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円安恐慌 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2015/01/27

著者は日債銀・ブラックロック・プルデンシャル等で年金運用に携わり、現在は投資顧問会社をやっている。主旨は今後日本は円安に陥り、経済は大混乱に陥るというものだが、この本は2012年11月8日の民主党政権時に発行されており、実に凄すぎるタイミングで出されたものだ。この本には当時から見...

著者は日債銀・ブラックロック・プルデンシャル等で年金運用に携わり、現在は投資顧問会社をやっている。主旨は今後日本は円安に陥り、経済は大混乱に陥るというものだが、この本は2012年11月8日の民主党政権時に発行されており、実に凄すぎるタイミングで出されたものだ。この本には当時から見て今後の経済について書かれている。まず円高進行期には株価下落、国債利回りは低位安定。円安進行初期は株価大幅上昇、国債利回り小幅上昇。円安進行中期(現在はここか)には米国経済は順調に回復し、日本は円安大歓迎ムードから、輸入物価の上昇等により懐疑的ムードが台頭してくる。レートは90円から100円を超えてくる。コストプッシュインフレの懸念から国債は長期物から金利が上昇(2%の黄信号後半から3%の赤信号)してくる。そしてトリプル安がやってくる。国債利回り上昇による国内金融機関の含み損拡大と自己資本減少、国債の国内完結構造の行き詰まり、国債格付けの引き下げ、為替レートは110円、120円を超えて株は最悪5000円、国債利回りは5%超え、米国株も世界経済への悪影響(日本の経済規模はギリシャ・スペインの比ではない)から下落する。なお不動産価格は上がらない。これがメインシナリオだがサブシナリオとして、日銀法の改正により、最も危険な日銀が国債を買うというケースも用意されている。その際にはアメリカの景気回復を待たずに円安が進行するというものだ。安部の政策構想を聞いて、それもあり得るとの危機感を持ったというが、まさに現在それに近い状況だ。どちらにしても日本経済が危機的状況になり、その後IMFが乗り出してくれば金融取引規制が実施。実際韓国やアルゼンチンやユーロ危機になされた措置は、外貨買い禁止・預金口座凍結・歳出の削減に伴う医療や社会保障の大幅な削減が予想される。注目はトリプル安時に日本株のカラ売りを勧めている事。外国人が主流となって空売りをするため、優良的銘柄から下落するとしているが、日経平均のカラ売りでも問題無いとのこと。また、外債は債券価格が下落して効率的な投資ではないとしている。 イメージ ドル 70  80  90  100  110  120 160 日経 6,500 9,000 10,500 9,500 9,000 8,000 5,000 国債  0.7  1.2   1.5  2.0  2.5  3.5  6.0

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2014/10/18

 著者の菊池さん、あなたは予言者ですか?と言うくらいこれまでの変化と現状を正確に予測している。その予測シナリオは極めて論理的だ。アベノミクス以前に書かれたものとは思えない。  アベノミクスが一段落した現在(2014/10)は円安進行中期に該当する。安部首相と黒田総裁のおかげで円安...

 著者の菊池さん、あなたは予言者ですか?と言うくらいこれまでの変化と現状を正確に予測している。その予測シナリオは極めて論理的だ。アベノミクス以前に書かれたものとは思えない。  アベノミクスが一段落した現在(2014/10)は円安進行中期に該当する。安部首相と黒田総裁のおかげで円安シナリオの進行が著者の予測より加速している。ここ数カ月間に円安でも輸出が増えないことと、物価上昇のマイナス面が急に強調されてきた。ちょうどQE3のテーパリングが意識されてきたところだ。  これから著者の予測する恐ろしい事態が間違いなく進行すると思われる。IMF管理も絵空事ではない。 大した資産もない一個人にはなすすべもないが、これから起こる大変革に対して覚悟をする準備ができた点で良かった。

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2014/03/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本は歳出が歳入を大きく上回っている。 足りない分は国債の収入で賄っている。要するに借金してなんとか国が回っている状態。 例えば、友達のAさんとBさんにお金を貸す。1年後、ちゃんと返してくれるか、くれないか。Aさんが返してくれないリスクがあるとする。そのリスクは貸した自分が持つので、リスクを持つ分だけリターン(金利)を大きくする。一方で、ちゃんと返してくれるBさんは貸して踏み倒されるリスクが少ないので、リターン(金利)は小さくする。 こういうことを考えたときに、日本国債の金利って小さいからまだ信用はあるんだろうなって思う。 でもそのうち借金まみれで、信用が無くなって、そうすると金利が上がる。また、日本国債の金利が上がるってことは、価値が低くなるってこと。そうすると、大量に日本国債を保有する銀行が一定の自己資本比率を保たにゃならんのに、やばいやばいって。 銀行が潰れるなんて、世界的な金融恐慌になってしまうから、世界から日本に圧力がかかる。 ・公務員を削減せよ ・公務員の給与・退職金・ボーナスを削減せよ ・消費税を上げよ ・銀行が潰れたときにペイオフせよ ・国債の利払い停止せよ(←これはなさそう) こういったことをやって、歳入≧歳出というバランスを取りなさいって。 はい。もっともです。 世界から命令されれば、国の政治家も動くでしょ。しかも、政治家が悪者にならずに、世界が言ったからって非難される対象をすり替えられるし。 あくまで私の意見だけど、給料は上がらないけど税は増え国民が耐え忍ぶ構造になるんだとう。将来的には、筆者の言うとおり円安ドル高となりそうなので、外貨建て保険とか早めに払い終えたいなあ。日本が潰れるのが早いか、アメリカが景気回復して強くなるのが早いか。でも日本はオリンピックがあるからあと7年はアメリカが強くなりすぎるってことはないか。

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2013/06/09

円安になったらどうなるか、評論されてる本。 物事には二面性があるので、一方の部分を強調すると確かに恐慌になっちゃうかもしれないです。 ただ、そこに行ってしまう前に手立てを打つ仕事の人達がたくさんいるはずなので、その人達にはしっかり仕事をしていただきたいなあと思うばかりです。 ...

円安になったらどうなるか、評論されてる本。 物事には二面性があるので、一方の部分を強調すると確かに恐慌になっちゃうかもしれないです。 ただ、そこに行ってしまう前に手立てを打つ仕事の人達がたくさんいるはずなので、その人達にはしっかり仕事をしていただきたいなあと思うばかりです。 ブログはこちら。 http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4472412.html

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2013/05/19

2012年11月の出版なので最近の円安傾向が始まる前、円安は日本経済を復活させるという案に疑問を投げかける本。 「円安進行初期-株価は大幅上昇、国債流通流通利回りは小幅上昇」(p.116)では1ドル90円程度、日経平均15000円くらいまで上昇、10年物国債は1%程度に上昇→その...

2012年11月の出版なので最近の円安傾向が始まる前、円安は日本経済を復活させるという案に疑問を投げかける本。 「円安進行初期-株価は大幅上昇、国債流通流通利回りは小幅上昇」(p.116)では1ドル90円程度、日経平均15000円くらいまで上昇、10年物国債は1%程度に上昇→その後「円安進行中期-懐疑的ムードが徐々に台頭」(p.118)では1ドル110円程度、円安からくるコストプッシュ・インフレのリスクを市場が意識し始め、株価がまだ上昇する銘柄とピークアウトして下落に転じるものに分かれる、長期国債は2~3%→「露呈する『不都合な真実』-そして『トリプル安』がやってくる」(p.120)では世界通貨の中で円だけが独歩安で日本国債が下がり日本の金融機関の含み損が増え経営不安が出て、短期資金調達や決済業務に支障が出るとのこと。外国人投資家がリスクを感じさらに円売りに入り、日本株、日本国債も下がるとしている。 本の中では、「円安時代の日本の復活シナリオ」(第7章)として「輸出競争力の向上」(p.155)、「地方での積極的移民の受け入れ」(p.156)、「勤労女性の子育て支援」(p.158)、「観光客を増やす」(p.160)などが挙げられた上で「激変を乗り切る資産運用」(第8章)が提示されている。

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2013/04/08

こちら日本の現在の問題点、今回の円安の問題点を非常に分かり易い言葉で書き上げていますし、新書なのであっという間に読めてしまいます。お勧めできる1冊だと思います。

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2013/01/20

円安経済回復懐疑派の一冊。 日本で韓国やアルゼンチンで起きたようなコストプッシュ・インフレが起きた場合の対応法や復活シナリオ等が書かれている。 筆者曰く、円高70円代→円安進行初期80-90円→円安進行中期100-120円→円安進行後期160円のように円安が進み、円安後期には株価...

円安経済回復懐疑派の一冊。 日本で韓国やアルゼンチンで起きたようなコストプッシュ・インフレが起きた場合の対応法や復活シナリオ等が書かれている。 筆者曰く、円高70円代→円安進行初期80-90円→円安進行中期100-120円→円安進行後期160円のように円安が進み、円安後期には株価下落、日本国債破綻のような流れらしい。 本当に上記流れになるかは分からないが、高齢化による社会保障費増と家計純金融資産減によって、日本国債利率が上昇し政府純金融負債が国内完結できなくなってしまうのは近い将来に起きそう。その前に資産を外貨に変えとくべきなんだろう。

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2012/11/29

2012.11.28 一度読んでみたが、日本の経常収支と、米国経済との関連を考えて、もう一度読んでみる事にする。

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