暮れていく愛 の商品レビュー

鹿島田真希【著】

2013/06/24

2つめの表題作、「暮れていく愛」は結婚10年でうまく行かなくなった夫婦がお互い心の中でぐちゃぐちゃ言ってるだけのストーリーかと思いましたが、うまくいかなくなった原因を過去から見つけようとするかのように過去に遡って回想するシーンが興味深かったです。結局それだけ深く相手のことを考えてるんだからうまくいってるのかしら。しかしこの方の描く女性像は自分とかけ離れていて全く理解できません。

2013/06/06

表題作の暮れていく愛の他に2009年に発表されたパーティでシシカバブが収録されており、個人的にパーティでシシカバブがものすごくツボだった。なんというか様々な皮肉をうまく描いていて、語り手でもある目線であるミカの少し他人とはズレだ着眼点がたまらない。思わずくすりと笑ってしまうようなテンポの良い物語の運びが面白かった。
わたしは好きだけど、これを面白くないつまらないと言うひとはたくさんいるだろうし、それでこそ鹿島田作品だと思います。

表題作は夫が浮気していると思い込んでいる妻と、妻がなにを考えなにを不満に感じているか分からずつねに緊張している夫の心のうちを交互に書いた作品。ふたりの出会いから始まり記憶を過去へと遡る。若干病的なほどに夫を独占し二十四時間一緒にいたい、と願望を秘めている妻、その傍で夫は過去の大学生時代の病的なほどに束縛してきた美しい元交際相手を思い出す、らへんまでは面白かったんだけど、小学生くらいまで遡っちゃうからだれちゃって、そんなに好きな話ではなかったかなー。。

2013/05/26

パーティでシシカバブと暮れていく愛の２編

パーティでシシカバブは、文章が読みにくくげんなりした。それは、いつ終わるのかと思って読んでいたが結局最後までその調子。内容？だからなに！！と言いたい。

暮れていく愛、こちらは文章は読みやすかったが、１０年目の夫婦がそれぞれの心情を語り、過去の記憶を呼び起こして語る。大きな問題もなく過ごしてきた夫婦のすれ違った内面がつづられているが、私には、こんな繊細な夫婦の気持ちはわからない。
思ってることがあるなら、聞きたいことがあるなら、相手に直接言えばいいのに。こんな風に夫婦を続けていて何が楽しいのかわからない。
最後は、まあ、少しは希望が持てたが、こんな夫婦でなくて良かったと思った。
互いの心情描写が大半を占めていて、まどろっこしい気持ちになった。