロの葬列、というタイトルはここから取られているのだろうけど、主人公の妻の浮気などはストーリ上必要だったのか、やや疑問の残る構成。

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2017/05/20

宮部さんの作品は、事件が起きて犯人が捕まって終わりではなく、事件の苦しみや悲しみが日常に染み出してきて、更なる悲劇につながってくる。 それだけ一つの事件が当事者やその周りにもたらす影響とは、我々が考える以上に大きなものだと訴え続けてくれているのだと思う。 非常に切ない終わり方にな...

宮部さんの作品は、事件が起きて犯人が捕まって終わりではなく、事件の苦しみや悲しみが日常に染み出してきて、更なる悲劇につながってくる。 それだけ一つの事件が当事者やその周りにもたらす影響とは、我々が考える以上に大きなものだと訴え続けてくれているのだと思う。 非常に切ない終わり方になったが、続編を期待しているし、あるべきだとも思う。

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