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事例でわかる設備改善 の商品レビュー

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2013/07/30

 改善活動には様々なものがあるが本書では主にボトルネック解消を念頭に置いた改善活動の方法を紹介している。維持活動、改善活動、稼働分析だけでなく切替え・段取り改善といった生産設備ならではの事例も扱っている。限られた人材で設備を維持改善するための人材育成についても触れている。  維持...

 改善活動には様々なものがあるが本書では主にボトルネック解消を念頭に置いた改善活動の方法を紹介している。維持活動、改善活動、稼働分析だけでなく切替え・段取り改善といった生産設備ならではの事例も扱っている。限られた人材で設備を維持改善するための人材育成についても触れている。  維持活動は「整理」「整頓」「清掃点検」の3Sをベースとした取り組みとしている。ここで「清掃」が「清掃点検」となっているところに筆者のノウハウがある。清掃と点検を同時に行うことで油の量が多い、摩耗クズのといった「いつもと違う」ということに気づきやすくなるというノウハウである。  また、維持活動のチェックポイントに「守りやすいか」が含まれている点も見逃せない。ルールを作ったものの複雑であったりして結局誰も守らないということがよくある。ルールの形骸化を防ぐためにも重要なポイントである。  分析では「現地」「現物」「現実」の三現主義に基づいたなぜなぜ分析を取り上げている。なぜなぜ分析は手間がかかるから敬遠されがちであるが、やはり系統立てて掘り下げることが解決への近道という事であろう。  原理原則ばかりが羅列されている本も多いが、本書はタイトルのとおり豊富な事例が掲載されていて何をどうしたら良いのかがわかりやすかった。また、それぞれの項目が現状把握、分析、対策、標準化のPDCAサイクルを回すことを徹底し、維持改善の継続も考慮した実践の提案となっていた。

Posted byブクログ