双頭の船 の商品レビュー
東北大震災を忘れてはいけない 失恋で生きる意味をなくした主人公がひょんなことから震災で傷ついた人たちを助けたり、震災で辛い思いをした人たちを優しく見守るようなお話だった。 特にひょっこりひょうたん島の歌が復興に向ける応援歌に聴こえてきました 苦しいこともあるだろさ、 悲しいことも...
東北大震災を忘れてはいけない 失恋で生きる意味をなくした主人公がひょんなことから震災で傷ついた人たちを助けたり、震災で辛い思いをした人たちを優しく見守るようなお話だった。 特にひょっこりひょうたん島の歌が復興に向ける応援歌に聴こえてきました 苦しいこともあるだろさ、 悲しいこともあるだろさ、 だけど僕らは挫けない、泣くのはイヤだ笑っちゃえ 進め~
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小さなフェリーしまなみ8がボランティアと中古自転車を乗せて北の被災地へ向かう。その自転車を修理する事が主人公の仕事。船が必要に応じて大きくなり育っていくのが一番不思議。
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久しぶりの池澤夏樹のマジックリアリズムの小説。 癒やしを感じる素晴らしい一冊だ。 僕も気仙沼の夜に、ミズスマシのように動きまわるフォークリフトを見て、あの世との境界が薄れているのを強く感じた。
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海を取り巻く不思議な話。 津波後の再生に関するようでいて独特のストーリー。 出てくる登場人物が個性的。 航海記であるが、どんどんと状況が移り変わる。
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震災ファンタジー…いつかは世に出るとは思っていたが私にはまだ読む覚悟がなかった、しかし何気なく手に取った一冊がそうであったとは。 乗り掛かった船と読んでみたのだがやはり後味が悪い、そう時期尚早と言うよりも作り込みが良くないのだ。 吉里吉里人の井上先生なら東北繋がりでいいと思ったの...
震災ファンタジー…いつかは世に出るとは思っていたが私にはまだ読む覚悟がなかった、しかし何気なく手に取った一冊がそうであったとは。 乗り掛かった船と読んでみたのだがやはり後味が悪い、そう時期尚早と言うよりも作り込みが良くないのだ。 吉里吉里人の井上先生なら東北繋がりでいいと思ったのかモチーフは明らかにひょっこりひょうたん島でそこに遠野物語をくっつけて舞台の船名は安部公房氏の方舟から持って来ちゃえではあまりにも乱暴ではないか? 表現者としての使命感かどうかは知らないが当事者でない以上もっとデリケートに扱うべきだろう、苦しんでいる人がまだそこにいる
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小さなフェリー「しなまみ8」は、東日本大震災後にボランティア船として近場の海を行き来していた。自転車修理のボランティアとして船に乗り込んだ海津知洋だが、色々な人に出会い色々な経験をする。船はたくさんの人達を乗せていくうちにだんだん大きくなり、ひとつの町になり、「さくら丸」と改名す...
小さなフェリー「しなまみ8」は、東日本大震災後にボランティア船として近場の海を行き来していた。自転車修理のボランティアとして船に乗り込んだ海津知洋だが、色々な人に出会い色々な経験をする。船はたくさんの人達を乗せていくうちにだんだん大きくなり、ひとつの町になり、「さくら丸」と改名する。 東日本大震災で亡くなった多くの人達と、大切な人を失った多くの人達が乗り込んでいる不思議な船。あちらの世界とこちらの世界の境界があやふやであったが、やがてあちらとこちら、陸と海、それぞれに行き先を定めていく。 これは、震災で家を、ペットを、大切な人を失った人々のために書かれた魂の再生の物語だろう。それぞれの道を前を向いて進んで行こう。人にはそういう力があるのだ。そんな思いが伝わってくる。
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船、というのに、冒頭から熊運んでるんで、 どうなるんだ?と思う。 よーやく船登場。 短編集なのかな、と思いきや、冒頭の女性が再登場、 ベアマンとかも再登場で、なーるほどつながってたのかーっと。 3、11よりの物語。 人だけでなく動物もたくさん死んだ。 船はノアの方舟的なイメージなのだろうか? 元気なじーさん登場で、少し不穏な気配漂うも それなりの決着をみ、船は二手にわかれることとなる。 あっちとこっちをつなぐ場が、突然に、唐突に 別れを余儀なくされたひとたちには必要だったかもしれないなあっと思う。 正直、メディアを通してでしか目にしていない私には あの災害は頭では痛ましいと思うし、それなりの支援もしたけれど心ではどこか他人事である部分は否めない、 この物語が誰にとって必要となるのかは、分からない。 いいねえ、と言われる花は咲くの歌だって、 綺麗事だ、という意見もあるそうだし、 でも、それでも物語を紡ぐことが作家なんだろう。 船が成長する、そのイメージの豊かさを いいなあっと感じた。
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船が育つファンタジー。浮遊感のある小説だった。ふわふわしてるんだけど、読ませるし、意味わからないんだけど、いいなって思う。いつも選択が出来ない主人公が、また選択できなかった、と思うとこなど小説ならでは。進められるより偶然選んで読みたい本かな。
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被災地の周辺をモチーフにした作品。でも辛い感じではなく、いやな気分になることなく読めるファンタジー。どういうわけか、この世界では船は成長するらしい。でも、人間社会のいろいろを痛烈に皮肉っている描写も多く、ところどころ痛快だったり、ぞっとしたり。軽く読むとフワフワしたファンタジー。...
被災地の周辺をモチーフにした作品。でも辛い感じではなく、いやな気分になることなく読めるファンタジー。どういうわけか、この世界では船は成長するらしい。でも、人間社会のいろいろを痛烈に皮肉っている描写も多く、ところどころ痛快だったり、ぞっとしたり。軽く読むとフワフワしたファンタジー。深読みすると人間社会の縮図をみているかのようなブラックユーモア。結局人間が集まると、カリスマが現れて権力争いが勃発、動物的になればそういうしがらみから解放されるかというと、やはり知性がある以上完全に動物にはなりきれない。と、いいつつ、ベアマンに引っ付いて行く千鶴がちょっと羨ましかったり。なんとも不思議な小説だった。軽く入り込めてあっという間に読み切れてしまう作品。
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東日本大震災をモチーフにした長編小説。311を随所に連想させつつも(実際に被災地に取材に行っているらしい)、決して重くはない。 それにしても、これを読むと「天空の城ラピュタ」で主人公シータが言った「人は地に足をつけていないと生きられないのよ」という台詞を思い出してしまう。 地に足をつけて生きていくのかのか、あの日の辛さを封印するために別の生き方を選ぶのか・・・文体が軽い分余計に考えさせられる。
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