ウェブで政治を動かす! の商品レビュー
実にタイムリーな内容だが、執筆期間は3年というのが凄い。今読んで、実際に現在のウェブと政治のムーブメントを追いかけていくのには最良のテキストであると思う。
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民主主義は大衆の政治参加を可能にした、しかしそれにより大衆は政治に無関心になった、政治的無関心への警鐘 IT世代には当然のネット環境をどうやって全世代で共有していくか
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日本の長所でもあり短所でもあるのが、スピードの遅さ。インターネットを政治に導入することに嫌悪感があったり、そもそも年配者がネットを使えないということに大きなハードルを感じてしまっている現状。 政治にインターネットを導入する大きなメリットとして、政治家個人がビジュアル化することにある。今まで、政党の看板を掲げることで隠していた個人を、例えばTwitterやブログのようなソーシャルメディアへの露出をすれば、否が応でも個人が剥き出しになる。 マニフェストを読んで投票を考えてみても、それが必ずしも実現するとは限らないし、政党が目指そうとする道はどこも曖昧。ならば、個人に目を向けて投票したくなるのが今の時代だと思う。 そういう意味で、政治家はどんどんオープン化する流れになると感じた。むしろ、クローズな政治家は隅に追いやられてしまうくらいに。 そうすることで、僕らは政治家個人へのアプローチがしやすくなる。Twitter上で議論をしたり、政治家の思想を読み取ることができる。もちろん、全てが理想通りにうまくいくとは限らないが、現代のソーシャルメディアの普及率、そして未来を考えれば、ウェブと政治は切っても切れないモノとなるように思えた。
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選挙のタイミングと重なり 今話題の津田大介著の新書。 国民が容易に情報にアクセスできる 『オープンガバメント』の目的である『政策中心の政治の実現』の為に、 メディア、政治家、官僚、国民、それぞれが、今後どうあるべきか、をまとめられています。以下要約。 まずはマスメディア。 そ...
選挙のタイミングと重なり 今話題の津田大介著の新書。 国民が容易に情報にアクセスできる 『オープンガバメント』の目的である『政策中心の政治の実現』の為に、 メディア、政治家、官僚、国民、それぞれが、今後どうあるべきか、をまとめられています。以下要約。 まずはマスメディア。 そしてソーシャルメディア。 これまでのマスメディアが政局云々や、バランスを欠いた隔たった報道ばかりで、肝心な政策の中身や、その効果、必要性についての議論に時間をかけてこなかった。そこで振るい落とされている8割の細かい情報を細切れでも伝えるのがソーシャルメディアの役割。そしてそのソーシャルメディアの速効性ある情報の信頼度を上げる為に、マスメディアの検証機能が必要になる。まさに持ちつ持たれつの役割を分担することで共存できるだろう。 次に民主党の1番の成功。 それは以前の自民党政治に比べ、政府の情報公開の点が大幅に進んだこと。事業仕分け等、予算編成のプロセスをお茶の間に持ち込むことで、『政治を日常化』することができた事は評価できる。 そして国民の代弁者、政治家。 そして政治家は『自らがメディア』であることを常に意識し、また官僚含め、意識を変え、国民に対する情報公開を積極的にすすめる。この事こそが『政策中心の政治』の実現のカギであり、これこそが、誰もが情報にアクセスできる『オープンガバメント』の目的である。 最後に我々国民。 コミュニケーションをスムーズにし、試行錯誤を容易にしてくれたソーシャルメディア、情報技術を利用して、政治をより日常化していく。 デモに参加するのであれ、自分の選挙区の政治家事務所に直接会いに行き話すのであれ、WEBを使って政治家に意志や情報を伝えるのであれ、我々一人一人が自分自身から動き、それを継続することにより、やがて国民の意志が集合知として可視化され、その民意の可視化こそが、政治家にとってのリミッターとなり、時にブレーキとして、時にアクセルとして働くのである。我々有権者にはこういった背景を理解し、政治を自ら動かすという当事者意識が今後さらに求められる。 次の総選挙にむけて。 思考や利害関係が固まっていて行動が変わらない高齢層とは対象的に、投票行動が変動的で柔軟に考える若者層こそが、今後の政治を動かすカギを握っている。今回の選挙ではまさにそう。 政権交代の前選挙よりも今後の日本の未来を左右するであろう今回の選挙。さあ投票に行こう!自ら動こう!意志を伝えよう!
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12月の衆議院総選挙を迎え、政局の動きが活発になる中、自分としてこれらの動きが腑に落ちない部分が多かった。 この本でどこか他人事だった政治をもっと自分のこととしてとらえ、自分なりにこの国を考えなければならないと言う意識を持つことができた。 ソーシャルメディアも政治や行政に取り入れ...
12月の衆議院総選挙を迎え、政局の動きが活発になる中、自分としてこれらの動きが腑に落ちない部分が多かった。 この本でどこか他人事だった政治をもっと自分のこととしてとらえ、自分なりにこの国を考えなければならないと言う意識を持つことができた。 ソーシャルメディアも政治や行政に取り入れていくことがトレンドになりつつあるが、いまいち上手く行かない現実がある。 しかし、試行錯誤にかかるコストは限りなくゼロに近づけることができるようになっているため、いくらでもトライすることができる。 自分も他人事にするのではなく、自分から動いてみようと思う。 そういうモチベーションをこの本からいただいた。
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現在WEB上で利用出来るソーシャルメディアについて、それらをどのような形で政治に利用することが出来るか、ユーザー・政治家両方の立場についてまとめている良書。 日頃からソーシャルメディアや2ちゃんなどでインターネットに慣れ親しんでいる人にとっては、「ネット上の情報・言論」と「世間...
現在WEB上で利用出来るソーシャルメディアについて、それらをどのような形で政治に利用することが出来るか、ユーザー・政治家両方の立場についてまとめている良書。 日頃からソーシャルメディアや2ちゃんなどでインターネットに慣れ親しんでいる人にとっては、「ネット上の情報・言論」と「世間・マスコミの情報・言論」の内容の剥離に戸惑うことも多いのではないかと思う。そのような現状を、活字としてはっきりと指摘してくれており、変な話だが胸がすくような気持ちになった。 著者は政治家へのインタビューや、海外の事例などについて収集できる全ての情報を総動員してくれているようで、現時点でのこの分野の決定版と言える内容なのではないかと思う。 もっとも、ソーシャルメディアや著者の活動の動向について明るい人にとっては目新しいことは少ないかもしれない。一方で、あまりインターネットに精通していない人には必ず読んで欲しい本だと言える。
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混迷の政局に対して、ソーシャルネットワークを使って我々一人一人が始められることを整理してくれる本。 キーワードはオープンガバメント、双方向性、熟議。印象的なのは、政治家自体が主権たる国民にとってメディアの役割を果たすということ。発信力と柔軟性が必要。また、組織としての政党の在り方にも言及されており、人で選ぶのか、党で選ぶのかにも答えを示してくれている。 慶応の教授が、安定した政権運営のためには二大政党の大連立がよいと言っていて、「じゃあ、何のために政党を選ぶんだ?」と思うが、 一つを選ぼうとするから悩むわけで、二大政党の資格がありそうな党を選ぶ、ぐらいの気持ちだと、急に気持ちが軽くなる。 党としてはダメでも、それなりにマトモな人がいるよなあ、ということ。政局は選挙では選べないんだな。結局は、「人は誰かを推すために生きている」ってことやね。都知事選の選挙の宣伝ポスターもAKBだし。
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「この国をあきらめてしまう前に、僕たちができること。」 ネット界の昇り竜が説く、政治への新しいアプローチ。 ウェブを使って僕らは政治に働きかけ、政治家は自ら「メディア」となって民意を編集しながら代行する。 それができる時代。 東さんの「一般意志2.0」にも通じる、オープン・ガバメ...
「この国をあきらめてしまう前に、僕たちができること。」 ネット界の昇り竜が説く、政治への新しいアプローチ。 ウェブを使って僕らは政治に働きかけ、政治家は自ら「メディア」となって民意を編集しながら代行する。 それができる時代。 東さんの「一般意志2.0」にも通じる、オープン・ガバメント。 僕らにも出来る事は、ある。やってこなかっただけだ。 政治を動かす。 武器を持ちたい。 読んでよかった、ありがとう!
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ウェブを利用した選挙活動が禁止されている公職選挙法に関しては改正の必要があると思うが、 SNSを利用して民意が見えるという話は若干懐疑的。 陳情しやすいってのはあるけど。 ウェブの可能性として共感できるのは、 ・マスメディアでは編集されてしまう一次情報、二次情報へのアクセス ・...
ウェブを利用した選挙活動が禁止されている公職選挙法に関しては改正の必要があると思うが、 SNSを利用して民意が見えるという話は若干懐疑的。 陳情しやすいってのはあるけど。 ウェブの可能性として共感できるのは、 ・マスメディアでは編集されてしまう一次情報、二次情報へのアクセス ・政策決定過程(ロビーイングされやすい審議会等)の透明化と市民の参加 ・気軽に参加できるようになるデモ 特に、政策決定過程に関しては著作権関連に代表されるように、 市民側の利害に直接関わる問題が権利者中心の審議会で通されてしまう危険が常にある。 SNSなんかでも色んな専門家がいるわけだから、各分野で継続的にウッォチし、専門家として解説してくれるようなメディアとしてウェブが育ってくると、政策決定過程は大きく変わって行きそう。
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政治に働きかけることが一人一人の個人でも可能‐そんな世の中を模索している途中にあるのだろうなと思った。オバマのネット選挙についての本も興味も持ち読書中。ネット選挙に関する規制も多いけれど、来月にある衆院選も含め、私ももう少し政治に関心を持とうと思った。影響されて自民党の政権公約と...
政治に働きかけることが一人一人の個人でも可能‐そんな世の中を模索している途中にあるのだろうなと思った。オバマのネット選挙についての本も興味も持ち読書中。ネット選挙に関する規制も多いけれど、来月にある衆院選も含め、私ももう少し政治に関心を持とうと思った。影響されて自民党の政権公約とか読んだけど、政治って面白いものかもしれない。自分が知らない間に、自分にとって不利(!?)な法律が施行されないためにも、もう少し関心を持ってニュースやら新聞やら見ていきたい。
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