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曲がった蝶番 の商品レビュー

4.1

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    5

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2014/10/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

早い段階でパトリックが犯人である事はなんとなくわかってはいたが、どうしても犯行の手口がつかめなかった。まさかパトリック自身が義足でその身体的特徴を利用し犯行に及んだのは驚いた。

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2014/08/10

ネタが分かると、なんだ、そんなカンタンなこと?とだまされた気分になるのだけれど、そこまでぐいぐい引っ張ってくれる快感の方が強い。だからカーは好きだ。 トリックなどはそうたいしたことはないが、読書の楽しみは十分味わえるかと。

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2014/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

由緒正しき名家の当主を偽物だと断じ、自分こそ本物の当主だと主張する男が現れたーこの本作のつかみは素晴らしい。魅力的な謎が冒頭より用意されているのだ、どんどん先を読んでしまう。  博士が執事のノールズから真相を吐かせるために述べた殺人トリックを最初に読んだ時は「マジかよ」と思わず心の中で失望してしまったが、嘘のトリックだとしってほっとした(鉛玉にフックが4本等間隔についている代物をジプシー顔負けの投擲で引っ掻き殺す、が真相だったらどうしようかと思った)。  ゴア(本当の当主)が義足だという事実が、なるほど生垣に隠れて…と紐とかれていくのは面白い。

Posted byブクログ

2014/01/05

ギディオン・フェル博士物の長編です。 イギリスはケント州マリンフォード村の地主であるジョン・ファーンリー准男爵は、25年前にその乱暴ぶりに手を焼いた父によってアメリカに追いやられた人物であった。父と兄の亡き今、ファーンリー家の家督を継いだジョンであったが、我こそは本物のジョンであ...

ギディオン・フェル博士物の長編です。 イギリスはケント州マリンフォード村の地主であるジョン・ファーンリー准男爵は、25年前にその乱暴ぶりに手を焼いた父によってアメリカに追いやられた人物であった。父と兄の亡き今、ファーンリー家の家督を継いだジョンであったが、我こそは本物のジョンであると名乗り出た人物が館を訪れて、その真偽の対決が始まった。そして起こるべくして起きたと思った事件であったのだが・・・。 カー特有の怪奇趣味と不可能犯罪が全面に彩られたミステリーで、サスペンスな雰囲気とともに事件の推理も楽しめるという、まずは極上の推理小説といえるでしょう。タイタニック号沈没での出来事や、本事件の1年前にあった殺人事件、悪魔崇拝に、不気味な自動人形、そして発生した殺人なら不可能とも思える事件などと、ネタがてんこ盛りで読者を飽きさせません。そして、例によって章ごとの最後に記される驚きべき話によって、次から次へと夢中になってページをめくらざるを得ないような展開が読者を魅了します。ただ少し理屈っぽいのはいいとしても、会話が意図的にこれでもかと脱線するのがイライラさせられたのと(解説によればわざとみたいです(笑))、ネタがてんこ盛りのせいと思いますが、ところどころ話の展開や論理にあれ?と思うようなところがあり、この辺りはもう少しコンパクトにみせても良かったのではないかと・・・。まあ、ネタを広げ過ぎてしまっているので、全てが論理的に収束させるのもなかなか難しいですよね。(笑)ただ、ラストの読者を翻弄するやり方は少々度を越していたのではないかと・・・。(笑) ドラマ展開として、最初のどっちが本物?論争や、フェル博士やエリオット警部を交えての事件の考察、検死審問、そして最終局面など、ぞくぞくするような場面が多く、カーの物語構成力は流石というしかありません。自分としては美人設定(?)のマデライン・デインにもっと最初から活動して欲しかった。(笑) 最終的に犯人は、目星をつけた人物からは見事に外してしまいましたが、これ、外しても仕方ないですよね!?

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2013/12/30

ディクスン・カーのフェル博士モノ。 続けざまに、バンコラン、HM卿、フェル博士とディクスン・カーを読んできたけれど、これが一番面白かった。 1932年に書かれたとのことだけれど、古さは感じられない。 創元推理社にもっと古典と呼ばれるモノの新訳本を出版していただきたい。

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2013/04/27

・カーは当たり外れがあるけどこれは面白かった。いいところまで議論させておいて終わらせずに次の議題に行くのはストレスが溜まるが。

Posted byブクログ

2013/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

フェル博士シリーズ ファーリン家の当主を偽物と告発する男パトリック・ゴア。タイタニック号の遭難事件で入れ替わったか?殺害されたジョン・ファーリン。証拠となる指紋帳を持ってやってきた元家庭教師ケネット・マリー。指紋照合中に周囲に人がいない中首を切り付けらて池の中に倒れ込んだジョン・ファーリン。目撃者執事ノールズの証言。盗まれた指紋帳。翌日メイドのベティを襲い指紋帳を戻した犯人。屋根裏部屋で発見されたベティ。屋根裏部屋の自動人形。ベティが目撃した自動人形のスカートから見えた眼。1年前に浮浪者に殺害されたとされるヴィクトリア・デーリー。彼女の詩の真相。子供の頃にジョンに憧れていた夫人のモリー。悪魔崇拝と事件の関係。

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2013/03/05

推理小説なんだから真相はある程度現実的なものになる。ただ、読者に対して如何に不思議に・不気味に見せることができるか、そこがカーの巧さだなぁと。まぁ本作は真相を想像すると相当不気味だけど。

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2013/02/06

自分こそが本当のジョン卿であると名乗る二人の男。 国外へ行っていた期間が長い為幼少時代を知る友人たちでさえ決め手を持たず、真偽を巡る人々の混乱と疑惑の掛け合いは非常におもしろかったです。 指紋によってさあ、どちらが本物か分かるぞ!とワクワクしたところへ、一人の男の突然の死。 死ん...

自分こそが本当のジョン卿であると名乗る二人の男。 国外へ行っていた期間が長い為幼少時代を知る友人たちでさえ決め手を持たず、真偽を巡る人々の混乱と疑惑の掛け合いは非常におもしろかったです。 指紋によってさあ、どちらが本物か分かるぞ!とワクワクしたところへ、一人の男の突然の死。 死んだのはジョン卿の偽物か本物か?殺人か自殺か? 本物のジョン卿についての真偽は早々にはっきりしますが、事件に悪魔崇拝、不気味な自動人形などが登場しオカルトな雰囲気を帯びてきたり、開かれた密室の謎、裁判で明かされる衝撃的な事実など、盛り上げ方がうまくて物語の展開もとても楽しかったです。 犯人を追い詰める為のフェル博士の真意と推理には驚きました。不可解な出来事、ちょっとした言葉や態度もひとつの事実に繋がっていくのは爽快、感動です。そして犯人によって語られる真相は冒険小説のようなおもしろさがありました。 事件の時の状況がどうであったのか、真相が分かってから想像すると非常にインパクトがあり、これはなかなかの衝撃です。 悪魔崇拝や自動人形が途中から浮いていた気がしますが、読み終わって思い出すほどによく出来ているなぁと感心せずにはいられません。

Posted byブクログ

2013/01/09

「皇帝のかぎ煙草入れ」や「火刑法廷」もですけど、謎にいたるあらすじ部分が魅力的です。この筋があればミステリでなくても良い気さえするくらい――論理立てた回答があるからこそ綺麗におちるのは確かですが――カーは謎の埋め込み方に惹きつけられます。

Posted byブクログ