母性 の商品レビュー
母と娘さんが交互に同じ出来事を自分目線で語られていた物語。 母が自分の母を溺愛するあまりに少し曲がった愛情表現を娘にしていた結果が…。 最後は光が差した情景が見えてのエンド。 思っていることは声に出さないと伝わらない、とよく感じた一冊。
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最近女性の作家さんが大活躍してますがまさに頂点に君臨する方だと思います。ホント上手い。物語・文章・構成…豊かな余裕を感じます。ハッピーエンドに救われた。娘はいくつになっても母親に褒められたいし役に立ちたいのよ。わかりみが強すぎた作品。お母さんにだけ愛されて大切にされればたぶんもう...
最近女性の作家さんが大活躍してますがまさに頂点に君臨する方だと思います。ホント上手い。物語・文章・構成…豊かな余裕を感じます。ハッピーエンドに救われた。娘はいくつになっても母親に褒められたいし役に立ちたいのよ。わかりみが強すぎた作品。お母さんにだけ愛されて大切にされればたぶんもう何もいらない時期ってあってタイミング外すといまさらいらんよウザいからってなる場合もある。難しいものよのう笑
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個人的には湊かなえさんの作品で最も好きです。 迫ってくるものがあり、文章に書かれている以上の情念を感じました。母の娘であり、母であるという点は、なにか「かか」を読んだ時と似た感覚を味わいましたが、すべてが入り混じった協会不明瞭なつながり・関係性というのが、筆者さんの他作品では独立した個人間の関係という印象を持っていたので、際立っているように思いました。映画は見ていないのですが、宣伝の様子からは「一つの事象に対する違った目線」による表現の違いという点に重点を置いているように思いました。そういった未来・過去・誰の主観なのかという点をずらすことで、飲み込まれた後に目線をずらされるように感じることも、筆者さんのこれまでの作品同様もちろん素晴らしいと思いました。
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母性 湊かなえ ∞----------------------∞ 母親の手記と娘の回想が交互に書かれてる形式が面白い。 母も娘も親の顔色を見て過ごしているようであり、どちらも親に喜んでもらいたい愛されたいという思いがあるのは同じようだけど、奥深くいくと全く違う。 元々自分を好きでいてくれてもっと喜んでもらおうというのと、嫌われているようだからこそ好きになってもらおうというのと。 この母親の母性はさらにその母親の母性よりは少ないのだろうな。 実際私には後にも先にも子供はいないので、子供を持った時に母性を持った母親になれたか分からないし、実際母性というもの自体が永遠に分からないのかもしれないけど、「私はこうだったのに」というのを娘とはいえ他人格に求めることは無謀だということはわかる。彼女は母親ではなく永遠にただ愛されたい娘なんだと思う。 2024/06/27 読了(図書館)
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清佳は、おばあちゃんのことを「無償の愛」を与えてくれた人として、良い人ポジションに置いている気がしたけれど…違わないか??と思ってしまった。 この母娘が捻れてしまったのは、おばあちゃんなる人の無自覚、無症状な精神的搾取だと思う。上手く言えないけど。 心に折り合いをつけていこうとする清佳が切ない。
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やっぱり 気持ちはちゃんと 言葉にして伝えた方がいいよなぁ……と思いました。 わたしが苦手なことのひとつなので、ああ…とため息…苦笑
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母と娘のそれぞれの手記を通して物語が進む。 母はこう記しているけど、娘はどうなの?と気になってどんどん物語に引き込まれた。 母も娘もお互いに愛を持っているはずなのに、愛が強くなればなるほどにすれ違ってしまう。 「愛なんてエゴとエゴのぶつかり合い」 「女には母性を持つ女と持たない女がいる」 最後は綺麗にまとまったかのように思える一方で、これでいいの?となんだか気味の悪さも感じてしまった…
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・すれ違う母と娘の思い ・相手のことを大切にするあまり、両者のコミュニケーションが不足している印象 ・ラストにようやく出てくる娘の名前
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一見、愛されていると思うんだけれど、歪んだというかいびつな愛情がなんとも言えない気持ちになる。あまりにも優先順位の幅が大きすぎてゆがんでいったのかな?大きな空回りというかなんというか。
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母は常に娘でもある 災害の日 母であること と 娘であること どちらを選ぶか 決断した その決断 は いかに 同じ 事実 見方が変わるとこうも違う 作者得意の視点の切り替えが冴える
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