東京ポロロッカ の商品レビュー
多摩川の河川敷で大逆流が起こる。 冗談のようなデマが出回る中で、玉川の周辺で暮らす人々、細やかな日常と小さな事件が短編形式で描かれている。 日常の小さな幸せや、家族友人とのつながりが描かれている。良い作品でした。
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アマゾンを逆流する洪水のポロロッカ 多摩川にポロロッカがくる? そんな話から始まるデマから始まっていく。 ある意味怖い話 小路幸也さんらしく 楽しめるように終わらせている
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ポロロッカは起こるのか?災害小説かと思ったら、実は人情話。『だれにでも大事な人がいる。かけがえのない人がいる。やっぱ、不安と恐怖と願望で生きちゃいけないよね』
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多摩川が大逆流するという話を基に、周辺で暮らす人々にどのような影響を与え、人生にどのような変化をもたらすかを綴った物語。 実際あり得ない話だとわかっていながら、空気の流れで、いや実は本当は起きるのかもしれないと思わされ、それにより人々の生き方が変わっていく。 読んでるこっちも...
多摩川が大逆流するという話を基に、周辺で暮らす人々にどのような影響を与え、人生にどのような変化をもたらすかを綴った物語。 実際あり得ない話だとわかっていながら、空気の流れで、いや実は本当は起きるのかもしれないと思わされ、それにより人々の生き方が変わっていく。 読んでるこっちも本当は起きるのでは、いや起きないよ、と世界観に引き込まれて一緒になって考えた。 風説に対する人々の心情、そしてそれによる人々の生き方、決断、かかわりについて学ぶことができた。 面白かった。
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東京の多摩川にポロロッカ(川が逆流する現象)が発生するという噂に翻弄される人々を描いた群像劇。 結構とんでもない設定にからめた話なのに、人と人の関係の温かみを感じさせるのは原さんの筆力のおかげなんだろう。やっぱりこういう話うまいよな。 噂を悪用したり、翻弄されたりする姿は、今の社...
東京の多摩川にポロロッカ(川が逆流する現象)が発生するという噂に翻弄される人々を描いた群像劇。 結構とんでもない設定にからめた話なのに、人と人の関係の温かみを感じさせるのは原さんの筆力のおかげなんだろう。やっぱりこういう話うまいよな。 噂を悪用したり、翻弄されたりする姿は、今の社会ではよくある姿ではある。だからこそそんなものに左右されずに自分の人生を行きたいと思わせる。
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アマゾン川が逆流する現象、ポロロッカ、それを多摩川に当てはめて、複数の人物物語を展開する、ユニークさ。微妙につながり、まだ、続編も書けそう。どこにも、清原不動産なる、商売上手が出てくるところも、それを繋げる要素。中小企業社長の世継ぎの悩み、喫茶店の常連、田園調布在住で詐欺に合う、...
アマゾン川が逆流する現象、ポロロッカ、それを多摩川に当てはめて、複数の人物物語を展開する、ユニークさ。微妙につながり、まだ、続編も書けそう。どこにも、清原不動産なる、商売上手が出てくるところも、それを繋げる要素。中小企業社長の世継ぎの悩み、喫茶店の常連、田園調布在住で詐欺に合う、シングルマザーの奮闘、結婚目前の二人。どれも、信用せずとも、起きうるかも、そして、何か少しハッピーに。知ってる土地がたくさんでるのも嬉しい。
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噂に翻弄される人たちの話であると同時に、噂が形作られていく話でもある。 自分の利になるようならと、噂を積極的に広めようとする人。噂を利用しようと企む人。 作為的なことばかりではない。噂を頭から信じているわけでなくても、ひとつのきっかけとする人がいる。不安から行動する人もいる。人の口を経る間に、出来事や言葉が歪められて伝わって行く…。 短編ひとつひとつは、前向きで温かい。 でも、不安や恐怖を捨てられない身には、この噂の展開、ちょっと薄ら寒いものがある。
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2015/2/10 読了。 アマゾン川が逆流するポロロッカ現象が、多摩川で起こる。と言う噂に翻弄される人達の話。 7話の話それぞれ希望が見える終わり方なのが良い。登場人物がちょっとづつリンクしているのも楽しい。
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サーファーの多摩川でアマゾンみたいに大逆流がおきればいいのにっていう思いつきが気づくと噂としてひろがりちょっとした騒動に展開していきます。 その状況の中、現状の自分たちを見直し、自分らしい再スタートをきっていくそれぞれの人物を描いていてとても面白いです。
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ひとつの何気ない噂がきっかけとなって、人生を見つめ直すことになるという短編がいくつも集まっている連作短編集です。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) アマゾン川が逆流するポロロッカ現象が、多摩川で起こる!?怪しげな噂は、瞬く間に町々を呑み込んでいく。翻弄される工場の社...
ひとつの何気ない噂がきっかけとなって、人生を見つめ直すことになるという短編がいくつも集まっている連作短編集です。 【内容情報】(「BOOK」データベースより) アマゾン川が逆流するポロロッカ現象が、多摩川で起こる!?怪しげな噂は、瞬く間に町々を呑み込んでいく。翻弄される工場の社長やシングルマザー、カフェの店主たち…。だけど、大切な人がそばにいる限り、私たちはそう簡単にくじけない!どこにでもいる人々のそこにしかない絆を、ふんわりとあたたかな筆致で描く。穏やかな感動が胸に沁みる連作小説。 海で波待ちをしていたサーファーがふともらした一言が、大きな噂となって広まって行きます。「多摩川にポロロッカが起きて大災害になる」。そんな荒唐無稽な話が、様々な人々の生活に関わってきます。 ポロロッカが起きるかもしれないという噂自体が書かれているのではなく、その噂によって発生するちょっとした事件が人々の抱える悩みや苦しみに変化を与えて行く。そういった話の展開にグイグイと引き込まれてしまいます。 どの話も少し哀しくて、切なくて、最後は心温まる結末を迎えます。 原宏一さんの書かれた物語は、「極楽カンパニー」、「佳代のキッチン」や「ヤッさん」、「東京箱庭鉄道」など、働く事について考えさせられる内容の作品を多く書かれています。 今回の作品はそれらとは少し違って「生き方」ということに焦点が当てられていますが、働き方と生き方は密接に関連していますので、同じように心に染みる物語でした。
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