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小さいおうち の商品レビュー

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471件のお客様レビュー

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    130

  2. 4つ

    184

  3. 3つ

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2023/11/08

第二世界大戦。歴史書には書いていない、戦争へと突入していく生活感が、彩鮮やかに描かれている。 なんといっても、ラストの章がこの作品の深みを増させている。ぜひ、読んで感じていただきたい。

Posted byブクログ

2023/10/25

青春としての若い時代を 女中として捧げたタキが 年老いて日記を残す。 その日記を甥が見つけ、 読み進めていくという視点で始まる。 穏やかに、贅沢に始まっていく生活。 すべての出来事が幸せへの積み重ねで、 何か特別なことがあるわけでもないのに、 それらは記憶に残っている。 でも...

青春としての若い時代を 女中として捧げたタキが 年老いて日記を残す。 その日記を甥が見つけ、 読み進めていくという視点で始まる。 穏やかに、贅沢に始まっていく生活。 すべての出来事が幸せへの積み重ねで、 何か特別なことがあるわけでもないのに、 それらは記憶に残っている。 でもそれは、戦争がはじまるまでのこと。 タキさんはたしかに素敵な日々を送っていたけれど、 戦争でそれらが奪われてしまったのは胸が苦しくなった。 お金持ちの奥様とほぼいたからか、 女中として家の中にいたからか、 社会の情勢についての描写がほとんどなかった。 外のことは旦那様からちらりと聞くくらい。 奥様が世間知らずというか、 そんな印象を受けたので、一緒にいるタキとは、 社会情勢についての話題のもなるはずがないよなあ と思った。その描写もよくできていた。 映画化もされている作品なので 時間があれば見てみようと思いました。 とても良い本に出会いました。

Posted byブクログ

2023/10/04

大好きな絵本、バージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』。本屋さんでこの本を見た時、同じ題名で絵本みたいな表紙に惹かれ即購入。昭和初期に女中奉公にでた少女タキが晩年に残した、その当時を綴ったノートが意外な形で現代へと継がれていくという内容(最後に『ちいさいおうち』の絵本も絡ん...

大好きな絵本、バージニア・リー・バートンの『ちいさいおうち』。本屋さんでこの本を見た時、同じ題名で絵本みたいな表紙に惹かれ即購入。昭和初期に女中奉公にでた少女タキが晩年に残した、その当時を綴ったノートが意外な形で現代へと継がれていくという内容(最後に『ちいさいおうち』の絵本も絡んできます)。戦時中の話だけど、モノクロではなく、色彩豊かなイメージで、東京で暮らしながらも、空襲時には田舎へ戻っていたタキのような人達は、恐ろしく切羽詰まった生活を送っていたわけではないんだろうかと…東日本大震災で被災した方々と、同じ日本でもテレビなどでしか知ることのない人達との関係性に似ているような気がした。

Posted byブクログ

2023/06/01

戦争前後に生きた女中の生涯 戦争前後に生きた女中タキの哀しみは80を過ぎ亡くなるまで続いた、と言う。それは長く暮らしを共にした家、東京の街が戦争で期待を絶するほど酷く、一つの屋根の下で家族の様に暮らしていた世界から戦争で人も家も全てを断ち切られるという哀しみは想像を絶する。だが、...

戦争前後に生きた女中の生涯 戦争前後に生きた女中タキの哀しみは80を過ぎ亡くなるまで続いた、と言う。それは長く暮らしを共にした家、東京の街が戦争で期待を絶するほど酷く、一つの屋根の下で家族の様に暮らしていた世界から戦争で人も家も全てを断ち切られるという哀しみは想像を絶する。だが、昔を語る絵本が「イタクラ・ジョージ記念館」で現存していることで救われたのではないかと、想像したい。

Posted byブクログ

2023/05/03

可愛い装幀の表紙に、 可愛いタイトル。 さえりさんの本棚にあった本が気になって、読んでみました♡ありがとうございます。 昭和初期が舞台。 女性目線で進むこの物語は、 ハイカラで色彩あふれる当時の日本の姿が目に浮かぶよう。 女性は家を守る風潮が強かった時代。 男性の難しい世界の...

可愛い装幀の表紙に、 可愛いタイトル。 さえりさんの本棚にあった本が気になって、読んでみました♡ありがとうございます。 昭和初期が舞台。 女性目線で進むこの物語は、 ハイカラで色彩あふれる当時の日本の姿が目に浮かぶよう。 女性は家を守る風潮が強かった時代。 男性の難しい世界のことはわからないけど、 家のことならなーんでも知ってたし、なーんでも手作り。 女性が創り出す、丁寧な暮らしに心奪われちゃう··· 布地から仕立て上げる着物や洋服。 掃除はすべて手作業で家中ピカピカ。 なんといっても食事のメニュー。 質素ながらに手がこんでいる料理たち。 当時はものすごく時間をかけてたんだろうなあ。 レンチンないし。 その手間を惜しまず、重ねる工夫が素晴らしい。 それらが、戦争の気配が近づくにつれて、 大切にしていたものが少しずつ奪われていく。 切ないなあ··· と思いきや、 物語は意外な結末で、最後まで楽しめました。 いい本を読んだなあ··· (⁠ノ⁠◕⁠ヮ⁠◕⁠)⁠ノ⁠*⁠.⁠✧ 母の日のプレゼントで、母親にお花と一緒にこの本もあげることにしました♡ 母親は、自分の家が大好きな人なので、 共感できるかもです♪

Posted byブクログ

2023/05/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2023.04 図書館借本 . 全く前情報なしで読んだから純粋に展開を楽しめた。 フィクションだからかもしれないが、戦時下の裕福な家庭は教科書で習うよりも楽観的だったのかもしれないと思った。戦時下でも楽しそうに暮らす家族がすごく微笑ましかった。 最終章は初め「この展開(章)いるんだろうか?」と不思議だったけど、まさかの繋がりで健史と恭平坊ちゃんが出会うのがすごく良かった。 女中から見た奥様の不倫は何とも言えない事象なんだろうなと思ったし、奥様は現代で言うと魔性の女で男がいないと生きていけないんだろうなと思う。タキ→奥様への想いは恋心じゃないと思いながら読んでたけど最終章で考えが変わった。 読むのはなかなか時間かかったけど、面白かった。

Posted byブクログ

2023/04/03

タキちゃんの手記がメインで進んでいくけれど、時折健史との対話もあって、時代のコントラストが心地よかった。 ほのぼの系かと思いきや、そっちに進んでいくのねー!と。 最終章ですっきり答え合わせがありました。 そして、読み終わってから装丁を見ると、、、!

Posted byブクログ

2023/03/26

時間がかかったが最後まで面白かった。 物語の展開が遅く、主題がなかなか理解できなかったが、最後のあたりは面白かった。

Posted byブクログ

2023/03/23

図書館で借りた一冊 手元に置きたい一冊だと思った いかようにも想像することのできる終盤 余韻に浸っている、今 日々を大切にしていて ちいさな幸せを味わうことのできる時代に憧れる 戦前はハイカラだったんだろう 叶うなら、そのときの銀座にぜひとも行ってみたい

Posted byブクログ

2023/03/13

終盤までは、よくある物語かなと思いましたが、最終章でまさかの展開が…。個人的には、タキは時子が好きだったのだと思います。(今でいうLGBT)そう考えると、いろいろ辻褄の合う場面がありました。ただ、タキの後悔の理由は複雑そうですね。様々な解釈ができる面白い作品でした!

Posted byブクログ