ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか の商品レビュー
ブッダの一生というのは歴史や漫画で読んで知っているつもりだったが、実際どういう教えが人を引きつけたのか、いま自分の周りにある仏教とどうつながっているのか知らないことだらけだった。他の宗教と違って、全く排他的でないところ、自分を拠り所とせよという教えが基本にあるところに魅力を再発見...
ブッダの一生というのは歴史や漫画で読んで知っているつもりだったが、実際どういう教えが人を引きつけたのか、いま自分の周りにある仏教とどうつながっているのか知らないことだらけだった。他の宗教と違って、全く排他的でないところ、自分を拠り所とせよという教えが基本にあるところに魅力を再発見できた。
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はっきりと知らなかったのだが、お釈迦様は過去に確かに実在していた人物なのだそうだ。本名はゴータマ・シッダッタ。「ブッダ」とは本来は悟りに到達した人一般を指す名詞だが、その人らの中でも一番有名になったためゴータマ個人を指すようになった。『ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』の...
はっきりと知らなかったのだが、お釈迦様は過去に確かに実在していた人物なのだそうだ。本名はゴータマ・シッダッタ。「ブッダ」とは本来は悟りに到達した人一般を指す名詞だが、その人らの中でも一番有名になったためゴータマ個人を指すようになった。『ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』の意味するところは、ゴータマという個人がいかにして悟りを開いたのか、そしてその教えがいかにして2500年も存続する宗教になりえたのか、ということ。原始仏教が成立した背景と広まった理由の他に、大乗仏教が派生し広く認められた背景についても著者の研究に基づいてやや詳しく述べられていて、これが本書の特色かもしれない。 何も知らずに読んだヘッセの『シッダールタ』に感激して、それが個人的に仏教に興味を持った最初のきっかけでもあるのだが、あれはブッダの生涯をかなり参考にしていることを本書でいまさら知った。(といっても細部はかなり違うのだが。) 一番驚いたのは、輪廻という考え方や瞑想という手法が仏教以前に存在していたということだ。もともとインド文化として当たり前にあったらしい。宗教と文化の切っても切り離せない関係性をここに見たように思う。
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四諦八正道や十二縁起、三宝印など、基礎的なことについてあらためて理解を深めたいと思っていたのだが、結論から言うとその欲求は満たされなかった。 部派仏教と大乗仏教の話については筆者の専門分野なので詳しい。 釈尊が素晴しい人物と崇めるような態度で語られるところに、既にそれは筆者自身が...
四諦八正道や十二縁起、三宝印など、基礎的なことについてあらためて理解を深めたいと思っていたのだが、結論から言うとその欲求は満たされなかった。 部派仏教と大乗仏教の話については筆者の専門分野なので詳しい。 釈尊が素晴しい人物と崇めるような態度で語られるところに、既にそれは筆者自身が素晴らしい言うところの釈尊の遺言、自灯明法灯明に反すると思うのだが、一般的にそこまで自覚する必要は無いんだろう。
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[仏の初めに]日本で一般的に浸透している大乗仏教とは異なる原始仏教。その歴史から教えまでを語った一日講座の内容を書き起こした作品です。著者は、花園大学文学部国際禅学科で教授を歴任される佐々木閑。 仏教に関しての本はほとんど読んだことがなかったのですが、そんな「仏教初心者」の評...
[仏の初めに]日本で一般的に浸透している大乗仏教とは異なる原始仏教。その歴史から教えまでを語った一日講座の内容を書き起こした作品です。著者は、花園大学文学部国際禅学科で教授を歴任される佐々木閑。 仏教に関しての本はほとんど読んだことがなかったのですが、そんな「仏教初心者」の評者にうってつけの本でした。語り形式でコンパクトに原子仏教のあり方が幅広くまとめられていることもあり、まずはするりと仏教の門をくぐってみたい方にオススメです。 どの内容も興味深かったのですが、著者が特に力を注いでいる、原子仏教から大乗仏教までの派生の流れを解説した章は本書の白眉かと。仏教の教えをどのように運営していったかという点について、本書から得られるものは非常に大きかったです。 〜何があってもとにかく、一般社会に完全に依存して生きる、これが仏教の鉄則中の鉄則です。〜 この本を紹介してくれたMさん(ありがとうございました!!)には仏教的な何かをお贈りします☆5つ
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仏教入門(高崎直道)は敷居が高く挫折し、その後2冊ほどトライし、失望したが、これはまさに「入門」。平易だが、仏教の歴史、教えを概略を理解するには格好の本である。
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現在の日本の大乗仏教とはちがう、御釈迦様が説かれたオリジナルの仏教とはなにか、に迫っています。 もちろん、オリジナルかどうかに拘るのはナンセンスだし、その時代に生き残っている教えが、真に必要とされている教えです。 オリジナルを学ぶことは、そのエッセンスが何かを突き詰めるために必要...
現在の日本の大乗仏教とはちがう、御釈迦様が説かれたオリジナルの仏教とはなにか、に迫っています。 もちろん、オリジナルかどうかに拘るのはナンセンスだし、その時代に生き残っている教えが、真に必要とされている教えです。 オリジナルを学ぶことは、そのエッセンスが何かを突き詰めるために必要なのでしょう。 そのうえで、仏教は実践の宗教である、ことを再認識することができればいいのだと思います。 それにしても、知れば知るほど、シッダールタは厨二病を拗らせちゃったことがよくわかります。(しかも29歳をピークに) 現代息づく厨二の教え。
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元々、NHK文化センターで行われた講座を書き起こした物なので、口語体で語りかけるように書かれており大変読みやすく分かりやすい。 釈迦の生涯、サンガとは何か、部派仏教から大乗仏教へ。 当時の歴史的背景にも触れながら説明されていて、勉強になる。
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仏教の基本的な知識が平易に書いてあり、理解しやすくためになった。ブッダや弟子たちのエピソードも面白かった。 原始仏教はあまり「宗教」という感じがしない。何かに救ってもらうのではなくて、自分で自分を救うことが大切と説く。 もっと仏教のことが知りたくなった。他の本も読んでみたい。
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