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ゲノムが語る生命像 の商品レビュー

4.1

15件のお客様レビュー

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2022/10/05

https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057328

Posted byブクログ

2022/05/29

免疫学への貢献でノーベル賞を受賞した著者の書いた遺伝子、ゲノム(ヒトがもつ遺伝子の総体)についての解説書。本の全体を一つのテーマで書いたというより、ゲノム科学についてのさまざまなトピックを数ページで説明するスタイルをとっている。最近、ゲノム科学に関する仕事に携わることになったため...

免疫学への貢献でノーベル賞を受賞した著者の書いた遺伝子、ゲノム(ヒトがもつ遺伝子の総体)についての解説書。本の全体を一つのテーマで書いたというより、ゲノム科学についてのさまざまなトピックを数ページで説明するスタイルをとっている。最近、ゲノム科学に関する仕事に携わることになったため読んだのだが、残念ながら内容をよく覚えていない。少なくとも免疫系に関する内容(著者の専門領域)についてぐらいはもう一度読み直してみたいと思う。

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2021/05/08

'ゲノムの壁という高いハードルを越えながら生命が進化してきた道筋は、ダーウィンの考えたとおり、初めから決められた道筋のないところで遺伝子が膨大な試行錯誤をした結果である' 'では、なぜわずか2万~3万個の遺伝子で生物の多様な機能が生じたのか、また膨...

'ゲノムの壁という高いハードルを越えながら生命が進化してきた道筋は、ダーウィンの考えたとおり、初めから決められた道筋のないところで遺伝子が膨大な試行錯誤をした結果である' 'では、なぜわずか2万~3万個の遺伝子で生物の多様な機能が生じたのか、また膨大な種が生じたのだろうか。この原理の国家としては、2つのことが大きい。第一に遺伝子の重複と変異である。遺伝子の変異は主として進化の過程で種の多様化に使われる。しかし、免疫系においては、個体の防御に使われる。第二に、限られた遺伝情報を組み合わせと階層構造によって制御していることである。細胞の運命づけの際には、遺伝子の逐次的発現(カスケード)によるある一定の時間に発言される遺伝子の組み合わせ、また隣接する細胞の影響から場所によって異なる遺伝子発現の組み合わせというだけで、膨大な存在様式が規定される' 'ヒトがそれぞれきわめて多様な体格や能力を持つということは、すなわち、ヒトは「遺伝子的にはそれぞれ異なっている」ということの反映なのである' 'このような遺伝子の多型性は、自然界でヒトがこれまで生き延びる上で、きわめて大切な条件であった' 'ヒトという種の集団には、さまざまな遺伝的多型性がそれぞれの個体の中に保存されていると考えることができる。ここにおいても、価値観は相対的であり、それは常に変化するということを十分に認識しなければならない' '今日においては、個人は尊厳あるヒトの生命を持っているから、平等に尊重されるべきだと考えるよりは、それぞれが異質の遺伝子を持ち、何ものにも代えられない多様性を担う個体だからこそ、尊重されるべきだと考えるほうが適切であろう' '人間社会において個性と多様性を尊重することが、種の存続にとってもきわめて重要であることが十分理解されるならば、社会的な見解の統一や画一的な教育がいかに有害であるかも明白であろう' '多様性こそは種の存続にとって、きわめて重要な基本なのである'

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2019/12/31

2018年のノーベル賞受賞者ということで、1986年に執筆され、2013年に大幅加筆された本書を読んでみた。難しい部分も幾つかあるが、遺伝子あるいはその物質的根幹であるDNAの仕組みや、ゲノム解読などの技術的側面、そして、生命の設計図でありながら個体内でも柔軟に変異するという奇妙...

2018年のノーベル賞受賞者ということで、1986年に執筆され、2013年に大幅加筆された本書を読んでみた。難しい部分も幾つかあるが、遺伝子あるいはその物質的根幹であるDNAの仕組みや、ゲノム解読などの技術的側面、そして、生命の設計図でありながら個体内でも柔軟に変異するという奇妙な性質などについて初めて聞く話が詰まっている。また、科学的な解説のみならず、終盤は、生命像や生命科学のあり方といった倫理・哲学的な思考についても、著者の考え方の一端が披露されていて、科学本の枠に収まらない内容となっている。

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2019/11/30

はじめに 第1章 メンデルからゲノムへ至る道 第2章 分子細胞遺伝学の基礎 第3章 ゲノム工学の技術 第4章 生命科学の新しい展開 第5章 ゲノムから見た生命像 第6章 生命科学がもたらす社会へのインパクト 第7章 生命科学者の視点から 索引

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2019/11/30

「ゲノムが語る生命像」本庶佑著、ブルーバックス、2013.01.20 259p ¥1,015 C0247 (2019.11.30読了)(2019.07.04購入)(2018.10.12/5刷) 【目次】 はじめに 初版『遺伝子が語る生命像』序文 第1章 メンデルからゲノムへいた...

「ゲノムが語る生命像」本庶佑著、ブルーバックス、2013.01.20 259p ¥1,015 C0247 (2019.11.30読了)(2019.07.04購入)(2018.10.12/5刷) 【目次】 はじめに 初版『遺伝子が語る生命像』序文 第1章 メンデルからゲノムへいたる道 第2章 分子細胞遺伝学の基礎 第3章 ゲノム工学の技術 第4章 生命科学の新しい展開 第5章 ゲノムから見た生命像 第6章 生命科学がもたらす社会へのインパクト 第7章 生命科学者の視点から さくいん (「BOOK」データベースより)amazon 生命の設計図DNAが分子レベルで解読され、ゲノム工学技術が飛躍的な発展を遂げた現代、生命科学は文系理系を問わず社会の幅広い分野で不可欠の科学となった。日本を代表する分子生物学者がその最前線から新しい生命像を語る。

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2018/12/16

ノーベル医学生理学賞を受賞したというニュースを聞き、 Amazonで購入。増刷されるのを待ち、帯つきの本を手に入れた。内容はさすがにちょっと難しいが、しかし文体は非常に読みやすい。またポイントが項目ごとに明示されているのもよい。気になるところを拾い読みすることもできる。 特に後...

ノーベル医学生理学賞を受賞したというニュースを聞き、 Amazonで購入。増刷されるのを待ち、帯つきの本を手に入れた。内容はさすがにちょっと難しいが、しかし文体は非常に読みやすい。またポイントが項目ごとに明示されているのもよい。気になるところを拾い読みすることもできる。 特に後半6章「新技術の社会受容性―安全と安心」7章「幸福感の生物学」は、科学者の視点を考える上でも大変興味深い。

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2018/12/08

第1章 メンデルからゲノムへいたる道 第2章 分子細胞遺伝学の基礎 第3章 ゲノム工学の技術 第4章 生命科学の新しい展開 第5章 ゲノムから見た生命像 第6章 生命科学がもたらす社会へのインパクト 第7章 生命科学者の視点から 著者:本庶佑(1942-、京都市、医学)

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2018/11/18

生命科学の基礎から比較的新しい知見までが網羅されておりゲノムについて体系的に捉える事が出来た。また、生命科学が抱える課題や将来像についても言及されており奥の深い構成で大変参考になった。

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2018/11/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

旧版が書かれたのは1986年4月。丁度ワタクシ、高校生物を卒業してました。教科書に出てないところで、こんなにエキサイティングな世界が動いてたんですね〜。共通一次では使ったんだけどな、生物。 生体内を可視化する多光子励起顕微鏡ってすごい!でもNHKの人体シリーズに出てくる8K顕微鏡とどう違うんだろう⁇ 半分くらいまではゲノムの歴史と基礎知識的な既視感満載だったけど、第29〜33項は本領の免疫系。特に抗原の多様性に応えるVDJ組換えの辺りは説得力あり。残りはちょっとだけ脳機能や遺伝子病を掠め、生命像やゲノム工学の倫理的争点(出生前診断とかクローンとか遺伝子組換えとかね)、といった総花的な方向に…。

Posted byブクログ