ドラゴンフライ の商品レビュー

河合莞爾(著者)

2013/10/29

不可思議な謎を探偵ではなく警察チームが解いていく。前作同様、島田荘司張りの謎が解けたあとのがっかり感は本家ほどない。
警察チームのキャラも良いし、警察モノでありながら企業小説になってない所も好ましい。

2013/10/11

殺人ほう助の静江さんは、気持ちとしては無理があるような。
計画通りにいってたら、犯人として真っ先に疑われるし。

2014/12/07

第1作目に続いてリーダビリティも高く
展開も読ませるものなんだけど
登場人物も生きた「人間」を感じさせるものではなく
お話のために面白おかしく行動する「キャラクター」になっていて
鼻白んでしまうところが今作は多いように思えた。

2013/09/28

捜査メンバーのチームワークの良く、会話のやりとりのおもしろかったです。姫野は先輩に対しても「全くもう、いい年して何をやってるんですか！」などズケズケ言うけど、それが全然イヤな感じはせず、むしろ好感が持てました。タタリ管理官、上司として器の大きいところもまたいい感じ。この人の下なら伸び伸びと仕事ができそう。

刑事といえば、昔の刑事ドラマで見たようなドブネズミ色のヨレヨレスーツというイメージが私の中では強いのですが、最近の刑事さんって、ずいぶんオシャレなのねぇ。一見刑事さんに見えないような、身なりに気を遣っている描写があったので。捜査中に汚してしまいそう・・・と余計な心配をしてしまいます。

犯人はあいつかこいつか、と言っているうちに話がどんどんややこしくなってしまって、わかりづらくなったように思います。もうちょっと短くしてスッキリ終わってもよかったかも。

盲目の泉美がまるで目が見えている人のように、普通にお化粧やお客さんにお茶を出すなどできて、そうなるまでにはとても努力をしたんだろうなぁ。えらいなぁ。

姫野の伯母さんが飼っている、留守番が嫌いで留守番させると怒って腹いせに玄関に粗相をするお茶目なフレンチブルドッグの名前が著者と同じ「カンジ」って。著者のちょっとした遊び心かな？

2013/09/26

前作「デッドマン」に続き、鏑木班が再集結。

オカルトチックな展開から現実的なトリックに結びつけるのが、前作と同様、意外性があって上手い。伏線があるので、一応見当はつくが、ハラハラしながら読めるスピード展開だった。鏑木班のメンバーはもちろん、周辺のキャラも含めて、皆が個性立っていて面白い（多少空回りしている感もあるが）。今後もシリーズ化を目指して欲しいメンバーである。そして、今回は飛龍村の幼馴染3人のキャラが良かった。泉美ちゃんが可愛い。切ない展開だけれど、感情移入が出来て良かった。

2013/09/19

シリーズ２作目なのを知らずに１作目より先に読んでしまったが、特に問題はないと思う。
臓器を抜かれて焼かれた猟奇死体について調べを進める警察は、トンボの里として有名な飛龍村にたどり着く。ダム建設に関する疑惑、２０年前に起きた強盗殺人事件との関連も浮上して、ある容疑者が浮かび上がるが…
いくつか首をかしげる点もあるが、読み応えがあって面白かった。
まず迷い込んだ山奥にあるはずのない自分の家を見つけるという序盤の謎が魅力的だし、盲目の泉美の視点で描かれるパートが不可思議な雰囲気を盛り上げる。捜査陣はみな生き生きとしていて好感が持てるし、後半にむけて緊張感が高まっていくのでほとんど一気読みだった。
前作（横溝正史ミステリ大賞受賞作）もぜひ読んでみたい。

2013/09/16

デッドマンに引き続き読んでみた。
前作よりもかなりしっかり書き込んでありなかなか楽しめた。
犯人や犯行理由なんかは結構予想ができたけど、現代の日本でナウシカに出てくるような大きいトンボが生息してるかも…と考えただけでもワクワクした。
だから、最後の解決編のところでは、せっかくのロマンがぶち壊されて少し悲しかった。

2013/09/13

鏑木班4人の第二弾。
伏線を多数ちりばめた前半、後半はその回収となる。
あまりすっきりしない読後感。

2013/09/08

多少強引でわかり易すぎる気がしないでもないものの、提示された謎や設定は魅力的で展開のスピード感も上々。随所から感じられる島田荘司愛も嬉しい