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双頭の船 の商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2014/06/02

これも『書店ガール3』の震災特集で取り上げられた本の1冊として紹介されていたのがきっかけで読む。東日本大震災を受けてのお話。まだ、震災文学はどう評価していいのかよくわからないけれど、読んで嫌な感じはしなかった。というより、何を考えればいいのか、ヒントをもらったような気がする。それ...

これも『書店ガール3』の震災特集で取り上げられた本の1冊として紹介されていたのがきっかけで読む。東日本大震災を受けてのお話。まだ、震災文学はどう評価していいのかよくわからないけれど、読んで嫌な感じはしなかった。というより、何を考えればいいのか、ヒントをもらったような気がする。それが何かはまだうまく言葉にできないけれど。

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2014/04/17

ファンタジックであっちとこっちを行き来するような浮遊感ある話だった。始終登場人物が優しくて話そのものは好きだ。ただやっぱり、震災は文学になんないよ。池澤夏樹が書くからいいってだけで。

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2014/04/07

2011年の3.11からしばらく経って、震災を題材にした小説が幾つか出版された。それらを僕は一括りにして震災文学と呼んでみたのだが、この作品は悲しさも喪失感もすべて昇華させた。圧倒的な自然の猛威を前に怯んで怖気づいてしまった文学の力で立ち向かうことができることを教えてくれた。

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2014/02/08

また巡り来る3月11日。 船上の架空の街で、亡くした人とのつかの間の交流のシーンが、温かくて辛くて。

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2014/01/05

311 東日本大震災のあとに  どのような文学が構築されていくのか それが楽しみであった。 双頭の船は 震災後の 地域へ ボランティアとして 活躍する フェリーのような船。 どれくらいの船なのか よくわからないが、 2000人ほどが住むことができる仮設住宅が建てられる ほどの大...

311 東日本大震災のあとに  どのような文学が構築されていくのか それが楽しみであった。 双頭の船は 震災後の 地域へ ボランティアとして 活躍する フェリーのような船。 どれくらいの船なのか よくわからないが、 2000人ほどが住むことができる仮設住宅が建てられる ほどの大きさなので かなり大きい。 その上,ナホトカ港まで 船として移動できるので かなり大きくて 機動力もある。 そこで繰り広げられる 物語は 放置された自転車を 修理することから始まるが 徐々に 人間の生活が 復活していく。 それは,ノアの方舟を連想さえさせる。 そこには 死んだ人たちも参加して にぎわうと言う 不思議な情景が登場する。 死んだ人に 生命を与え,生き返らせて あの世に送り出す。 震災の中で 絆が 大きな主題となったが  その絆とは、なにかを 小説として 問いかけている。 千鶴と ベアーマンの不思議な関係は 生態系を修復させるという役割を持つ。 北海道にいる ツキノワグマを 本州に戻し シベリアオオカミを 北海道に 解き放ち 自然を回復させる。 人間の復興と自然の復興を 物語の中心にすえようと 努力する 姿は 重要なことだともいえる。 ただ 物語が ファンタジーとなって  ヒョッコリひょうたん島になっているのが,残念ですね。 シマバナナを温室で作る話があるが、 シマバナナは 果実に対して 草丈は大きく、 温室のノキのたかさをかなり大きくしないとできない。 また,ネハリが重要で  土の客土はかなり深くないと難しいでしょうね。 まぁ。ファンタジーとして 許しましょう。

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2013/08/06

3.11後の人々を描く、幻想でもあり現実も色濃く反映されたものがたり。 それぞれが象徴される登場人物。 特に、ベアマンに象徴される動物としての人間という、その感覚を取り戻さなければ人類の未来はないのかも知れない。 絶望の中のかすかな希望を信じて。

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2013/07/14

読み終わりたくなくて、久々に長いことジタバタした。船みたいゆらゆらしながら。最後読み終わってそのまま眠ると、不思議な夢を見た。船じゃないけど、カラスが居て、遠くでラッパがなってて、すごく込み入った家で、どこまでも続いてる。たくさんのひとがいて、広場もあって、楽しかった。あれはさく...

読み終わりたくなくて、久々に長いことジタバタした。船みたいゆらゆらしながら。最後読み終わってそのまま眠ると、不思議な夢を見た。船じゃないけど、カラスが居て、遠くでラッパがなってて、すごく込み入った家で、どこまでも続いてる。たくさんのひとがいて、広場もあって、楽しかった。あれはさくら半島だったのかなと思ってみたり。

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2013/07/14

人間は想像力を持つ生き物です それだからこそ ついつい 自分にとって便利なものを作ってきた それだからこそ ついつい 地球から見ると傲慢になってしまった それだからこそ これからのこと を 考え、思い、行動する存在でありたい そんなことを ゆったり考えさせてもらった一冊でした

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2013/07/10

双頭の船とは、沿海、本土と近くの島をむすぶ、小さなフェリー。気仙沼のフェリーがすぐ頭に浮かんだ。 3.11東日本大震災後、人とコミュニテぃが再生していく物語。 震災というものを正面から見据えながら、現実が希望に昇華していく。 SF(すこし不思議)な物語。 良い本だと思います。おす...

双頭の船とは、沿海、本土と近くの島をむすぶ、小さなフェリー。気仙沼のフェリーがすぐ頭に浮かんだ。 3.11東日本大震災後、人とコミュニテぃが再生していく物語。 震災というものを正面から見据えながら、現実が希望に昇華していく。 SF(すこし不思議)な物語。 良い本だと思います。おすすめ。

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2013/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読了するのに少し時間がかかってしまった。 震災の後の被災地と人々を描いたファンタジーです。 震災のこととは関係のないような話から始まりますが、話が進むにつれて、これはあの場所を書いているなと想像出来たり、実際の地名も出てきてファンタジーなのにものすごく現実的で興味深かったです。 南の方は「空が壊れてしまった」という表現が胸に刺さりました。 読んでいて不思議な気分にさせられた本です。

Posted byブクログ