オツな日本語 の商品レビュー
ラジオ番組での季節毎に合わせた言葉の紹介をまとめた本とのことで、とても読みやすい。日本語の美しさを再認識できる。四季のことばと昔やこのごろのことばの六テーマに分かれている。特に春のことばに付箋がいっぱい。和歌や俳句も紹介されてその言葉に奥行きの感じる贅沢な時間。 辞書は「愛」で始...
ラジオ番組での季節毎に合わせた言葉の紹介をまとめた本とのことで、とても読みやすい。日本語の美しさを再認識できる。四季のことばと昔やこのごろのことばの六テーマに分かれている。特に春のことばに付箋がいっぱい。和歌や俳句も紹介されてその言葉に奥行きの感じる贅沢な時間。 辞書は「愛」で始まり「腕力」で終わる、が巻末で日本語研究者らしいなあと思った。 覚書 ☆沈丁花(七里離れたところまで香るので別名、七里香) 図書館の前に沈丁咲くころは恋も試験も苦しかりにき(吉野秀雄) 沈丁花の花言葉は「栄光」金木犀の花言葉は「初恋」とのこと ☆弥生(花が開いて木々が青々と茂っていくさま) 弥(いや)というのはさらにますます、生(おい)というのは草花が生き生きと茂っていくさま。 弥生時代という呼称は東京都文京区本郷の弥生町で縄文時代ではない土器が発見されたので弥生式と名付けられたとのこと。 ☆猫の恋 菜の花にまぶれて来たり猫の恋(小林一茶) 菜の花畑でなりふり構わずの恋をして顔が黄色くなった猫がひょっこり帰ってきた様子を詠ったらしい。 ☆春愁 うらうらに照れる春日に雲雀あがり心かなしも一人し思へば(大伴家持) あかるく気持ちの良い天気の日に照る春日をめざすように雲雀が飛び上がってゆくのをみているからこそ一人でなんとなく孤独を感じるさま ☆嘉定喰い(六月十一日にお菓子を食べると万病を防ぐらしい) 戸口まで送って出れば星月夜(正岡子規、秋の夜に友人とおしゃべりが盛り上がった様子) 心なき身にも哀はしられけり鴫たつ沢の秋の夕ぐれ(西行法師、情緒を感じない人でも秋の夕ぐれに河原の鳥の飛び立ちを見れば心騒ぐであろう) 何もかも知ってをるなり竈猫(眠そうな細目で実はすべてを見ていて人間より知っている) 睦月は、生む月、虫月などの説もあるが、睦び月として新年のあいさつなど仲良く親交をする睦まじい月という説が有力。 口説くは文楽で語るサビのところらしい。観客の気持ちが一気に動き盛り上がる。 こけら落としが最初につかわれたのは永井荷風の『断腸亭日乗』らしい。こけらとは建物を造る時に出るかんなくずや木くずとのこと。公演することできれいにおとしてしまう意味を込め、こけら落としというようになったのが由来。
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季節に関する単語だったり、馴染みのある言い回しだったり、初めて知る言い回しだったり、日本語のあれこれが知れて面白かったです。 日本に生まれ育ち、長らく日本語で生活してきましたが、知らない言葉や言い回し、ちゃんと意味を知らずに使っている言葉がたくさんありますね。 「なるほど!」と思うだけでなく、先生の、文章からにじみ出てくる温かな人柄が読んでいて心地よかったです。
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楽しゅうございました。 日本語にはとても素敵な言葉がたくさんあります。 語源をたどれば、意味を変えていたり、 読み方が変わっていたり、 言葉というのは本当に面白いものだと思います。。 子ども達が話しているのを聞いていると これがほんとに日本語かと思うほど 意味不明。 私も7...
楽しゅうございました。 日本語にはとても素敵な言葉がたくさんあります。 語源をたどれば、意味を変えていたり、 読み方が変わっていたり、 言葉というのは本当に面白いものだと思います。。 子ども達が話しているのを聞いていると これがほんとに日本語かと思うほど 意味不明。 私も7割くらいでわかったふりで話すこともしばしば。 で、間違いなく指摘される・・・という。 悲しいかなおばちゃん。 彼らを見ていると 同年代で話す時と 私とさしで話す時と微妙に使う言葉が違うので それなりに使い分けてるのね、 と思ったりするのです。
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欲しい!博多に研修行った時に探す! 2013年05月28日に購入! 2017年06月08日読了。 やっと読み終わりました。本来の意味とは異なる使い方をしている言葉が意外と多くて勉強になりました。桜の項目は個人的に好きです♪
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歳時記にまつわる言葉や、むかしの言葉、このごろの言葉などをモチーフにしたTVでもおなじみ、金田一先生のエッセイ集。 ラジオ番組をもとにしているそうで、とてもよみやすくて素敵。 季節の言葉っていいなと思う。 もうすこし歳時記部分が多いとうれしかったです。歳時記とその他は3:2くらい...
歳時記にまつわる言葉や、むかしの言葉、このごろの言葉などをモチーフにしたTVでもおなじみ、金田一先生のエッセイ集。 ラジオ番組をもとにしているそうで、とてもよみやすくて素敵。 季節の言葉っていいなと思う。 もうすこし歳時記部分が多いとうれしかったです。歳時記とその他は3:2くらいの割合かな。
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「たそがれ」=「誰ぞ彼」薄闇で向こうから来る人が見えない様子。 「虫笑い」=赤ちゃんが見せる笑ったような顔 「春愁や 紙にて切りし 指の傷」 「子の蚊帳に 妻いて 妻もうすみどり」 「常に九月で米の飯」 「竃猫」 だらしないは元々「しだらない」だった。ザギンやヒーコーなどのように...
「たそがれ」=「誰ぞ彼」薄闇で向こうから来る人が見えない様子。 「虫笑い」=赤ちゃんが見せる笑ったような顔 「春愁や 紙にて切りし 指の傷」 「子の蚊帳に 妻いて 妻もうすみどり」 「常に九月で米の飯」 「竃猫」 だらしないは元々「しだらない」だった。ザギンやヒーコーなどのように江戸時代の人たちがひっくり返して使い始めた。
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