喪失 の商品レビュー
34歳の編集者・文乃が出会った画家で陶芸家の暁子。恋人との別れなどを経て沈鬱な日々のなか暁子の生い立ちを追う文乃
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男女の、生死をも含むドロドロした文もあるのに、全体を通して、すごく静かな印象 穏やかな気分がなんか不思議 情熱でも激情でも憎悪でもなく、「内に秘める強い意思」を感じたなぁ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ポプラ小説大賞の特別賞受賞作品を改定したもの。 若い女性編集者・森下文乃が抱える空虚な孤独感と50代になって中央画壇に再登場した孤高の女流画家・桐原暁子の心の闇が、一つの紺青の陶器を介して通じ合う縁を描く。 いくつものモチーフが盛り込まれすぎていて、主題があいまいになってしまったような印象がある。
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文章がうつくしくてため息が出るような本にたまに出会うとポプラ社の本であることが多い気がします。女性編集者と画家の女性の人生を描いた長編です。古風な感じですが、読んでいて気持ちが落ち着きました。
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方や雑誌編集者として多忙な日々を過ごし、方や鎌倉で芸術家として時が経つのを忘れて作品に没頭する日々を過ごしている人がいた。後者は世界的にも有名になりだし、美術展に作品が出展されるほどにまでなった。そして雑誌編集者がその芸術家との出会いが、現代社会にまつわる「喪失」を映し出している...
方や雑誌編集者として多忙な日々を過ごし、方や鎌倉で芸術家として時が経つのを忘れて作品に没頭する日々を過ごしている人がいた。後者は世界的にも有名になりだし、美術展に作品が出展されるほどにまでなった。そして雑誌編集者がその芸術家との出会いが、現代社会にまつわる「喪失」を映し出している。特に雑誌編集者は「ウィキペディア」などの情報技術の発展や人間関係の摩擦により自分自身を「喪失」し、前者は俗世を離れたことによる「喪失」を描いている。その2人との出会いに互いの「喪失」に感づき、そしてそれを補完する、本書はそれを描いている。
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