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あんじゅう の商品レビュー

4.3

169件のお客様レビュー

  1. 5つ

    63

  2. 4つ

    65

  3. 3つ

    23

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2022/01/06

逃げ水 藪から千本 暗獣 吼える仏 . 途中までしか読んでなかったこの本. 最近借りた本がこのシリーズだったので 最初から読み直し. 本の題にもなっている「あんじゅう 暗獣」がホロリときて良かった. . とにかく 怖いのは 「人」だと. . そして 読み終わってあらすじをコピーす...

逃げ水 藪から千本 暗獣 吼える仏 . 途中までしか読んでなかったこの本. 最近借りた本がこのシリーズだったので 最初から読み直し. 本の題にもなっている「あんじゅう 暗獣」がホロリときて良かった. . とにかく 怖いのは 「人」だと. . そして 読み終わってあらすじをコピーする為に調べたら あれ??これシリーズ2作目!? よく見たら… 三島屋変調百物語事続 …続…って書いてあった…

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2022/01/02

『暗獣』だけでもこの本を読む価値がある。暗獣と老夫婦の心の交流とどうしても近づきあってはならない世の理が切なくて胸を締め付けられました。第二巻はユーモアのあるものからゾッとするものまで色々な話を読むことができます。一巻の『おそろし』のようなまとまりはないのですが、とにかく『暗獣』...

『暗獣』だけでもこの本を読む価値がある。暗獣と老夫婦の心の交流とどうしても近づきあってはならない世の理が切なくて胸を締め付けられました。第二巻はユーモアのあるものからゾッとするものまで色々な話を読むことができます。一巻の『おそろし』のようなまとまりはないのですが、とにかく『暗獣』にやられました。

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2021/11/28

三島屋変調百物語シリーズの2作目の作品ですが、本作も新たな摩訶不思議な百物語の4つの短編とあとがき的な続きの話も含めて、どれも面白かったですね! 宮部みゆきの発想力というか創造力というか、よくこのような話を思いつくなと感服しました! 早速、続編も読み進めていきたいと思います!

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2021/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 第3話「暗獣」がとても良かった。  初対面では「草鞋」といわれた妖が、次第に個性や気性が判明することで、夫婦の中でかけがえのないものとなっていく。  厭世家の夫が手習いまでしようというところは、微笑ましく可愛らしい。  最後の別れこそ悲しいが、人と妖という住む世界が違う者同士では、相容れないようにできている方が自然なのかもしれないと、考えさせられた。  目次は「暗獣」だが、本作の題名は「あんじゅう」である。そこには丸みをおびた、くろすけへの愛が感じられる。

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2021/10/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ひらすらに怖かった「事始」に比べ、「事続」の本作はユーモラスというかキュートというか、ほっこりほのぼの系のお話と、あやかしと人間と、怖いのは一体どっちなんだろうと考えさせられるゾワっと怖いお話、バランスよく配置されてます。登場人物も三島屋の面々に加え、草履屋の若旦那清兵衛、おたか、いたずら三人組、「青びょうたん」と評される侍の青木利一郎、あばた面のお勝。おちかの関心が三島屋の外に向かうのと同期して、関わる人々が増えていくのです。 「逃げ水」  ほのぼの系のお話。お旱さまの可愛らしさ、丁稚の新どんと平どんのほほえましさ。平どんが立派な船頭になることを祈らずにいられません。 「藪から千本」  現代のママ友問題にも通じるような、怖いお話です。呪いと祝いはとても似ている。この話からお勝が女中として三島屋に加わります。 「暗獣」  「くろすけ」の健気さと別れざるを得なかった切なさ。おちかはこの話を通じて、人と交わることの意義を再認識していきます。 「吼える仏」  信心の内奥に潜む身勝手さ。怪談語りの後の捕り物の顛末が面白かったです。  本当に怖いのは生きている人間。

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2021/10/13

神田三島町の袋物屋の三島屋。 主人伊兵衛の姪のおちかは、実家の川崎宿の旅籠丸千から行儀見習いの名目で託されている。 おちかには、三島屋に託されるわけがあった。 「人は、身体を動かしていると物想いを忘れる。だからこそおちかは働きたがったのだし、同時にそれは、厳しく躾けられ使われ...

神田三島町の袋物屋の三島屋。 主人伊兵衛の姪のおちかは、実家の川崎宿の旅籠丸千から行儀見習いの名目で託されている。 おちかには、三島屋に託されるわけがあった。 「人は、身体を動かしていると物想いを忘れる。だからこそおちかは働きたがったのだし、同時にそれは、厳しく躾けられ使われることによって己を罰したい、罰してほしいという切実な願いでもあったろう」(序 変わり百物語 P6) 少しの偶然から伊兵衛の趣味の囲碁部屋「黒白の間」で、一度に一人ずつ、一話語りの百物語の聞き集めが始まった。 「『神様でも人でもさ、およそ心があるものならば、何がいちばん寂しいだろう』  それは、必要とされないということさ」(第一話 逃げ水 P113) 「人は、心という器に様々な話を隠し持っている。その器から溢れ出てくる言葉に触れることで、おちかはこれまで見たこともないものを、普通に暮らしていたなら、生涯見ることができないであろうものを見せてもらってきた。  そこに惹かれている」(第二話 藪から千本 P151) 「『世間に交じり、良きにつけ悪しきにつけ人の情に触れていなくては、何の学問ぞ、何の知識ぞ。くろすけはそれを教えてくれた。人を恋ながら人のそばでは生きることのできぬあの奇矯な命が、儂の傲慢を諫めてくれたのだよ』  だから加登新左衛門は、子供たちに交じって暮らす晩年を選んだのだ。  人は変わる。いくつになっても変わることができる。おちかは強く、心に思った」(第三話 暗獣 P502) 「『騙(かた)りが易しいのは、己は信じておらんことを、言葉だけをつるつると吐いて、他人に信じさせようとするからじゃ。真実(ほんとう)のことを語るのが難しいのは、己でも信じ難いことを、ただありのままに伝えようとするからでござろうな』」(第四話 吼える仏 P598) 人間にとって、最も難しいことのひとつは、人間関係だろう。 お互いに、そして世間に関わり合うからこそ、悩み、傷つき、苦しむ。 だが、それを癒やすヒントも人との関わりの中にこそある。 百物語は、始まったばかり。 おちかと、彼女の大切な人々が、現実の中で前に少しずつ進んでいく物語。 その姿は、心の奥の大事なものに火を灯してくれる。

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2021/09/20

話は面白いですが、一つ一つがとても長いです。 話の本題に入るまでこれいるかな?という様な描写や表現が多い気がします。 時代小説に慣れていないのもありますが、個人的には読みにくいのもあります。

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2021/08/24

三島屋変調百物語の2作目。 逃げ水、藪から千本、暗獣、吠える仏の4作品。 このシリーズは、順番でなくランダムに読んでいますが、どの作品もムラなく読める所が凄いなと感じます。 逃げ水では、神様と少年がいっしょにいることになるけど、水がなくなる事で困る村人たちは少年を村から追い出...

三島屋変調百物語の2作目。 逃げ水、藪から千本、暗獣、吠える仏の4作品。 このシリーズは、順番でなくランダムに読んでいますが、どの作品もムラなく読める所が凄いなと感じます。 逃げ水では、神様と少年がいっしょにいることになるけど、水がなくなる事で困る村人たちは少年を村から追い出すことに。かっては村の神様として祭っていたのが、人のエゴで邪険にされる。 藪から千本では、双子の姉妹が生まれたことで、まわりで不吉なことが起きる。何事も平等は理想かもしれないけど、平等じゃないから個性が生まれるし、必ずしも格差に繋がるとは限らないのではと思いました。お互いの育ての親が上手くやっていくためなのかもしれませんが。 暗獣では、隠居した夫婦が、亡霊がでるという館に引っ越すことに。そこには、あんじゅうと言うお化け?が住んでいて。異なるもの同士が、想いが通じ合うって素敵だと思う一方で、本当の幸せって、お金じゃ買えないものなんだなと思いました。 吠える仏は、古くからの村のしきたりに疑問を持った若者から始まる不幸。人への憎しみが、神への狂信的な祈りに結びつくことの怖さ。 全編通じて、この世で一番怖いのは、人なんだろうなと思いました。

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2021/08/22

三島屋変に第二作品集。一つ目と三つ目の話がかわいらしいさあり(お旱りさん、あんじゅう)、二つ目と四つ目は結構怖い。二つ目の『藪から千本』が好き。

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2021/09/16

三島屋変調百物語シリーズ2 第一弾の良い流れのまま展開していき安心して読み進める事ができた。 あんじゅうのキーポイントはやはりくろすけ。 可愛い過ぎる! どの話しも面白く、オススメの1冊。

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