踊る骸 の商品レビュー
この複雑さ、最後の一ページを読み終わるまで納得できないストーリー。なにをとっても、よみがい充分。細かいところに重要なことがあるし、人間関係もとても複雑。 ビジュアル感もしっかりで・レックバリの才能には驚かされる。 早く次が読みたくなる症候群のウイルスたっぷりしこまれてます。
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自分の記録を見たら、シリーズのこの本の前作読んだの4年も前だった。いやはや! その間にこのシリーズ3冊も出てるし。 覚えてるか不安もあったが主要な登場人物は割と思い出せるものだなーと。そしてやっぱり面白いし、引き込まれる。並行して読んでる日本の作品はなぜかのめり込めず…。このシリーズの魅力が再認識される。なんなんでしょう。 事件の展開が興味深いのはもちろんだけど人間模様がそれ以上に興味深いのがこのシリーズの魅力なんでしょうかね。どの家族のあり方も考えさせられる。幸せなばかりの人生ではないけれど救いもある場面もありそれがジンとくる。 エリカのお母さんは本当に辛い目にあって来て、エリカたちのお父さんと出会うことはできたあともそれをひきずっていたんですね。やるせない。 ただ今回はメルバリがいい人?っぽくなっていての部分がほんわかした。
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前に読んだこのシリーズは 子育て云々が多くて少々鼻についたのだけど 今回のは面白かった。 大戦中の歴史がらみもあったせいかも?
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やっと読み終わった、長かった。 長いわりには苦痛ではなかった。 これまでよりきちんと細かい描写がなされていた、のかも。 いままでの分は記憶にないから断言はできないけれど。 ただし嫌な予感もする。 お決まりの台詞とお決まりの流れと、これぞ心理描写よ、という一見上手、しかしこれもお...
やっと読み終わった、長かった。 長いわりには苦痛ではなかった。 これまでよりきちんと細かい描写がなされていた、のかも。 いままでの分は記憶にないから断言はできないけれど。 ただし嫌な予感もする。 お決まりの台詞とお決まりの流れと、これぞ心理描写よ、という一見上手、しかしこれもお決まりな表現で、ベストセラーを容易にひねりだす手法を編み出してしまったのでは、と。 つまりはスウェーデンにおけるドン・ウィンズロウ状態。 ラストをラストらしくしすぎ。こういう素人受け狙いは好かん。 とにかく長い、わりにはダレない、ということで時間がある人は読んでも損はないだろう。
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エリカ&パトリックシリーズ第5弾。 なんだろう、前作のような肩透かしはくらわなかったが、 エリカの母親の話だと思うと、他人事に思えなくて、純粋に楽しむことができなかった。 といっても、 母親たちの人間関係の緊張感からいって、 昔誰かを殺してしまった話なのだろうとは予想していたので、 真相にはそんなにショックを受けなかったが。 ナチスを追い続けることが、 どれほど社会で正義とされているかに実感がないせいかもしれない。 コミカル担当の署長にも、だんだん親近感を覚えてきていたら、 なんか急に「いい人」になっていて驚いた。 それは純粋に自分を愛してくれる、相棒のワンコができたからかもしれない。 最初は無理やり世話を押し付けられていたけど。 個人的に胸が痛かったのは、 いつもエネルギッシュできちんとしている義母が、 家では散らかし放題で、だらしない格好でいたこと。 ただでさえだらしない自分だったら、 同じように独りで家にいるようになったら、 どうなってしまうのだろう。 とにかく、今回はエリカが謎解きに参加していたのも良かった。 パトリックの育児奮闘ぶりも。
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うっかり先に後続作品を読んでしまい、主人公周りのエピソードを知るのが前後してしまうミス。 現代の殺人事件と、過去に葬り去られた出来事を繋ぐ輪が徐々に露わになる下りの巧さは、流石スウェーデンミステリ界のヒットメーカー、レックバリという印象。 ただ警察官の夫の資料を盗み見た妻が、殆ど...
うっかり先に後続作品を読んでしまい、主人公周りのエピソードを知るのが前後してしまうミス。 現代の殺人事件と、過去に葬り去られた出来事を繋ぐ輪が徐々に露わになる下りの巧さは、流石スウェーデンミステリ界のヒットメーカー、レックバリという印象。 ただ警察官の夫の資料を盗み見た妻が、殆どの謎を解明してしまうという話の運びが、現代社会の歪みを取り上げる北欧ミステリとしてリアルなのかどうかは、首をひねるところ。 後はダイエットの話が多すぎる。いや、これこそがスウェーデン社会のリアル?
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エリカ&パトリック事件簿シリーズ第5作。 第二次世界大戦時代と現在を行き来しながら、エリカの母の真実の姿と隠されていた悲劇が語られる。過去の陰惨なできごとがしだいに明らかになっていく過程が丁寧に描かれ、緊張感が最後まで持続。
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ジグゾーパズルをしているような感覚で、徐々に全体像が見えてきて、最期のピースがはまり解決する。犯人探しもさることながら、家族の話も丁寧に書かれている。エリカの行動が引き金となって殺人事件が起きること・・・エリカが知ったらどう思うか。皮肉な気がした。
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人間ドックの待ち時間に読もうと数ヶ月前に買って温存していた本をやっと読みました。事件の謎解きだけでなく、人物描写が濃密で読み応えのあるシリーズ。初めから暗に示されていた母親との確執の根っ子にあるものが今回明らかになるのでは、、、と出版される前からすごく期待して、期待して、期待して...
人間ドックの待ち時間に読もうと数ヶ月前に買って温存していた本をやっと読みました。事件の謎解きだけでなく、人物描写が濃密で読み応えのあるシリーズ。初めから暗に示されていた母親との確執の根っ子にあるものが今回明らかになるのでは、、、と出版される前からすごく期待して、期待して、期待していたので、ちょっと期待し過ぎたと読み終ったあとに反省。北欧諸国にもナチズムの影響があったことなど全く知らず、また想像もしておらず、そうだったんだ!と今更驚きながら読み進む。事件のことの次第は途中で予測がついてしまったけれど、そこに至る過程の丁寧で緻密な描写を楽しみながら読了。メルバリとユスタは前作に続き更に人間くささを増し憎めないキャラクターになっています。そしてパトリックの母までが、いやなだけの姑ではなく人づきあいが不器用な人間味あふれる人物であることがわかり、ドラマとしての興味が尽きません。エリカとアンナの姉妹と母親エルシとの間の確執を語る核心作で、これでひと区切り、と思っていたのですが、ここまでが舞台設定で、ここから更に発展してゆくための分岐点のような位置付けの作品なのかもしれません。次作が楽しみです。
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作家のエリカと刑事のパトリックのカップルが探偵役。 スウェーデンの人気シリーズ5作目。 すぐ出産して子育て中心だったエリカが、仕事に復帰することに。 パトリックは、4ヶ月の育児休暇をとったのだ。 男性が長い育児休暇を取るとは、さすがスウェーデン? とはいうものの、姑は反対してい...
作家のエリカと刑事のパトリックのカップルが探偵役。 スウェーデンの人気シリーズ5作目。 すぐ出産して子育て中心だったエリカが、仕事に復帰することに。 パトリックは、4ヶ月の育児休暇をとったのだ。 男性が長い育児休暇を取るとは、さすがスウェーデン? とはいうものの、姑は反対している。 パトリックもまだやり方に慣れず、すぐエリカに聞きに来たり、ちょっと見ていてくれるように頼んだり、エリカはなかなか楽にはならない。 エリカの妹アンナは、恋人のダーンの家へ子連れで引っ越していた。 ダーンにも元妻に引き取られた娘が3人いて、思春期の長女は父親の同棲に反発していたが。 パトリックが元妻と再会するいきさつもあったりして。 ややこしい人間関係だけど、まずまず悪くない方向へ。 屋根裏にエリカとアンナの母親エルシの遺品が見つかり、中にあった古い勲章を鑑定に出してありました。 母エルシは娘達に冷たく、エリカとアンナはそのために苦しんだのだが。 母は娘達が何をあげても何を見せても嬉しそうにもしなかったのに、娘達のものを大事にとってあった‥ 鑑定を頼んであった歴史家エーリックが遺体で発見され、驚くエリカ。 事情を知りたくてじっとしていられなくなり、エーリックの兄アクセルを訪ねます。エーリックとアクセルは、エルシの若い頃の友達だったらしい。 アクセルは地味な学者肌の弟よりも優秀でカリスマ性があり、両親の期待を一身に集めて育ち、今でも風采のいい老人。 エルシがかっては明るい性格だったことを知るエリカ。 母に何があったのか‥? 過去のいきさつと、現代の人間関係が重層的に語られます。 いつも登場人物は多いのですが、今回は広範な人間模様というだけでない、くっきりした意味があるため、頭に入りやすい。 第二次世界大戦当時のスウェーデンの若者達の様子も、当事者の回想でありありと描かれます。 母の巻き込まれた思いがけない経験、母も知らなかった真相。 エリカが理解できないでいた事情が明らかになっていくのは、面白く、これまで引っ張っていた謎だけに、引き込まれました!
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