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煌夜祭 の商品レビュー

4.3

79件のお客様レビュー

  1. 5つ

    39

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    11

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2022/07/15

童話のように語りかけられるような物語 冬至の夜中、語り部によって語り継がれる人と魔物の物語はどれも興味深く、恐ろしくも優しい 読み進める事にピースが1つまた1つと埋まり、そして語り部達のことを理解する 語り部達はただただ小噺を語る者達なのだと最初思っていたが、彼らも物語の主人公で...

童話のように語りかけられるような物語 冬至の夜中、語り部によって語り継がれる人と魔物の物語はどれも興味深く、恐ろしくも優しい 読み進める事にピースが1つまた1つと埋まり、そして語り部達のことを理解する 語り部達はただただ小噺を語る者達なのだと最初思っていたが、彼らも物語の主人公であり彼らの見てきた世界であった 人を喰らう魔物だとしても、世界の荒波に飲まれてしまうとしても、共存しながら人も魔物も幸せになってもらいたい 語り部の彼らがこれからも、見て聴いた世界を後の世に語り伝えていくのだろう 真夜中 ゆらゆらと揺れる蝋燭の灯火の中で再読したくなる

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2022/06/03

世界観が好き。 パズルを解くような章の構成と、人物の心情。 入り混じる記憶と事実。 カタカナの名前を覚えるのが苦手な私は、あれ?これ誰だったっけを繰り返して、何度も戻りながら世界を堪能しました❗️ 緻密に作られてる❗️

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2022/05/15

久しぶりにとても面白い本に出会った。一気に最後まで読んでしまった。 濃密なファンタジーの世界にどんどん引き込まれていく。彼らの長い激動の人生を、心が揺さぶられる瞬間を、ずっと隣で見てきたような感覚に陥る。 相関図を書きながら読めば良かったのと思うが時遅し。 ああもっとこの本の世...

久しぶりにとても面白い本に出会った。一気に最後まで読んでしまった。 濃密なファンタジーの世界にどんどん引き込まれていく。彼らの長い激動の人生を、心が揺さぶられる瞬間を、ずっと隣で見てきたような感覚に陥る。 相関図を書きながら読めば良かったのと思うが時遅し。 ああもっとこの本の世界に浸っていたかった。

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2022/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

視界に浮かぶ十八の島を舞台として、冬至の夜に語り部たちが物語を紡ぐ煌夜祭。 魔物はなぜ生まれるのか? 魔物は何のために存在するのか? 紡がれるひとつひとつの物語は、遠い過去の物語や伝説のようでいて、同時にすべてがひとつに集約していく。 ふたりの語り部たちが語る情景が目に浮かぶ、美しくも切ない、幻想的な小説だった。

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2022/03/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

二人の語り部が互いに知っている話を語り合っていく場面から始まります。短い話ばかりだから気楽にゆっくり読み進められるかなと思いきや、最後には二人の語り部達の話が全て繋がり、また語り部達のそれぞれの正体も明らかになります。途中でカタカナの地名や人物の名前にややこしさを感じ、疑問に思っては戻りを繰り返しましたが、物悲しい雰囲気のファンタジーな世界観や種族の違いによる登場人物達の後悔や葛藤などには読んでいくうちに引き込まれます。読んでみて良かったです。

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2022/01/18

久しぶりに大好きだと思える物語に出会った。御伽噺のような童話のようなかおりがした。涙ぐんで胸が詰まる事も。特に第五話は、もう。。 複雑な設定や世界観ではなく、物語に入りながらページをめくる。世界の理とは、登場人物の志しなど本当に面白かった。切なくなる話が多いんだけれど、優しさで包...

久しぶりに大好きだと思える物語に出会った。御伽噺のような童話のようなかおりがした。涙ぐんで胸が詰まる事も。特に第五話は、もう。。 複雑な設定や世界観ではなく、物語に入りながらページをめくる。世界の理とは、登場人物の志しなど本当に面白かった。切なくなる話が多いんだけれど、優しさで包まれているような物語でした。 この、素晴らしい本に出会えて最高に嬉しい。

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2022/01/11

煌夜祭、語り部、魔物、十八諸国 その他多くのキーワードで紡がれる物語は、自分の中で様々な憶測を巡らせました。 簡単なあらすじだけ読んで抱いていた印象は簡単に覆されて、ラストまで流れるように読破しました。 私の中で、自信をもっておすすめできる一冊です。

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2021/12/26

冬至の日に、2人の語り部によって 十八諸島の悲しい歴史の真相が紐解かれる話。 心のどこかに生き続ける少年の自分が 目を輝かせそうな舞台設定と、 冷ややかなリアリストになってしまった 26歳の自分を夢中にさせ、涙ぐませ、 アツくさせるストーリー。 美容院で読み始めてしまい、 「...

冬至の日に、2人の語り部によって 十八諸島の悲しい歴史の真相が紐解かれる話。 心のどこかに生き続ける少年の自分が 目を輝かせそうな舞台設定と、 冷ややかなリアリストになってしまった 26歳の自分を夢中にさせ、涙ぐませ、 アツくさせるストーリー。 美容院で読み始めてしまい、 「ここで泣いてはならぬ……!」と 本を閉じること数回。素敵な作品に出会いました。 物語は寂れた火壇に 2人の語り部が集まる所から始まる。 そしてこの2人、なんだかワケアリな様子。 読者は壮大なストーリーが展開される予感に わくわくしながらも、この世界の約束事がわからず 少々戸惑うかもしれない。 2人の語り部が交互に語る物語は、 はじめは断片的な小話に思えるが、 徐々に繋がり合い、期待以上に壮大な 戦いと愛と悲しみの歴史が浮かび上がる。 あの時のこの人だ…!と、 行つ戻りつしながら読むことになるだろう。 殺されても死なず、人間の3倍長生きで、 冬至の日に人を喰う美しい魔物。 魔物の正気を保たせるために 仮面を被った漂白の語り部の物語を聞く煌夜祭。 差別や戦争のはびこる小さな世界で、 人間と魔物は出会ってしまう。 心を寄せ合い、優しさを分け合う。 しかし、食う食われるの関係の、 似て非なる生き物の繋がりは危うい。 思い会うがゆえの悲劇は時として避けられない。 どうしようもない“違い”と、 それを知ってなおどうしようもない“思い”に、 そして迫る戦火に、生き物たちは翻弄される。 そんなままならない状況でも、 暖かい心を忘れず生きる生き物たちの強さに、 相手の幸せを願う生き物たちの優しさに、 ぐっとくる。 大厄災が過ぎ去って後のカーテンコールも素敵だ。 諸手をあげてのハッピーエンドではないけど、 救いのある、切なくもあたたかい結末。 歴史の影には、血の通った感情と伝承者がある、 というのも、よい。

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2021/12/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

童話やおとぎ話のような世界だと思いながらページを進めていたら、三話四話と進むうちに言葉に力が宿りはじめ、語り部の言葉を聞き漏らすまいと齧り付くように読んだ。 一度読むだけでは時系列や相関図があやふやだったため、すぐに主要の部分を再読。よく練られた作品だと思う。第五話の戦争で、クォルンが軍師としての才能を発揮するところは特に読み応えがあった。スーイやエナドの最期が泣かせる。 長い年月と伝統と歴史の中で、沢山の記憶や想いを背負いながら生きているというのは私たちも同じだと思った。

Posted byブクログ

2021/12/01

千夜物語のような寓話それぞれがひとつなぎになっていく、ファンタジックな小説。世界観にぐわっと入り込めました。 そして、あとがきを読み作者さんにとても好感を持ちました。

Posted byブクログ