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リライト の商品レビュー

3.4

85件のお客様レビュー

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2017/01/29

過去は変わらないはずだったー 1992年の夏、未来から来たという彼を助けるために10年後へ跳んだ。そして10年後。跳んでくるはずの自分へ託す準備をしたはずなのに、10年前の自分は現れない。不審に思い調べる中で記憶と現実の違いに気づき…というのが粗筋。 ”SF史上最悪のパラドック...

過去は変わらないはずだったー 1992年の夏、未来から来たという彼を助けるために10年後へ跳んだ。そして10年後。跳んでくるはずの自分へ託す準備をしたはずなのに、10年前の自分は現れない。不審に思い調べる中で記憶と現実の違いに気づき…というのが粗筋。 ”SF史上最悪のパラドックス”という文句に惹かれて手に取った本書でしたが、色々な意味で何とも悩ましい作品です。人によって最悪と感じる部分が違うんじゃないかな。”バッドエンド版時をかける少女”という文句も見かけたけど、こちらの方がしっくり来るかもしれない。 そう、爽やかな終わり方はしないのです。 ただ、これが一作目となっており、物語は続刊”リビジョン”へと続くそうで、お話としては四部作として完結するようですね。だから、本作のみで”史上最悪”と評するのは早計かもしれません。もちろん、更にバッドな終わり方をするかもしれないけども。 当初は、”私”と”彼”の時間物語として読み進めていったのだけど、暫くするとどこかおかしいことに気づきます。彼らの認識する現実が違っているということによるサスペンスもあるけど、少々違う意味で「おや?」と思うのです。 現在と過去の描写を行き来する中、その違和感から謎が提示され、読み易い文体と相まってついつい読み進めてしまう作品。割と短い作品なので、タイムリープものがお好きな方はお試しください。 ですが、SFや時間の行き来について興味が湧かない方にはお薦めしません。と、いうのもパラドックスの話が大変ややこしいからなんです。個人的には本書のラストにおけるまとめ方は強引かな、なんて思います。そして、過去は変わらないという定義の中、パラドックスの問題は解決しない。終わり方としては若干中途半端でもあるのです。 このお話は”リビジョン”へと続くそうなので、そちらで、或は更に続く物語でこれらの問題は解決されていくのかもしれません。 機会を見つけて続刊を読んでみたいと思います。 できれば、最後はそれなりにハッピーな終わり方をしてほしいなあ。そして謎に対するモヤモヤもすっきりさせたい。

Posted byブクログ

2017/01/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

SFタイムリープ物ですが、主人公はタイムリープしないで、操られているさまを見るような物となっていました。 物語の序盤から、名前があべこべになっていて、なぜ主人公だった女性だと思って読んでいた物語が実は違う女性だったという、読み手の心理の裏を突く用な進み方というのがなかなか面白かった。思っていたものと違う展開に進んでいくのは、これからどうなっていくかを想像しながら読み進めるの、非常に面白かったです。 ただし、最後のシーンである、怒涛の説明は読み手のことを考えずに理解しにくく作られているため、読むのが大変で疲れました。その情景に合っているといえばそのとおりなんですが、大雑把な大筋の理解だけするのだと嫌な人には残念なポイントになると感じます。読み終ったときに、物語が完結していなかったので、調べてみると案の定3部作でした。ここで終わるのも、納得行かないので、残り2部を見ることにします。

Posted byブクログ

2016/11/19

1992年の中学校、小説さがし、300年後の世界から来た転校生、タイムリープの薬、旧校舎崩落事故。10年後、過去からタイムリープしてくるはずが、来ない。小説家となり、過去に経験を書いた原稿を出版。同窓会に集まる。皆が同じ経験をしていた。 なぜリライトなのかの理由づけのところが、...

1992年の中学校、小説さがし、300年後の世界から来た転校生、タイムリープの薬、旧校舎崩落事故。10年後、過去からタイムリープしてくるはずが、来ない。小説家となり、過去に経験を書いた原稿を出版。同窓会に集まる。皆が同じ経験をしていた。 なぜリライトなのかの理由づけのところが、いまいちよく理解できませんでした。解説者の驚愕と興奮、私も味わいたかったのに。

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2016/07/02

爽やか学園モノSF…では全くない本。結末も決して気持ち良いものじゃないです。 「時をかける少女」があるからこそ、引き立つというか。 舞台装置の仕掛けは、緻密と言うよりも巨大さ・豪快さにビビりました。 そんな仕掛けを組まざるを得なかった焦りや、悪意の存在、それが少しずつ表に出てき...

爽やか学園モノSF…では全くない本。結末も決して気持ち良いものじゃないです。 「時をかける少女」があるからこそ、引き立つというか。 舞台装置の仕掛けは、緻密と言うよりも巨大さ・豪快さにビビりました。 そんな仕掛けを組まざるを得なかった焦りや、悪意の存在、それが少しずつ表に出てきて、世界にヒビが入っていく。 終盤の引き込まれるような疾走感もなかなか味わえないものでした。止まれない坂道を進んでいくような、冷や汗が出る感覚。 色々SFを読みたい、という場合にはこういう1冊を挟むのも良いのではと。 ん?と前のページを振り返ることはぼちぼちあると思いますが、文章はとても綺麗ですいすい読めます。

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2016/06/11

ノー! たぶんなんだかすごく凝った作品なんだろうけど、普段SFを読まない人間には敷居が高ーい! タイムリープによって過去が、未来が書き換えられることによって起こるパラドックス。 うーん、勉強不足(てか理解不足)ですみません。 また何年かしたら再読します。

Posted byブクログ

2015/12/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一言でいえば、ときめかない時をかける少女です。 終わり方が非常に後味悪い。 でも読む価値はあると思う。 叙述トリックかと思いきやそういうわけでもなかったし、ライトノベル的でありながらちゃんと大人が読んでも大丈夫なものになってた。 これって、読み終わった後に誰かと話したくなりますね。 うーん。語りたい! イヤミスならぬイヤSFでした。

Posted byブクログ

2015/08/11

「私」が 中2の夏から、10年後へ。 時間を行ったり来たりしてるうちに、 過去と記憶が、どこか 違うーーー 現実と事実が、なにか 変わってるーーー 複雑な仕掛けに 頭の中は「?」だらけ。 大パニックになりました

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2015/06/26

おおおおおお……!なかなかの理不尽……!気になる終わりかた……!なんというぶったぎり……! これほど読んだ誰かと話し合いたい作品は久しぶりだなぁ。ここにネタバレをかいてしまうことを憚られる入り乱れ具合。 構造はやや複雑で後味悪めだけど、このあとの展開によってはわからんぞー。だらだ...

おおおおおお……!なかなかの理不尽……!気になる終わりかた……!なんというぶったぎり……! これほど読んだ誰かと話し合いたい作品は久しぶりだなぁ。ここにネタバレをかいてしまうことを憚られる入り乱れ具合。 構造はやや複雑で後味悪めだけど、このあとの展開によってはわからんぞー。だらだらシリーズ読んでいこうと思っていたけど一気読みしたほうがよさそうだ。 ちなみに、様子見のつもりで一巻を買ったのですが、読み終える前には全巻揃っていたという。これも運命なのかもしれない。なんつって。

Posted byブクログ

2015/06/22

法条遥による、SF四部作。導入作品。 緻密なプロット構築に基づく、本格ミステリならぬ、本格タイムパラドクス。 ややラノベっぽい登場人物も合間って、青春小説としてもしっかり成り立っている。 これ一冊でも十分楽しめた。 同時発売の続きに期待。 3+

Posted byブクログ

2015/05/26

面白かった。 複雑で一読では理解できないことや、 解決編が早口な感じだったけど 物語の構成がよかった 違う作品も読んでみたい。

Posted byブクログ