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SOSの猿 の商品レビュー

3.2

528件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    134

  3. 3つ

    243

  4. 2つ

    79

  5. 1つ

    8

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2023/06/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

※印象的なフレーズ※ 失敗をした時、やってはいけないことをした時に人は「恥ずかしい」と感じます。そういう感情が人として、動物として、どうして必要だったのか、どうして根づいたのかが、疑問だったんです。恥ずかしさは、「見放される」という思いと結びついているのではないでしょうか。失敗したことを誰かに気づかれ、自分の能力を低く見積もられる。その結果、自分が仲間から見放されるのではないか、そう恐怖するのかもしれない。だから、言い訳をするんです。失敗を認めず、自分が役立つ存在だと主張し、もっと言えば、自分の強さを見せたくなるんですよ。恥ずかしさが、怒りの感情に繋がるんです。 引きこもりの少年、悪魔祓いをする男性、証券会社で事件の調査をする男性、それぞれの話が西遊記の話と絡み合い、進んでいくお話。全く関係なさそうな話が最後には繋がる。 伊坂さんの本は、とある事象を今まで考えたことのない角度から解説する、そういう手法がよく見られるので、毎回本を読むたびに新しい発見があります。私は伊坂さんの初期の本が好きで、オーデュボンの祈り、砂漠、アヒルと鴨のコインロッカーを読んで衝撃を受けた記憶があります。 何冊か読み進めるうちに、どことどこが伏線として繋がるのかなどある程度予想ができる様になり、初めて読んだ時ほどの感動は薄れています。でもたまに、衝動的に伊坂さんの本を読みたくなるときがある。 最近、久しぶりに読書を再開して伊坂さんの本が読みたいなと思ってこちらを借りてみました。 話の内容としては、気になって気になってどんどん読み進めてしまうという感じではなかったのですが、今回も新しいフレーズ、発見があったので、★3です。

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2023/04/29

軽快な伊坂スパイスがちょっと少なかったけど、西遊記が物語に絡んでくるなんて・・・。毎度のことながら、伊坂さんの発想には感服だね。(^_^)v

Posted byブクログ

2023/04/23

読後感は、なんとなく爽やかに前向きに終わり、良かったと思う。 でも読んでいる最中は、そこまで惹かれないなあ、と思いながら読み進めた。 そうしたら、解説に「あまり評判が芳しくなかったようだ」と書かれていて、「ああやっぱりそうなのか」と思った。 しかし、作者自身はこの時期の作品をわざ...

読後感は、なんとなく爽やかに前向きに終わり、良かったと思う。 でも読んでいる最中は、そこまで惹かれないなあ、と思いながら読み進めた。 そうしたら、解説に「あまり評判が芳しくなかったようだ」と書かれていて、「ああやっぱりそうなのか」と思った。 しかし、作者自身はこの時期の作品をわざと「いつもの」から外して作っていたと言うことである。 だから、以前から伊坂幸太郎を読んでいた人からしたら「期待してたのと違う」となり、評判も良くないのだろう。 ファンを失う危険を冒して表現したかったことが何なのか、分からないが…。 とりあえず、分からないまま受け取っておこう。

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2024/06/03

ひきこもり青年の「悪魔祓い」を頼まれた男と、株誤発注事故の原因を調査する男、そして、斉天大聖・孫悟空。彼らは魂を救えるのか。五十嵐大介「SARU」と対をなす物語。

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2023/04/18

作り話をでっちあげて納得しちゃえばいいとか、物語は時々人を救うんだからとか、気楽な優しさすごくツボ。心を納得させて救うのは物語っていう説、推せる

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2023/04/12

「私の話」と「猿の話」で全く別物の物語が進行していくように見えるけど、終盤に時系列が分かってきて段々繋がってくる伊坂さんらしさがあった。西遊記とエクソシストの組み合わせが漫画『SARU』からきているらしいので、漫画も気になる! 100パーセントいい人とか、100パーセント悪い人は...

「私の話」と「猿の話」で全く別物の物語が進行していくように見えるけど、終盤に時系列が分かってきて段々繋がってくる伊坂さんらしさがあった。西遊記とエクソシストの組み合わせが漫画『SARU』からきているらしいので、漫画も気になる! 100パーセントいい人とか、100パーセント悪い人はいなくて、みんな心の中では良い面と悪い面が混ざりあってバロンダンスを踊ってる。決着は付かないし、バランスが大事。色んな出来事には原因があって、悪い事も、些細なことが巡り巡って良い事にもなってる。本当の悪って何なんだろうねと考えさせられた。

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2023/04/02

不思議な話のようでそうじゃない、というのが今の感想。 出現する孫行者は、私にとって本筋にくっつくふわふわのような感覚で、存在自体は意識しながらもあまり注意を払わずに読み進めた。 だから、もしかしたら重要なポイントを取り逃がしてるのかもしれない。 でも、伊坂さんの文章が好きなので最...

不思議な話のようでそうじゃない、というのが今の感想。 出現する孫行者は、私にとって本筋にくっつくふわふわのような感覚で、存在自体は意識しながらもあまり注意を払わずに読み進めた。 だから、もしかしたら重要なポイントを取り逃がしてるのかもしれない。 でも、伊坂さんの文章が好きなので最後まで楽しんで読む事ができました。 結局、車は来なくて、皆して怒られたというのには笑いました。 帰国した時に、五十嵐大介さんの「SARU」を探してみます。

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2023/02/25

人間は自分の誤りを認めることが苦手。 恐ろしい結果から逃げようとし、勝手な理由をつけて納得しようとする。 失敗から学べ みたいなことよく言われるけれど その失敗は本当に生かされているのか? 引きこもりの子を持つ家族のお話。 引きこもるのにも理由があるわけで、彼が全て悪いわけでは...

人間は自分の誤りを認めることが苦手。 恐ろしい結果から逃げようとし、勝手な理由をつけて納得しようとする。 失敗から学べ みたいなことよく言われるけれど その失敗は本当に生かされているのか? 引きこもりの子を持つ家族のお話。 引きこもるのにも理由があるわけで、彼が全て悪いわけではない。 母親が人生を楽しまないで子にばかり気をかけているばかりでも鬱陶しいだけ。 さあ、これから母親はどうしていくのか! ジワジワと人間の本質に迫っていく感覚がとても好きな作品です(^^)v 西遊記を知らない人でしたので、新たなジャンルに踏み出してみようときっかけをくれる作品でもあります!

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2023/02/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

猿の話と私の話が交互にあって、猿の話の意味が分かって繋がった時ははっとしてもう一度読み返したくなった。結局は予知なのかただの妄想なのか分からなかったけれども、こうなっていて欲しいという希望を持つことで人は生きられたり、行動をすることができるんじゃないかな。善と悪と白黒はっきりした人がいないように、全てを現実だけで生きている人はいないのかもしれない。私もこんなキャラクターがいたら楽しいのにと思いながら行動すると、他の人には見えない妄想の世界に浸っているように思われるが、私には楽しい現実の世界になる。そうやって辛いこととか嫌なことから逃げるようにも見えるけど、解決していってるんだと思う。

Posted byブクログ

2023/01/31

うーん。伊坂幸太郎らしい作品と言えばそうなんだけど。 一貫して、何を伝えたいのか、どういった物語なのか理解が難しかった。 これは、自分の読解力によるもので、見る人によっては深い作品なのかもしれないが、自分には合わなかった。

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