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天国旅行 の商品レビュー

3.6

225件のお客様レビュー

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    30

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2022/08/06

「心中」をテーマにした短編集でした。 最近、近しい人をなくしたばかりで、読むのには早かったのかもしれない。途中苦しくなって本を閉じることもありました。 だけど、自ら命を手放した先にどうしても救いがあって欲しいという一心で、祈るような気持ちで、わたしはこれからもこういうものを読...

「心中」をテーマにした短編集でした。 最近、近しい人をなくしたばかりで、読むのには早かったのかもしれない。途中苦しくなって本を閉じることもありました。 だけど、自ら命を手放した先にどうしても救いがあって欲しいという一心で、祈るような気持ちで、わたしはこれからもこういうものを読んでしまうのだろうと思いました。

Posted byブクログ

2022/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「心中」をテーマに書かれた短編集です。 普段、私は様々な理由で短編からは距離を置いているのですが、三浦しをんさんの作品は世界観や文体が好きなので手に取りました。   私が買ったのは毒リンゴっぽい表紙絵の単行本なのですが、ブクログでは見つけられなかったのでこちらにレビューします。  印象に残っているのは「森の奥」と「星くずドライブ」の二作品。前者と後者は対照的で、「森の奥」はどちらかといえば心中というテーマド直球、一直線に目指した作品。もう一方の「星くずドライブ」は読んでいるうちに引き込まれ、考えさせられる、一見するとキャッチ―だけど奥深い作品です。  全ての話を読み終えて感じたのは、三浦さんの作品はやっぱり長編でじっくり読みたいということでした。これは三浦さんの短編が面白くないということではなく、短編だと展開が早いのと、カラクリが必要なので表現を味わう余裕が(私には)ない、ということで、どちらかというと小説は表現を楽しみながらじっくり浸りたい方なので、単にスタンスが合わないのだろうなと思います。

Posted byブクログ

2022/07/03

心中をモチーフにした短篇集、というか死の隣にある物語。すくいがあるのかないのかわからないけど、絶妙な読後感はさすがという感じ。「初盆の客」「君は夜」を読んで、以前にも読んでいたことを思い出した。初盆は祖母の初盆に里帰りした孫が留守番をしているときに訪れた客から、知らなかった祖母の...

心中をモチーフにした短篇集、というか死の隣にある物語。すくいがあるのかないのかわからないけど、絶妙な読後感はさすがという感じ。「初盆の客」「君は夜」を読んで、以前にも読んでいたことを思い出した。初盆は祖母の初盆に里帰りした孫が留守番をしているときに訪れた客から、知らなかった祖母の過去を知るお話。君は夜は夢に出てくる江戸時代らしき前世とリアルが重なる物語。どちらもとても印象に残った。しぱらくたってまた読み返してみたい

Posted byブクログ

2022/05/21

旅行と名付けているのがちょっとびっくりするような内容。 短編集で後味悪い結末だったりする話もあるけれども死をテーマにしてそれぞれの生い立ちを知りあたたかい気持ちにもなれる。  行き先が天国なのかも分からないけれども人の最後だけではなく当たり前だけれどもそれまでの人生や思いがある事...

旅行と名付けているのがちょっとびっくりするような内容。 短編集で後味悪い結末だったりする話もあるけれども死をテーマにしてそれぞれの生い立ちを知りあたたかい気持ちにもなれる。  行き先が天国なのかも分からないけれども人の最後だけではなく当たり前だけれどもそれまでの人生や思いがある事を知る事が出来る。 一気に読み終わりました。

Posted byブクログ

2022/05/20

ほぼジャケ買い。 死(心中)に纏わる短編集とのことで、コロナ禍で自殺する人が増えてる今、何か心がぞわぞわした。 何で自殺なんてとか思うけど、、死にたいと思う理由なんて本当人それぞれで、そう簡単に推測出来るようなもんじゃないんだろうな、とも思う。 色んなパターンのお話だったけど、星...

ほぼジャケ買い。 死(心中)に纏わる短編集とのことで、コロナ禍で自殺する人が増えてる今、何か心がぞわぞわした。 何で自殺なんてとか思うけど、、死にたいと思う理由なんて本当人それぞれで、そう簡単に推測出来るようなもんじゃないんだろうな、とも思う。 色んなパターンのお話だったけど、星くずドライブが好き。

Posted byブクログ

2022/03/05

ハピネスな表紙に三浦しをんさんなら、面白くないはずがないぞっ♪ というテンションで、このとっても可愛い装丁にも惹かれて読み始めた。 この本は、そんなテンションで読むものでは無かったらしい。 生と死の狭間にいる人達の物語だった。 天国を旅行している感じは、皆無。 正直、全然世界観...

ハピネスな表紙に三浦しをんさんなら、面白くないはずがないぞっ♪ というテンションで、このとっても可愛い装丁にも惹かれて読み始めた。 この本は、そんなテンションで読むものでは無かったらしい。 生と死の狭間にいる人達の物語だった。 天国を旅行している感じは、皆無。 正直、全然世界観に着いていけず、感情移入も出来ぬまま、読み終わった。 はっきりと結末が分からない七つの物語、毎回結末が分からないモヤモヤ感。 『星くずドライブ』は好きだった。 アップテンポなリズムで笑えるところもあった。 でも、ちゃんとした読み方出来る時に再読しないと駄目ですね。

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2022/02/25

表紙のかわいさとは裏腹に重たい内容でした。 成し遂げた心中。死にきれなかった死。残された人達。死とはなにか。生とはなにか。 お涙頂戴の切なくなるような死はここにはない。だからこそなのかもしれない。 イエモン聞きたくなったな…

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2022/02/04

三浦さんってこんな作品も書くんだという発見があった作品。6編からなる短編集。個人的には、森の奥が好き。自分が死のうと思っていたのに、結果的に人を助けたいという思いが生きていくことに繋がる。内容も一番入ってきやすかった。よんだ後は安堵感と切なさが入り交じった不思議な感覚がした。三浦...

三浦さんってこんな作品も書くんだという発見があった作品。6編からなる短編集。個人的には、森の奥が好き。自分が死のうと思っていたのに、結果的に人を助けたいという思いが生きていくことに繋がる。内容も一番入ってきやすかった。よんだ後は安堵感と切なさが入り交じった不思議な感覚がした。三浦さんの偉大さを改めて感じた作品だった。

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2022/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「心中」をテーマに7つの短編集がおさめられている。 森の奥:樹海の中で自殺をしようとした男性が樹海で男性と出会い、最後救われる話。 遺言:心中願望のある「きみ」に宛てた私からの手紙。最後の1ページの言葉が美しい。そして、夫から妻へ宛てた手紙だと思ってたけど、角田光代さんのあとがきを読んで、そういう解釈もあるのかと納得した。 『きみと出会い、きみと生きたからこそ、私はこの世に生を受ける意味の感情とすべてを味わい、知ることができたのだ。』 『焼いたらきっと、あの日私が目にしたままの姿で恋の矢が出てくるだろうから、お骨のあいだを探してごらん。』 『私のすべては君のものだ。きみと過ごした長い年月も、私の生も死も、すべて。』 炎:高校生の先輩が焼身自殺した。みんなから憧れていた先輩がなぜ?わたしと先輩の元彼女が一緒に行動を共にする。真実は何?最初から最後まで少し不気味なお話。その暗さが良かった。  全体的に暗く重たいお話だけど、どの話も短編集なのに、短編集だと思えない重厚感のあるお話で良かった。特に、遺言と炎が好き。

Posted byブクログ

2022/02/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死や心中をテーマに書かれた短編集ゆえ、なんとなく重い話やパッとしない話が多い。 そんな中、少しよいなと思えたのは、"初盆の客"くらいか。 三浦しおんの小説は、長編の方が好きだな。

Posted byブクログ